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EP 3
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テナント店主は竜王様
「ぬわぁぁぁ! ええい、納得がいかん! なぜだ! なぜ客が来んのだ!」
厨房に飛び込んだ俺の目に飛び込んできたのは、地獄絵図だった。
寸胴鍋がひっくり返り、黄金色に輝く液体が床一面に広がっている。
そしてその中心で、ダンディな髭のイケオジ――『竜王デューク』様が、お玉を武器のように振り回して暴れていた。
「お客様! 厨房でのブレスは消防法および食品衛生法違反です!」
俺はモップを構えて叫んだ。
デューク様は血走った目で俺を睨みつける。その背後には、怒りで具現化した幻影の竜が咆哮を上げていた。
「おお、優助か! 貴様も見たであろう! 先ほど迷い込んできた冒険者パーティが、我の『至高の黄金ラーメン』を一口食べた瞬間、白目を剥いて倒れたのを!」
「ええ、救護室へ運びました。急性魔力中毒でした」
「解せぬ! 出汁にはS級魔獣『キング・ベヒモス』の大腿骨を三日三晩煮込み、麺は我の怪力で打ち、チャーシューはブレスで炙った! これ以上の贅沢があるか!」
ドン! とデューク様が調理台を叩く。
この御方、世界を滅ぼせる力を持っていながら、やることはラーメン屋のオヤジなのだ。しかもタチが悪いことに、味へのこだわりが強すぎて客(人間)の致死量を無視している。
「あのですね、デューク様。……失礼、少し味見をさせていただきます」
俺は小皿に、鍋に残っていた黄金スープを掬った。
鼻を近づけると、濃厚な獣臭と、脳髄を痺れさせるような濃密な魔力の香りが立ち上る。
普通なら、この湯気を吸っただけで魔力酔いで気絶するところだが、俺には【絶対接客】がある。
ズズッ……。
「……っ」
口に含んだ瞬間、舌の上で爆弾が破裂したかのような衝撃が走った。
旨味の暴力。
美味い。確かに美味いのだが――。
「……濃すぎます」
「なに!?」
「例えるなら、カルピスの原液をそのまま飲まされている気分です。いえ、それ以上か。これはもはや『飲む鈍器』です」
俺の指摘に、デューク様がムッとして髭を震わせた。
「馬鹿な。我ら竜族にとっては、これくらいが丁度よい滋養強壮スープだぞ?」
「お客様は竜族ではなく、人間や亜人です。彼らの胃袋は、ベヒモスの脂を受け止めきれません」
俺は腕まくりをした。
元・接客業として、そして一人のラーメン好き日本人として、この『殺人ラーメン』を見過ごすわけにはいかない。
「デューク様、少し場所をお借りします」
「ぬ? 何をする気だ」
「『W(ダブル)スープ』を作ります」
俺は冷蔵庫から、ルナ様が生成して置いていった大量の野菜(タダ同然)と、魚介系の乾物を取り出した。
別の鍋で湯を沸かし、それらを放り込む。
「貴様のスープは『動物系』一〇〇%。あまりに強すぎます。そこで、野菜と魚介のあっさりした出汁を合わせることで、ベヒモスの暴力を中和し、旨味の相乗効果を狙うのです」
「野菜だと? ふん、あんな草、ウサギの餌ではないか」
不服そうな竜王を無視し、俺は野菜出汁(ベジ・ブロス)を完成させた。
そして、どんぶりの中で、デューク様の『黄金スープ』と、俺の『和風出汁』を、黄金比率でブレンドする。
「へい、お待ち」
「……ほう」
差し出されたラーメンを見て、デューク様が眉を上げた。
先ほどまでの毒々しい輝きが消え、穏やかな琥珀色のスープが湯気を立てている。
デューク様はレンゲを手に取り、疑わしそうにスープを一口啜った。
ズズッ。
「…………ッ!」
カッ! とデューク様の目が見開かれた。
背後の幻影の竜が、穏やかな顔つきになって天へと昇っていく。
「な、なんだこれは……! ベヒモスの荒々しい咆哮が、野菜の優しさに包まれ……喉越しは絹のように滑らか……! それでいて、後から魚介の香りが鼻腔をくすぐる!」
「麺も啜ってください」
「ズルズルッ! ……うおおお! スープが適度に麺に絡みつく! 先ほどまではスープが麺を弾いていたが、これは……手を取り合ってダンスを踊っているようだ!」
ガツガツと猛烈な勢いでラーメンを平らげた竜王は、ドンブリを置くと、ハァァァ……と満足げな吐息(熱風)を漏らした。
「……完敗だ、優助」
「お口に合いましたか」
「認めたくはないが、我のスープは独りよがりであった。……強すぎる力は、時に毒となる。ラーメンも世界も同じということか」
なんか深いことを言っているが、ただのラーメンの話である。
「優助よ。貴様、我の弟子にならんか? 次期『麺王』の座を譲ってもよいぞ」
「結構です。私はここのバイトですので」
「むぅ、つれない奴め。……だが、礼を言う。これでようやく、客に食わせられる物ができた」
デューク様はニヤリと笑うと、前掛けの紐を締め直した。
「よし! 改装オープンだ! おい優助、看板を書き直すぞ! 新メニュー名は『竜王W(ダブル)ラーメン・野菜マシマシ』だ!」
◇ ◇ ◇
数日後。
天魔窟のフードコートには、長蛇の列ができていた。
「並んでくださーい! 最後尾はこちらでーす!」
噂を聞きつけた天魔窟の従業員(ゴブリンやオークたち)や、命知らずの冒険者たちが、「食うと魔力が回復する奇跡のラーメン」を求めて殺到しているのだ。
「へいらっしゃい! ニンニク入れますか!?」
厨房では、威勢のいい声を張り上げる竜王デューク様の姿。
その顔は、世界を管理する『調停者』の時よりも、遥かに生き生きとしていた。
やれやれ、一件落着か。
俺が額の汗を拭っていると、インカムに通信が入った。
『あー、優助君? 悪いんだけど九九階層の入り口まで来てくれる?』
「……どちら様で?」
『勇者リュウです。……あの、ボス部屋の前でセーブポイント探してたら、UFOキャッチャー見つけたんだけど……これ何?』
……休憩する暇もないらしい。
俺は「ただいま参ります」と答え、次の神対応へと向かった。
「ぬわぁぁぁ! ええい、納得がいかん! なぜだ! なぜ客が来んのだ!」
厨房に飛び込んだ俺の目に飛び込んできたのは、地獄絵図だった。
寸胴鍋がひっくり返り、黄金色に輝く液体が床一面に広がっている。
そしてその中心で、ダンディな髭のイケオジ――『竜王デューク』様が、お玉を武器のように振り回して暴れていた。
「お客様! 厨房でのブレスは消防法および食品衛生法違反です!」
俺はモップを構えて叫んだ。
デューク様は血走った目で俺を睨みつける。その背後には、怒りで具現化した幻影の竜が咆哮を上げていた。
「おお、優助か! 貴様も見たであろう! 先ほど迷い込んできた冒険者パーティが、我の『至高の黄金ラーメン』を一口食べた瞬間、白目を剥いて倒れたのを!」
「ええ、救護室へ運びました。急性魔力中毒でした」
「解せぬ! 出汁にはS級魔獣『キング・ベヒモス』の大腿骨を三日三晩煮込み、麺は我の怪力で打ち、チャーシューはブレスで炙った! これ以上の贅沢があるか!」
ドン! とデューク様が調理台を叩く。
この御方、世界を滅ぼせる力を持っていながら、やることはラーメン屋のオヤジなのだ。しかもタチが悪いことに、味へのこだわりが強すぎて客(人間)の致死量を無視している。
「あのですね、デューク様。……失礼、少し味見をさせていただきます」
俺は小皿に、鍋に残っていた黄金スープを掬った。
鼻を近づけると、濃厚な獣臭と、脳髄を痺れさせるような濃密な魔力の香りが立ち上る。
普通なら、この湯気を吸っただけで魔力酔いで気絶するところだが、俺には【絶対接客】がある。
ズズッ……。
「……っ」
口に含んだ瞬間、舌の上で爆弾が破裂したかのような衝撃が走った。
旨味の暴力。
美味い。確かに美味いのだが――。
「……濃すぎます」
「なに!?」
「例えるなら、カルピスの原液をそのまま飲まされている気分です。いえ、それ以上か。これはもはや『飲む鈍器』です」
俺の指摘に、デューク様がムッとして髭を震わせた。
「馬鹿な。我ら竜族にとっては、これくらいが丁度よい滋養強壮スープだぞ?」
「お客様は竜族ではなく、人間や亜人です。彼らの胃袋は、ベヒモスの脂を受け止めきれません」
俺は腕まくりをした。
元・接客業として、そして一人のラーメン好き日本人として、この『殺人ラーメン』を見過ごすわけにはいかない。
「デューク様、少し場所をお借りします」
「ぬ? 何をする気だ」
「『W(ダブル)スープ』を作ります」
俺は冷蔵庫から、ルナ様が生成して置いていった大量の野菜(タダ同然)と、魚介系の乾物を取り出した。
別の鍋で湯を沸かし、それらを放り込む。
「貴様のスープは『動物系』一〇〇%。あまりに強すぎます。そこで、野菜と魚介のあっさりした出汁を合わせることで、ベヒモスの暴力を中和し、旨味の相乗効果を狙うのです」
「野菜だと? ふん、あんな草、ウサギの餌ではないか」
不服そうな竜王を無視し、俺は野菜出汁(ベジ・ブロス)を完成させた。
そして、どんぶりの中で、デューク様の『黄金スープ』と、俺の『和風出汁』を、黄金比率でブレンドする。
「へい、お待ち」
「……ほう」
差し出されたラーメンを見て、デューク様が眉を上げた。
先ほどまでの毒々しい輝きが消え、穏やかな琥珀色のスープが湯気を立てている。
デューク様はレンゲを手に取り、疑わしそうにスープを一口啜った。
ズズッ。
「…………ッ!」
カッ! とデューク様の目が見開かれた。
背後の幻影の竜が、穏やかな顔つきになって天へと昇っていく。
「な、なんだこれは……! ベヒモスの荒々しい咆哮が、野菜の優しさに包まれ……喉越しは絹のように滑らか……! それでいて、後から魚介の香りが鼻腔をくすぐる!」
「麺も啜ってください」
「ズルズルッ! ……うおおお! スープが適度に麺に絡みつく! 先ほどまではスープが麺を弾いていたが、これは……手を取り合ってダンスを踊っているようだ!」
ガツガツと猛烈な勢いでラーメンを平らげた竜王は、ドンブリを置くと、ハァァァ……と満足げな吐息(熱風)を漏らした。
「……完敗だ、優助」
「お口に合いましたか」
「認めたくはないが、我のスープは独りよがりであった。……強すぎる力は、時に毒となる。ラーメンも世界も同じということか」
なんか深いことを言っているが、ただのラーメンの話である。
「優助よ。貴様、我の弟子にならんか? 次期『麺王』の座を譲ってもよいぞ」
「結構です。私はここのバイトですので」
「むぅ、つれない奴め。……だが、礼を言う。これでようやく、客に食わせられる物ができた」
デューク様はニヤリと笑うと、前掛けの紐を締め直した。
「よし! 改装オープンだ! おい優助、看板を書き直すぞ! 新メニュー名は『竜王W(ダブル)ラーメン・野菜マシマシ』だ!」
◇ ◇ ◇
数日後。
天魔窟のフードコートには、長蛇の列ができていた。
「並んでくださーい! 最後尾はこちらでーす!」
噂を聞きつけた天魔窟の従業員(ゴブリンやオークたち)や、命知らずの冒険者たちが、「食うと魔力が回復する奇跡のラーメン」を求めて殺到しているのだ。
「へいらっしゃい! ニンニク入れますか!?」
厨房では、威勢のいい声を張り上げる竜王デューク様の姿。
その顔は、世界を管理する『調停者』の時よりも、遥かに生き生きとしていた。
やれやれ、一件落着か。
俺が額の汗を拭っていると、インカムに通信が入った。
『あー、優助君? 悪いんだけど九九階層の入り口まで来てくれる?』
「……どちら様で?」
『勇者リュウです。……あの、ボス部屋の前でセーブポイント探してたら、UFOキャッチャー見つけたんだけど……これ何?』
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