14 / 23
EP 14
しおりを挟む
俺様ホスト爆誕! 貴族令嬢が列をなす
『Dining Bar AOTA』の開店から数日後。
ラルディアの貴族街に、奇妙な噂が流れていた。
――「幽霊屋敷のバーには、魔性の男がいる」と。
夜の帳が下りる頃、店の前には煌びやかな馬車の列ができていた。
降りてくるのは、舞踏会や退屈なお茶会に飽き飽きした、着飾った貴族の令嬢や奥様方だ。
「ここが噂のお店ね……まあ、素敵な雰囲気」
「でも、本当にいるのかしら? その……危険な彼が」
彼女たちが期待と不安を胸に重厚な扉を開けると、そこは異世界だった。
落とされた照明。紫煙とアルコールの香り。そして、カウンターの奥に佇む漆黒の影。
「いらっしゃいませ」
ホール係のルナが笑顔で迎えるが、令嬢たちの視線は一点に集中している。
カウンターの中に立つ、鬼神・龍魔呂だ。
タキシードを着崩し、けだるげにグラスを拭くその姿。
鋭い眼光がチラリと客に向けられるだけで、店内の空気が凍りつく。
「……チッ。また増えやがったか」
龍魔呂が小さく舌打ちをした。
普通なら接客業失格の態度だ。だが、この店では違った。
「きゃっ! 聞いた? 今、舌打ちしたわ!」
「素敵……! 私たちが虫けらのように見えているのね……ゾクゾクするわ!」
令嬢たちが頬を染めてざわめく。
そう、彼女たちは求めているのだ。自分たちに媚びへつらう軟弱な貴族男ではなく、魂ごと蹂躙してくれそうな「圧倒的な雄(オス)」を。
◇
「ご注文をどうぞ」
カウンター席に陣取ったのは、この街でも有数の大富豪の娘、シャルロット嬢だ。
彼女は扇子で口元を隠しながら、上目遣いで龍魔呂を見た。
「そうね……私の美しさに似合う、甘くて、華やかで、とびきり情熱的なカクテルを頂けるかしら?」
面倒くさい注文だ。
俺(厨房で調理中)なら、適当にカシスソーダでも出すところだが、龍魔呂は違った。
ダンッ!!
龍魔呂は無言で、氷の入ったグラスをカウンターに叩きつけた。
シャルロット嬢がビクリと震える。
「……うるさい」
「えっ?」
「注文が多い。自分の飲み物くらい、自分で決めろ」
龍魔呂は冷たく言い放つと、勝手にボトルを掴んだ。
選んだのは、アルコール度数40度を超えるウォッカ。
それを高速シェイクし、ライムを絞り、グラスに注ぐ。
「……飲め」
出されたのは、甘さのカケラもない、鋭利な刃物のようなカクテル『カミカゼ』。
「ごちゃごちゃ喋る口は必要ない。黙って味わえ」
龍魔呂が顔を近づけ、低い声で囁く。
その殺気と色気が、至近距離で炸裂した。
「は、はいぃぃ……♡」
シャルロット嬢は、うっとりとした目でグラスを受け取り、強い酒を一気に煽った。
「んんっ……! か、辛い……! でも、熱い……! 体中が燃えるみたい……!」
「フン、少しは静かになったか」
龍魔呂は興味なさそうに視線を外し、次のグラスを拭き始めた。
その「放置プレイ」に、シャルロット嬢は完全に陥落した。
「なんて冷たいの……! 今まで誰も私にこんな態度を取らなかったわ! 龍魔呂様……もっと私を見て! 罵って!」
その様子を見ていた他の令嬢たちが、我先にと手を挙げた。
「ズルイわシャルロット! 私にも冷たい一杯を!」
「私はもっと強いお酒で叱られたい!」
「私は氷を投げつけられたいですわ!」
カウンターは阿鼻叫喚――いや、狂喜乱舞の地獄絵図と化した。
◇
厨房の奥で、俺とニャングルはその光景を震えながら見ていた。
「……社長。龍魔呂のやつ、天性のジゴロやな」
「ああ。本人は単に『接客が面倒くさい』だけなんだが、それが逆に刺さってるな」
龍魔呂に悪気はない。彼はただ、角砂糖を食べたいのに邪魔されているから不機嫌なだけだ。
だが、その不機嫌さが金になる。
「ニャングル、新メニュー投入だ」
「へい! 例のアレでんな!」
俺はカウンターに出て、熱狂する令嬢たちに声をかけた。
「皆様、当店には龍魔呂への『特別な感謝』を示すシステムがございます」
俺は恭しく、銀のトレイに乗せた商品を見せた。
【最高級フランス産 角砂糖タワーセット(10,000円)】
【龍魔呂専用・特濃珈琲キャンディ(5,000円)】
「彼はお酒よりも、甘いものを好みます。これをプレゼントすれば、彼も少しは優しくなる……かもしれません」
その瞬間、令嬢たちの目が肉食獣のように輝いた。
「買うわ! そのタワー全部ちょうだい!」
「私はキャンディを10箱よ!」
「龍魔呂様! これを食べて笑ってくださる!?」
注文が殺到する。
龍魔呂の前に、うず高く積まれた角砂糖の山が築かれていく。
「……ほう」
それを見た龍魔呂の目が、初めて輝いた。
彼は令嬢の一人(タワーを入れた客)に向き直り、フッと口角を上げた。
「……悪くない。礼を言うぞ」
その一瞬の「デレ」。
破壊力は核弾頭並みだった。
「キャァァァァァァッ!!」
「笑った! 今笑ったわ!」
「尊い……! もう死んでもいい……!」
バタバタと倒れる令嬢たち。
飛び交う金貨。
鳴り止まないレジ(電卓)の音。
龍魔呂は角砂糖をボリボリと齧りながら、不思議そうに首を傾げた。
「……こいつら、何がそんなに嬉しいんだ? ただの砂糖だぞ?」
「(お前が幸せそうに食うからだよ……!)」
俺は心の中でツッコミを入れつつ、ハイボール用の氷を補充した。
『Dining Bar AOTA』は、今夜も大盛況だ。
そして――この噂は、ついに「天上人」の耳にも届くことになる。
『Dining Bar AOTA』の開店から数日後。
ラルディアの貴族街に、奇妙な噂が流れていた。
――「幽霊屋敷のバーには、魔性の男がいる」と。
夜の帳が下りる頃、店の前には煌びやかな馬車の列ができていた。
降りてくるのは、舞踏会や退屈なお茶会に飽き飽きした、着飾った貴族の令嬢や奥様方だ。
「ここが噂のお店ね……まあ、素敵な雰囲気」
「でも、本当にいるのかしら? その……危険な彼が」
彼女たちが期待と不安を胸に重厚な扉を開けると、そこは異世界だった。
落とされた照明。紫煙とアルコールの香り。そして、カウンターの奥に佇む漆黒の影。
「いらっしゃいませ」
ホール係のルナが笑顔で迎えるが、令嬢たちの視線は一点に集中している。
カウンターの中に立つ、鬼神・龍魔呂だ。
タキシードを着崩し、けだるげにグラスを拭くその姿。
鋭い眼光がチラリと客に向けられるだけで、店内の空気が凍りつく。
「……チッ。また増えやがったか」
龍魔呂が小さく舌打ちをした。
普通なら接客業失格の態度だ。だが、この店では違った。
「きゃっ! 聞いた? 今、舌打ちしたわ!」
「素敵……! 私たちが虫けらのように見えているのね……ゾクゾクするわ!」
令嬢たちが頬を染めてざわめく。
そう、彼女たちは求めているのだ。自分たちに媚びへつらう軟弱な貴族男ではなく、魂ごと蹂躙してくれそうな「圧倒的な雄(オス)」を。
◇
「ご注文をどうぞ」
カウンター席に陣取ったのは、この街でも有数の大富豪の娘、シャルロット嬢だ。
彼女は扇子で口元を隠しながら、上目遣いで龍魔呂を見た。
「そうね……私の美しさに似合う、甘くて、華やかで、とびきり情熱的なカクテルを頂けるかしら?」
面倒くさい注文だ。
俺(厨房で調理中)なら、適当にカシスソーダでも出すところだが、龍魔呂は違った。
ダンッ!!
龍魔呂は無言で、氷の入ったグラスをカウンターに叩きつけた。
シャルロット嬢がビクリと震える。
「……うるさい」
「えっ?」
「注文が多い。自分の飲み物くらい、自分で決めろ」
龍魔呂は冷たく言い放つと、勝手にボトルを掴んだ。
選んだのは、アルコール度数40度を超えるウォッカ。
それを高速シェイクし、ライムを絞り、グラスに注ぐ。
「……飲め」
出されたのは、甘さのカケラもない、鋭利な刃物のようなカクテル『カミカゼ』。
「ごちゃごちゃ喋る口は必要ない。黙って味わえ」
龍魔呂が顔を近づけ、低い声で囁く。
その殺気と色気が、至近距離で炸裂した。
「は、はいぃぃ……♡」
シャルロット嬢は、うっとりとした目でグラスを受け取り、強い酒を一気に煽った。
「んんっ……! か、辛い……! でも、熱い……! 体中が燃えるみたい……!」
「フン、少しは静かになったか」
龍魔呂は興味なさそうに視線を外し、次のグラスを拭き始めた。
その「放置プレイ」に、シャルロット嬢は完全に陥落した。
「なんて冷たいの……! 今まで誰も私にこんな態度を取らなかったわ! 龍魔呂様……もっと私を見て! 罵って!」
その様子を見ていた他の令嬢たちが、我先にと手を挙げた。
「ズルイわシャルロット! 私にも冷たい一杯を!」
「私はもっと強いお酒で叱られたい!」
「私は氷を投げつけられたいですわ!」
カウンターは阿鼻叫喚――いや、狂喜乱舞の地獄絵図と化した。
◇
厨房の奥で、俺とニャングルはその光景を震えながら見ていた。
「……社長。龍魔呂のやつ、天性のジゴロやな」
「ああ。本人は単に『接客が面倒くさい』だけなんだが、それが逆に刺さってるな」
龍魔呂に悪気はない。彼はただ、角砂糖を食べたいのに邪魔されているから不機嫌なだけだ。
だが、その不機嫌さが金になる。
「ニャングル、新メニュー投入だ」
「へい! 例のアレでんな!」
俺はカウンターに出て、熱狂する令嬢たちに声をかけた。
「皆様、当店には龍魔呂への『特別な感謝』を示すシステムがございます」
俺は恭しく、銀のトレイに乗せた商品を見せた。
【最高級フランス産 角砂糖タワーセット(10,000円)】
【龍魔呂専用・特濃珈琲キャンディ(5,000円)】
「彼はお酒よりも、甘いものを好みます。これをプレゼントすれば、彼も少しは優しくなる……かもしれません」
その瞬間、令嬢たちの目が肉食獣のように輝いた。
「買うわ! そのタワー全部ちょうだい!」
「私はキャンディを10箱よ!」
「龍魔呂様! これを食べて笑ってくださる!?」
注文が殺到する。
龍魔呂の前に、うず高く積まれた角砂糖の山が築かれていく。
「……ほう」
それを見た龍魔呂の目が、初めて輝いた。
彼は令嬢の一人(タワーを入れた客)に向き直り、フッと口角を上げた。
「……悪くない。礼を言うぞ」
その一瞬の「デレ」。
破壊力は核弾頭並みだった。
「キャァァァァァァッ!!」
「笑った! 今笑ったわ!」
「尊い……! もう死んでもいい……!」
バタバタと倒れる令嬢たち。
飛び交う金貨。
鳴り止まないレジ(電卓)の音。
龍魔呂は角砂糖をボリボリと齧りながら、不思議そうに首を傾げた。
「……こいつら、何がそんなに嬉しいんだ? ただの砂糖だぞ?」
「(お前が幸せそうに食うからだよ……!)」
俺は心の中でツッコミを入れつつ、ハイボール用の氷を補充した。
『Dining Bar AOTA』は、今夜も大盛況だ。
そして――この噂は、ついに「天上人」の耳にも届くことになる。
0
あなたにおすすめの小説
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~
空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。
もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。
【お知らせ】6/22 完結しました!
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる