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EP 2
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市場崩壊の危機と、簿記1級の計算
「……おい、ルナ。今、なんて言った?」
俺はこめかみを指で押さえながら、恐る恐る聞き返した。
ルナは、口元についたマヨネーズを舐め取りながら、悪びれもせずに答える。
「ですからぁ、ここに来る途中の関所で、通行税を払うお金がなかったんで、石ころを金貨に変えて支払ってきました! 私ってば機転が利きますよね!」
目の前が真っ暗になった。
ただの商店相手じゃない。関所だ。つまり、相手は「国(公務員)」だ。
偽金を使って国境を越えたとなれば、それは詐欺罪どころか、国家反逆罪や通貨偽造の罪で極刑もあり得る。
「……その金貨、あと何時間で石に戻る?」
「えっと、作ったのがお昼前ですから……あと2時間くらいですかね?」
「2時間ッ!?」
俺は腕時計(G-SHOCK)を確認する。現在午後3時。
夕方5時には、関所の金庫の中で金貨が石ころに変わり、大騒ぎになる未来が確定している。
「優也さん? どうして顔色が青いんですか?」
「お前のせいだ! いいか、今すぐその金貨を回収して、本物の金とすり替えるぞ! じゃないと俺たち全員、指名手配だ!」
俺は叫ぶと同時に、空間を操作して『アイテムボックス』を開いた。
中から取り出したのは、俺の愛車――ハーレーダビッドソン・スポーツスター。
漆黒の車体が、異世界の草原に異質な存在感を放って鎮座する。
「なっ……! なんですかその鉄の塊は!?」
「ネギオ、ルナを後ろに乗せろ! お前はタンクの上だ!」
「主の命令です。お嬢様、早く」
ネギオは状況を理解したのか、手際よくルナをタンデムシートに押し上げ、自分は器用に蔦を伸ばしてタンクに張り付いた。
俺はキーを回し、セルを回す。
――ドォォォォン!!
Vツインエンジンの爆音が轟くと、ルナが「ひいいぃっ! 魔獣の咆哮!?」と悲鳴を上げた。
「舌噛むなよ! 行くぞ!」
俺はクラッチを繋ぎ、アクセルを回した。
バイクは土煙を上げて急発進し、関所へ向かって街道を爆走した。
◇
ルミナス帝国、西の関所。
バイクを少し離れた森の中に隠した俺たちは、徒歩で窓口へと向かった。
幸い、交通量は少なく、役人は暇そうに欠伸をしている。
「あいつか?」
「はい! あのお髭の兵隊さんです!」
ルナが指差したのは、受付に座る強面の兵士だった。
俺は『解析眼』を発動する。
兵士の腰巾着の中――そこにある金貨の一枚から、微かな魔力の残滓を感じる。
【対象:贋作の金貨】
【残り時間:0時間48分】
ギリギリだ。
俺は大きく深呼吸をすると、覚悟を決めた。ここからは『簿記1級』の知識……ではなく、度胸とハッタリの勝負だ。
「ルナ、ネギオ。お前らは隠れてろ。俺が何とかする」
「えっ、でも……」
「お前が出ていったら『犯人が戻ってきた』と思われるだろ! いいから黙って見てろ!」
俺は二人を草むらに押し込み、一人で関所へと歩み寄った。
ネット通販の『銀行機能』を操作。
現在、俺のチャージ残高は約8,000円。
レート換算で、銀貨8枚だ。金貨には届かない。
(くそッ、金貨一枚を回収するには、同等の価値のものを出すしかない……!)
俺は電子ボードを高速フリックし、ある商品を購入した。
そして、努めて愛想の良い商人の顔を作り、兵士に声をかける。
「お勤めご苦労様です、旦那」
「あ? なんだ貴様は。通行証なら今は……」
「いえいえ、私は旅の行商人でして。実は先ほど、連れの女がここを通ったと思うのですが」
兵士は眉をひそめた。
「連れの女? ああ、金髪のエルフか? なら通ったぞ。金貨で払っていきやがった。景気のいい女だ」
「それです! いやぁ、実はお恥ずかしい話、あいつが持ち出した金貨の中に、私の『記念硬貨』が混じっておりまして」
「記念硬貨?」
俺は懐から、先ほどネット通販で買ったばかりの『最高級クリスタルガラスの小瓶(中身はただの香水)』を取り出した。
現代の精巧なガラス細工は、この世界では国宝級の輝きを放つ。
「この通り、私はガラス製品を扱っておりまして。あいつが払った金貨と、この商品を交換していただきたいのです。もちろん、お釣りはいりません。このガラス瓶は、金貨2枚分の価値はありますよ」
兵士の目が釘付けになった。
透き通るようなカットガラス。中に入った液体の香水。
どう見ても、金貨1枚(1万円)以上の価値がある。原価は3,000円だが。
「ほ、本当にいいのか? 金貨1枚と、これを交換で?」
「ええ、あの金貨は亡き祖母の形見でして……傷一つない、この年号の金貨なんです」
俺は適当な嘘をつきながら、兵士が巾着から取り出した金貨の山を指差す。
『解析眼』が赤く光る一枚を見逃さない。
「おっと、これだ。これです!」
俺は素早く偽の金貨を掴み取り、代わりにガラス瓶を押し付けた。
兵士はガラス瓶に見惚れていて、金貨のことなどどうでも良さそうだ。
「へへっ、いい取引だ。持っていけ」
◇
関所を離れ、森の中へ戻った瞬間。
俺の手の中で、金貨が「ボフッ」と音を立てて、ただの黒い石ころに戻った。
「…………ふぅ」
心臓が早鐘を打っている。
冷や汗を拭っていると、草むらからルナとネギオが出てきた。
「優也さぁぁぁん! 凄いです! あの強面の兵隊さんを言いくるめちゃうなんて!」
「……お前が蒔いた種だろ。勘弁してくれ」
俺はその場に座り込んだ。
結果として、俺の財産は激減した。残高は残り5,000円ほど。
だが、この世界の「信用」と「自由」は守られた。
ネギオが、感心したように俺を見下ろす。
「人間にしては、見事な手際でした。損して得取れ……商人としての才覚は本物のようです」
「褒め言葉として受け取っておくよ」
俺は立ち上がり、石ころを放り投げた。
そして、きょとんとしているルナに向き直り、指を突きつける。
「いいかルナ。今後、俺の許可なく『錬金術』を使うのは禁止だ。もし破ったら……」
「破ったら?」
「おやつ抜きだ。二度とあのツナマヨもコーヒーもやらん」
ルナの顔が絶望に染まった。
「そ、そんなぁ! 死んでしまいます! わかりました、従いますぅ!」
「よし。……さて、文無しになっちまった」
俺は空を見上げる。
手持ちは5,000円相当。これでは宿にも泊まれないかもしれない。
だが、俺には『ネット通販』がある。そして、目の前には食い意地の張ったエルフと、強力なボディーガードがいる。
「稼ぐぞ、お前ら。次の街で、屋台を開く」
「屋台ですか? 何売るんです?」
「決まってるだろ」
俺はニヤリと笑った。
異世界人がまだ知らない、悪魔的な匂いのする『あの料理』と、俺の魂である『珈琲』。
これで、ゴルド商会の鼻を明かしてやるんだ。
「……おい、ルナ。今、なんて言った?」
俺はこめかみを指で押さえながら、恐る恐る聞き返した。
ルナは、口元についたマヨネーズを舐め取りながら、悪びれもせずに答える。
「ですからぁ、ここに来る途中の関所で、通行税を払うお金がなかったんで、石ころを金貨に変えて支払ってきました! 私ってば機転が利きますよね!」
目の前が真っ暗になった。
ただの商店相手じゃない。関所だ。つまり、相手は「国(公務員)」だ。
偽金を使って国境を越えたとなれば、それは詐欺罪どころか、国家反逆罪や通貨偽造の罪で極刑もあり得る。
「……その金貨、あと何時間で石に戻る?」
「えっと、作ったのがお昼前ですから……あと2時間くらいですかね?」
「2時間ッ!?」
俺は腕時計(G-SHOCK)を確認する。現在午後3時。
夕方5時には、関所の金庫の中で金貨が石ころに変わり、大騒ぎになる未来が確定している。
「優也さん? どうして顔色が青いんですか?」
「お前のせいだ! いいか、今すぐその金貨を回収して、本物の金とすり替えるぞ! じゃないと俺たち全員、指名手配だ!」
俺は叫ぶと同時に、空間を操作して『アイテムボックス』を開いた。
中から取り出したのは、俺の愛車――ハーレーダビッドソン・スポーツスター。
漆黒の車体が、異世界の草原に異質な存在感を放って鎮座する。
「なっ……! なんですかその鉄の塊は!?」
「ネギオ、ルナを後ろに乗せろ! お前はタンクの上だ!」
「主の命令です。お嬢様、早く」
ネギオは状況を理解したのか、手際よくルナをタンデムシートに押し上げ、自分は器用に蔦を伸ばしてタンクに張り付いた。
俺はキーを回し、セルを回す。
――ドォォォォン!!
Vツインエンジンの爆音が轟くと、ルナが「ひいいぃっ! 魔獣の咆哮!?」と悲鳴を上げた。
「舌噛むなよ! 行くぞ!」
俺はクラッチを繋ぎ、アクセルを回した。
バイクは土煙を上げて急発進し、関所へ向かって街道を爆走した。
◇
ルミナス帝国、西の関所。
バイクを少し離れた森の中に隠した俺たちは、徒歩で窓口へと向かった。
幸い、交通量は少なく、役人は暇そうに欠伸をしている。
「あいつか?」
「はい! あのお髭の兵隊さんです!」
ルナが指差したのは、受付に座る強面の兵士だった。
俺は『解析眼』を発動する。
兵士の腰巾着の中――そこにある金貨の一枚から、微かな魔力の残滓を感じる。
【対象:贋作の金貨】
【残り時間:0時間48分】
ギリギリだ。
俺は大きく深呼吸をすると、覚悟を決めた。ここからは『簿記1級』の知識……ではなく、度胸とハッタリの勝負だ。
「ルナ、ネギオ。お前らは隠れてろ。俺が何とかする」
「えっ、でも……」
「お前が出ていったら『犯人が戻ってきた』と思われるだろ! いいから黙って見てろ!」
俺は二人を草むらに押し込み、一人で関所へと歩み寄った。
ネット通販の『銀行機能』を操作。
現在、俺のチャージ残高は約8,000円。
レート換算で、銀貨8枚だ。金貨には届かない。
(くそッ、金貨一枚を回収するには、同等の価値のものを出すしかない……!)
俺は電子ボードを高速フリックし、ある商品を購入した。
そして、努めて愛想の良い商人の顔を作り、兵士に声をかける。
「お勤めご苦労様です、旦那」
「あ? なんだ貴様は。通行証なら今は……」
「いえいえ、私は旅の行商人でして。実は先ほど、連れの女がここを通ったと思うのですが」
兵士は眉をひそめた。
「連れの女? ああ、金髪のエルフか? なら通ったぞ。金貨で払っていきやがった。景気のいい女だ」
「それです! いやぁ、実はお恥ずかしい話、あいつが持ち出した金貨の中に、私の『記念硬貨』が混じっておりまして」
「記念硬貨?」
俺は懐から、先ほどネット通販で買ったばかりの『最高級クリスタルガラスの小瓶(中身はただの香水)』を取り出した。
現代の精巧なガラス細工は、この世界では国宝級の輝きを放つ。
「この通り、私はガラス製品を扱っておりまして。あいつが払った金貨と、この商品を交換していただきたいのです。もちろん、お釣りはいりません。このガラス瓶は、金貨2枚分の価値はありますよ」
兵士の目が釘付けになった。
透き通るようなカットガラス。中に入った液体の香水。
どう見ても、金貨1枚(1万円)以上の価値がある。原価は3,000円だが。
「ほ、本当にいいのか? 金貨1枚と、これを交換で?」
「ええ、あの金貨は亡き祖母の形見でして……傷一つない、この年号の金貨なんです」
俺は適当な嘘をつきながら、兵士が巾着から取り出した金貨の山を指差す。
『解析眼』が赤く光る一枚を見逃さない。
「おっと、これだ。これです!」
俺は素早く偽の金貨を掴み取り、代わりにガラス瓶を押し付けた。
兵士はガラス瓶に見惚れていて、金貨のことなどどうでも良さそうだ。
「へへっ、いい取引だ。持っていけ」
◇
関所を離れ、森の中へ戻った瞬間。
俺の手の中で、金貨が「ボフッ」と音を立てて、ただの黒い石ころに戻った。
「…………ふぅ」
心臓が早鐘を打っている。
冷や汗を拭っていると、草むらからルナとネギオが出てきた。
「優也さぁぁぁん! 凄いです! あの強面の兵隊さんを言いくるめちゃうなんて!」
「……お前が蒔いた種だろ。勘弁してくれ」
俺はその場に座り込んだ。
結果として、俺の財産は激減した。残高は残り5,000円ほど。
だが、この世界の「信用」と「自由」は守られた。
ネギオが、感心したように俺を見下ろす。
「人間にしては、見事な手際でした。損して得取れ……商人としての才覚は本物のようです」
「褒め言葉として受け取っておくよ」
俺は立ち上がり、石ころを放り投げた。
そして、きょとんとしているルナに向き直り、指を突きつける。
「いいかルナ。今後、俺の許可なく『錬金術』を使うのは禁止だ。もし破ったら……」
「破ったら?」
「おやつ抜きだ。二度とあのツナマヨもコーヒーもやらん」
ルナの顔が絶望に染まった。
「そ、そんなぁ! 死んでしまいます! わかりました、従いますぅ!」
「よし。……さて、文無しになっちまった」
俺は空を見上げる。
手持ちは5,000円相当。これでは宿にも泊まれないかもしれない。
だが、俺には『ネット通販』がある。そして、目の前には食い意地の張ったエルフと、強力なボディーガードがいる。
「稼ぐぞ、お前ら。次の街で、屋台を開く」
「屋台ですか? 何売るんです?」
「決まってるだろ」
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