異世界転生×ユニークスキル マイホームで無双する!?【TOP10入り感謝!】

月神世一

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EP 66

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神竜の卵、暴かれる創成の歴史、そして託された選択
ボス部屋の静寂の中、真守は祭壇の上に安置された、化石の卵へとゆっくりと手を伸ばした。その表面に指が触れた瞬間、温かいような、悲しいような、そして遥か太古からの切なる願いのような、不思議な感覚が心に流れ込んでくる。
そして、隣にいたデュラスとエルミナが、同時に息を呑んだ。
「この圧倒的な魔力親和性…そして、根源的で高貴な竜の気配……まさか…!」
「清浄で、どこまでも純粋な聖なる力……!ですが、それだけではありませんわ!何か、もっと原始的で、力強い生命の輝きそのものを感じます!」
デュラスとエルミナは、それぞれの専門的な見地から、その卵がただの物ではないことを瞬時に悟った。
「キュルリン!貴様!これは、一体……!」
デュラスが、いつの間にか彼らの背後に浮かんでいた妖精姫を、鋭い視線で睨みつける。
「くふふ、ようやくお目覚めかね、魔族の坊やに、天使の嬢ちゃん」
キュルリンは、楽しそうにクスクスと笑った。
「お答えくださいまし!この卵から感じる、このあまりにも強大で神聖な力は、一体何なのですか!?」
エルミナも、切羽詰まった声で問いただす。
キュルリンは、満足そうに頷くと、芝居がかった口調で言った。
「ん~、それはのう。お主たちの想像通り、この世界の創成期にのみ存在したという、伝説の『神竜の卵』じゃ」
「――神竜だと!?」
デュラスの声が、驚愕に震えた。彼の博識をもってしても、それは御伽噺か、禁忌の伝承の中でしか聞かぬ名だった。
「しんりゅう……?」エルミナは、その言葉に首を傾げた。「ん~……なんだか、教科書の隅っこで習ったような、習わなかったような……」
その曖昧な反応に、デュラスの堪忍袋の緒が切れた。
「馬鹿者!神王族と魔神族が手を組み、最強の竜神族を滅ぼした、あの創成期の話だ!貴様ら天使族の教科書では、その輝かしい歴史の汚点として、都合よく書き換えられているか!あるいは授業中に居眠りでもこいていたか、どちらかだな!」
「うわ~ん!本当のこと言われましたぁ……!だって、創成期の歴史の授業は、難しくて眠くなるんですもの……!」
エルミナは、デュラスの痛烈な皮肉に、涙目でしゅんとなってしまう。フィリアが「まあまあ、エルミナさん」と、その背中を優しくさすって慰めていた。
「キュルリン!」デュラスは再び、怒りの矛先を妖精姫へと向けた。「やって良い事と悪い事があるぞ!これほどの因果律を歪める代物を、面白半分で世に出すなど!貴様、この世界を混沌に陥れるつもりか!」
しかし、キュルリンの表情は変わらない。彼女は、ただ静かに、そしてどこか悲しげに微笑んだ。
「……妾は、この卵の『願い』を叶えてやっているだけじゃ」
「何……?」
「この子は、数万年もの間、化石の中でたった一人、再びこの世界に生まれる日を夢見ておった。妾は、その声を聞き届け、その願いを叶えるに足る資格を持つ者を探しておった。……ただ、それだけじゃよ」
その言葉の真意を、まだ誰も完全には理解できない。
「へぇ、神様の竜の卵なんだー。すごいね!」一番状況を飲み込めていないフィリアが、無邪気に卵を覗き込んだ。「ねぇ、キュルリンちゃん!この卵、私たちが貰っちゃっていいの?」
その言葉に、キュルリンはにっこりと微笑んだ。
「ああ。妾の創りし、この『妖精女王の悪戯』を、見事クリアしたお主たちのものじゃ。好きにするが良い」
「その卵を孵すも、砕くも、あるいはどこかの土の中に埋め続けるも、全てはお主たちの自由。じゃがな」
キュルリンは、真守の目をじっと見つめた。
「その卵の存在は、いずれ世界そのものが嗅ぎつけることになるぞよ。天使も、魔族も、そして神々すらもな。せいぜい、後悔のない選択をすることじゃな!」
彼女はそう言い残すと、満足したように、「では、さらばじゃ!次のダンジョンでまた会おうぞよ!」という言葉と共に、光の粒子となって消えていった。
後に残されたのは、静寂と、世界の運命を秘めた一つの卵。
そして、その卵をどうすべきかという、あまりにも重すぎる選択を委ねられた、四人の仲間たちだった。
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