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二十五、和解の食事 一
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三人でおたみの家にいき、銅吉が事情を話すと、彼女は笑いだした。
「そんなこと。二回も頭を下げにきて、もう首が疲れたでしょ。銅吉さんも、こんな坊や達のお世話で大変だし」
太助も左門次も、いっぱしの大人として振るまっているつもりだが、おたみからすれば坊や扱いである。事情が事情だけに、反論のしようもない。
「申し訳ないです」
二人がそろって頭を下げた。
「おたみさん、このくらいでかまいませんか」
「かまうもかまわないも、もういいから。それより、家に上がりなさいよ。三人とも、ご飯まだでしょ」
「ど、どうしてそんなことがわかるんです」
太助が目を丸くした。
「ちゃあんとお顔に書いてある。でも、お餅は頂いとくね」
おたみはまた笑った。
狭い裏長屋界隈で、みんなが似たような生活をしているから、いつ夕食にするのかくらいだいたいわかる。銅吉が二人に茶をだしたのも、それほど長い時間ではない。食事をすませてから改めてきたにしては早すぎる。少し考えればわかることではあった。
「ご厄介になります」
銅吉が、率先して感謝した。こうなると、太助と左門次も調子をあわせざるを得ない。恐縮しきりだった。
「さ、辛気臭いお話はもうおしまい。入った入った」
おたみが戸口から奥にもどり、銅吉達は敷居をまたいだ。餅も抜かりなく渡された。
銅吉からすれば、おたみにはもてなされてばかりとなる。礼の品でも贈りたいが、笑って拒絶されるのが落ちだろう。
そんなことより、おたみが安心して二人を受けいれた方が重要だった。安定した近所づきあいという意味でもある。そして、彼らが心霊的に健全になったこともはっきりした。
銅吉達は、全員が一通りの家事をこなせはする。とはいえ、招かれた客人であるから、座って待つのが礼儀ではあった。
そんな三人を、おたみは待たせることなくてきぱきと膳を用意し、歳の順に銅吉から並べていった。おたみ自身の膳も最後に上げられた。
飯にサワラの塩焼き、大根と豆腐の味噌汁が一同の食欲をおおいにそそった。
「さ、召しあがれ」
「頂きます」
手をあわせて唱和してから、銅吉達は箸を手にした。そこからは、噛んだり飲んだりする音が室内に響いた。
銅吉は、太助達を弟のように思っている。彼自身もまた、おたみからすれば似たようなものだろう。
太助と左門次は、例の墓石を壊す人手として連れて行かねばならない。ある程度の腕っぷしがあり、信用できる人間となると他に候補がない。同時に、彼らがケガや病気にかからないよう、細心の注意が銅吉には要求される。事と次第によっては、銅吉こそおたみから二度と許して貰えなくなるかもしれない。
これが上坪なら、浪人といえども武士であるから……娘のためというのもあるが……万一の結末になっても『大義に命を捧げた』となる。輪快であっても、僧侶が天下万民のために我が身を費やした実例はいくらでもある。
太助と左門次は、本来、武士や僧侶によって外敵から……強盗であれ悪霊であれ……守られるべき立場にいる。町人ですらない……それをいうなら上坪以外の裏長屋の面々は全員そうなるが……二人が、何故悪霊に目をつけられる危険まで忍んで、一文の得にもならない行為に従事せねばならないのか。
そうしないと日ノ本がめちゃくちゃになるというなら、公儀が果たす仕事だ。いや、聞いた限りでは公儀の不作為がもたらした展開ですらある。
さりとて、何もしなければ日ノ本は八岐大蛇のおもちゃになりはてる。
せめて、あらゆる真相を知らせるのが最低限の誠意ではないのか。
「ごちそうさまでした」
太助が食べ終え、すぐあとに左門次が続いた。銅吉の食事も、飯がわずかに残っているだけだった。
「ごちそうさまでした」
銅吉も、とうとう最後の一塊を食べ終えた。
「お粗末。お茶もどうぞ」
「ありがたいです」
「何から何まですみません」
すっかり気分のほぐれた太助と左門次が、湯のみを受けとった。
「銅吉さんも」
「恐れいります……あちっ」
油断していた。せっかくの湯のみを熱さのあまり落とし、膝に茶が少しかかってしまった。
「あらっ。銅吉さん、大丈夫」
おたみも慌てて盆を引っこめ、水瓶まで急いでひしゃくに水を満たしてきた。それを銅吉の膝にかけると、痛みが多少は和らいだ。
「い、いや、お恥ずかしい」
「何いってるの、跡なんか残ったら一大事じゃない」
「いやいや、水をかけてくれたので、どうやら収まりました」
「おたみさん、雑巾があれば俺が床をふきますよ」
太助がすかさず声をかけた。
「いいよ。それくらい、自分でするから」
「俺、銅吉を家まで連れて帰るよ」
左門次が、足を痛めた銅吉に気を遣った。
「大丈夫だ。自分で歩ける」
「ごめんなさいね、銅吉さん。お茶が熱すぎたみたい」
「私が間抜けなだけですから。どうか、お気にしないで下さい」
心配するおたみに、銅吉は力説した。
「何にしろ、具合を確かめた方がいいぜ」
太助の助言は、いわずもがなだった。そして、銅吉からすれば、図らずも好機と捉えられた。
「念のために、太助と左門次はつきそってくれないか」
二人はうなずいた。
「おたみさん、騒ぎになって申し訳ないです。ご飯はとてもおいしかったです」
「いえいえ。火傷で何かあったら、遠慮なくいってね。床はこっちでふいとくから心配しないで」
「はい」
こうして、銅吉は二人を伴い帰宅した。
「ちょっと待ってろよ」
すでに陽は暮れていて、月明かりだけが頼りになっている。膝の火傷はうずくが、我慢できないほどではない。
まずは、行灯に明かりを灯した。
「二人とも上がってくれ。こっちはすぐすませる」
二人が自分の言葉に則る内に、銅吉は小袖を脱いで膝の具合を目にした。かすかに赤くなってはいるが、どうということはない。膝のところはしたたか濡らしてしまったものの、放っておけば乾くだろう。
「待たせたな」
着物を身につけ直し、銅吉は二人と三角形を作るようにして座った。
「お前達に来てもらったのは、つきそいというより、別な用事を頼みたかったからだ」
銅吉は、そう切りだした。
「何でもいってくれ」
太助はすぐに応じた。
「俺だって、力になる」
左門次も負けてはいない。
「ありがたい。少し長い話になるが、まぁ聞いてくれ」
銅吉は、太助から教わった墓場を見にいっておみなと会ったこと、輪快を案内したこと、そのあと輪快が忍びに襲われたこと、輪快を襲った忍びを上坪と自分でどうにか撃退したことをかいつまんで明かした。ただし、八岐大蛇や悪霊はおくびにも出さなかった。
茶をこぼしたとき、瞬間的に悟った。たとえ不測の事態が起きようとも、太助と左門次はあくまで『ふつうの人間』として扱われるべきだと。極言するなら、二人を最小限ぎりぎりのかかわりだけで終わらせるのが銅吉の責任だ。
八岐大蛇まで知ってしまえば、二人のことだから、命がけででも銅吉に協力しぬくだろう。そうなれば、本当に生命の危機となりかねない。首尾を果たしても、陰惨な負い目が心に残るかもしれない。銅吉は、そんな可能性を許すわけにはいかなかった。
「どうにも、あの墓場はゲンが悪い。だから、和尚様と上坪さんも交えて、いっそ墓石を壊してやれと思うんだ。それに、お前達の手を借りたい」
和尚様が輪快を示すのは、太助達も最初から知っている。
「俺達は石工じゃないが、出来るのかな」
太助が首を捻った。墓石は、そう簡単には壊れない。
「出来るだけ高くて良い道具を買って用意しておく。それに、かなり古い石だから、素人でもどうにかなるだろ」
「和尚様や上坪さんにも話が通っているか」
太助の心配はなおも続いた。
「そんなこと。二回も頭を下げにきて、もう首が疲れたでしょ。銅吉さんも、こんな坊や達のお世話で大変だし」
太助も左門次も、いっぱしの大人として振るまっているつもりだが、おたみからすれば坊や扱いである。事情が事情だけに、反論のしようもない。
「申し訳ないです」
二人がそろって頭を下げた。
「おたみさん、このくらいでかまいませんか」
「かまうもかまわないも、もういいから。それより、家に上がりなさいよ。三人とも、ご飯まだでしょ」
「ど、どうしてそんなことがわかるんです」
太助が目を丸くした。
「ちゃあんとお顔に書いてある。でも、お餅は頂いとくね」
おたみはまた笑った。
狭い裏長屋界隈で、みんなが似たような生活をしているから、いつ夕食にするのかくらいだいたいわかる。銅吉が二人に茶をだしたのも、それほど長い時間ではない。食事をすませてから改めてきたにしては早すぎる。少し考えればわかることではあった。
「ご厄介になります」
銅吉が、率先して感謝した。こうなると、太助と左門次も調子をあわせざるを得ない。恐縮しきりだった。
「さ、辛気臭いお話はもうおしまい。入った入った」
おたみが戸口から奥にもどり、銅吉達は敷居をまたいだ。餅も抜かりなく渡された。
銅吉からすれば、おたみにはもてなされてばかりとなる。礼の品でも贈りたいが、笑って拒絶されるのが落ちだろう。
そんなことより、おたみが安心して二人を受けいれた方が重要だった。安定した近所づきあいという意味でもある。そして、彼らが心霊的に健全になったこともはっきりした。
銅吉達は、全員が一通りの家事をこなせはする。とはいえ、招かれた客人であるから、座って待つのが礼儀ではあった。
そんな三人を、おたみは待たせることなくてきぱきと膳を用意し、歳の順に銅吉から並べていった。おたみ自身の膳も最後に上げられた。
飯にサワラの塩焼き、大根と豆腐の味噌汁が一同の食欲をおおいにそそった。
「さ、召しあがれ」
「頂きます」
手をあわせて唱和してから、銅吉達は箸を手にした。そこからは、噛んだり飲んだりする音が室内に響いた。
銅吉は、太助達を弟のように思っている。彼自身もまた、おたみからすれば似たようなものだろう。
太助と左門次は、例の墓石を壊す人手として連れて行かねばならない。ある程度の腕っぷしがあり、信用できる人間となると他に候補がない。同時に、彼らがケガや病気にかからないよう、細心の注意が銅吉には要求される。事と次第によっては、銅吉こそおたみから二度と許して貰えなくなるかもしれない。
これが上坪なら、浪人といえども武士であるから……娘のためというのもあるが……万一の結末になっても『大義に命を捧げた』となる。輪快であっても、僧侶が天下万民のために我が身を費やした実例はいくらでもある。
太助と左門次は、本来、武士や僧侶によって外敵から……強盗であれ悪霊であれ……守られるべき立場にいる。町人ですらない……それをいうなら上坪以外の裏長屋の面々は全員そうなるが……二人が、何故悪霊に目をつけられる危険まで忍んで、一文の得にもならない行為に従事せねばならないのか。
そうしないと日ノ本がめちゃくちゃになるというなら、公儀が果たす仕事だ。いや、聞いた限りでは公儀の不作為がもたらした展開ですらある。
さりとて、何もしなければ日ノ本は八岐大蛇のおもちゃになりはてる。
せめて、あらゆる真相を知らせるのが最低限の誠意ではないのか。
「ごちそうさまでした」
太助が食べ終え、すぐあとに左門次が続いた。銅吉の食事も、飯がわずかに残っているだけだった。
「ごちそうさまでした」
銅吉も、とうとう最後の一塊を食べ終えた。
「お粗末。お茶もどうぞ」
「ありがたいです」
「何から何まですみません」
すっかり気分のほぐれた太助と左門次が、湯のみを受けとった。
「銅吉さんも」
「恐れいります……あちっ」
油断していた。せっかくの湯のみを熱さのあまり落とし、膝に茶が少しかかってしまった。
「あらっ。銅吉さん、大丈夫」
おたみも慌てて盆を引っこめ、水瓶まで急いでひしゃくに水を満たしてきた。それを銅吉の膝にかけると、痛みが多少は和らいだ。
「い、いや、お恥ずかしい」
「何いってるの、跡なんか残ったら一大事じゃない」
「いやいや、水をかけてくれたので、どうやら収まりました」
「おたみさん、雑巾があれば俺が床をふきますよ」
太助がすかさず声をかけた。
「いいよ。それくらい、自分でするから」
「俺、銅吉を家まで連れて帰るよ」
左門次が、足を痛めた銅吉に気を遣った。
「大丈夫だ。自分で歩ける」
「ごめんなさいね、銅吉さん。お茶が熱すぎたみたい」
「私が間抜けなだけですから。どうか、お気にしないで下さい」
心配するおたみに、銅吉は力説した。
「何にしろ、具合を確かめた方がいいぜ」
太助の助言は、いわずもがなだった。そして、銅吉からすれば、図らずも好機と捉えられた。
「念のために、太助と左門次はつきそってくれないか」
二人はうなずいた。
「おたみさん、騒ぎになって申し訳ないです。ご飯はとてもおいしかったです」
「いえいえ。火傷で何かあったら、遠慮なくいってね。床はこっちでふいとくから心配しないで」
「はい」
こうして、銅吉は二人を伴い帰宅した。
「ちょっと待ってろよ」
すでに陽は暮れていて、月明かりだけが頼りになっている。膝の火傷はうずくが、我慢できないほどではない。
まずは、行灯に明かりを灯した。
「二人とも上がってくれ。こっちはすぐすませる」
二人が自分の言葉に則る内に、銅吉は小袖を脱いで膝の具合を目にした。かすかに赤くなってはいるが、どうということはない。膝のところはしたたか濡らしてしまったものの、放っておけば乾くだろう。
「待たせたな」
着物を身につけ直し、銅吉は二人と三角形を作るようにして座った。
「お前達に来てもらったのは、つきそいというより、別な用事を頼みたかったからだ」
銅吉は、そう切りだした。
「何でもいってくれ」
太助はすぐに応じた。
「俺だって、力になる」
左門次も負けてはいない。
「ありがたい。少し長い話になるが、まぁ聞いてくれ」
銅吉は、太助から教わった墓場を見にいっておみなと会ったこと、輪快を案内したこと、そのあと輪快が忍びに襲われたこと、輪快を襲った忍びを上坪と自分でどうにか撃退したことをかいつまんで明かした。ただし、八岐大蛇や悪霊はおくびにも出さなかった。
茶をこぼしたとき、瞬間的に悟った。たとえ不測の事態が起きようとも、太助と左門次はあくまで『ふつうの人間』として扱われるべきだと。極言するなら、二人を最小限ぎりぎりのかかわりだけで終わらせるのが銅吉の責任だ。
八岐大蛇まで知ってしまえば、二人のことだから、命がけででも銅吉に協力しぬくだろう。そうなれば、本当に生命の危機となりかねない。首尾を果たしても、陰惨な負い目が心に残るかもしれない。銅吉は、そんな可能性を許すわけにはいかなかった。
「どうにも、あの墓場はゲンが悪い。だから、和尚様と上坪さんも交えて、いっそ墓石を壊してやれと思うんだ。それに、お前達の手を借りたい」
和尚様が輪快を示すのは、太助達も最初から知っている。
「俺達は石工じゃないが、出来るのかな」
太助が首を捻った。墓石は、そう簡単には壊れない。
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