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EP 51
武器を捨て、丸腰となったマモル達に、二体の鋼鉄ゴーレムが容赦なく襲いかかった。
「グオオオオッ!!」
剣士型ゴーレムが、丸太のような大剣を横薙ぎに振るう。
ブンッ!! 凄まじい風切り音。
「うおっ!?」
マモルはバックステップで紙一重かわすが、剣風だけで肌が切れるようだ。武器があれば『王帝』で受け流せたが、素手では触れた瞬間に腕が飛ぶ。
「やっぱりキツイ! ガード出来ないのがこんなに怖いとはな!」
一方、後方ではフィリアが走り回っていた。
弓型ゴーレムが、巨大な鉄の矢を次々と放ってくる。
「キャーッ! 私が相手よ! こっち向いて!」
フィリアは持ち前の俊敏さで矢を豋すが、反撃手段がないため、ただの動く的(ターゲット)だ。
「でも無理~! 逃げるだけで精一杯だよぉ!」
その状況を見かねたエルミナが、決死の覚悟で動いた。
彼女は背中の翼を大きく広げ、自身の魔力(神気)を羽の一枚一枚にチャージする。
「武器がダメなら、私の身体能力(スキル)で! 天使の羽よ、黄金の刃となれ! 『ゴールド・フェザー』!!」
エルミナの翼が黄金に輝き、無数の光の矢となってゴーレムを射抜こうとした――その瞬間。
ズンッ……!
「きゃぁっ!?」
エルミナの膝が折れ、地面にへたり込んだ。
放とうとした光の羽も霧散してしまう。
「そ、そんな……身体が、重い……? これもダメなの?」
「何!? 魔法も『力』と見なされるのか!」
デュラスが舌打ちする。
だが、このままではジリ貧だ。彼はリスクを承知で、自身の最強の魔力を練り上げた。
「ええい、ままよ! 我が前に出でよ、火炎の龍よ……!」
ズズズズズッ……!!
詠唱を始めた途端、デュラスの肩に不可視の巨岩が乗ったかのような重圧がかかった。
「ぐっ、ぬぅ……!!」
デュラスは脂汗を流し、魔法の発動を中断せざるを得なかった。力を抜くと、重力は元に戻る。
「糞! キュルリンめ! 徹底して『攻撃手段』を封じてきおる!」
四人は防戦一方となり、部屋の隅へと追い詰められていく。
絶体絶命の状況下、デュラスの脳が高速回転する。
(……考えろ! あの性格の悪い妖精が、武器も魔法も力も無しに、ただ素手で鋼鉄の塊を殴り壊せなどと言うか? ……有り得ん)
これは『戦闘』ではない。『パズル』だ。
「力を捧げよ」というルールの裏に、必ず解法があるはずだ。
その時、必死に剣撃を回避していたマモルが、違和感に気づいた。
「……ん? なんだアレ?」
剣士型ゴーレムの分厚い胸板の中心に、一つだけ異質な輝きがあった。
鋼鉄のボディの中で、そこだけ『青く光るクリスタルのような装飾』が埋め込まれている。
「こっちの剣士型ゴーレムだけ、青い装飾があるぞ! ……おいフィリア! そっちの弓型には何か付いてないか!?」
マモルの声に、逃げ回っていたフィリアが弓型ゴーレムを凝視する。
「えっと……あ! あいつの矢尻! 『赤い光』を帯びてる!」
フィリアの動体視力が、飛来する矢の先端が赤く発光しているのを捉えた。
青い的と、赤い矢。
そして、自分たちの攻撃は一切禁止。
「……そういうことか!」
フィリアの中で点と点が繋がった。
彼女は即座に叫んだ。
「もしかしたら! 自分たちで攻撃しちゃダメなんだわ!」
「えっ?」
「マモル! そっちに弓型の矢を誘導して! 剣士型ゴーレムにぶつけるようにするよ!」
「同士討ち(フレンドリー・ファイア)を狙えってことか! よし、乗った!」
マモルはニヤリと笑うと、回避行動を変えた。
逃げるのではなく、剣士型ゴーレムの懐へ、そして射線軸上へと。
「おいデカブツ! こっちだ!」
反撃の狼煙が上がった。武器なき戦いの、逆転劇が始まる。
「グオオオオッ!!」
剣士型ゴーレムが、丸太のような大剣を横薙ぎに振るう。
ブンッ!! 凄まじい風切り音。
「うおっ!?」
マモルはバックステップで紙一重かわすが、剣風だけで肌が切れるようだ。武器があれば『王帝』で受け流せたが、素手では触れた瞬間に腕が飛ぶ。
「やっぱりキツイ! ガード出来ないのがこんなに怖いとはな!」
一方、後方ではフィリアが走り回っていた。
弓型ゴーレムが、巨大な鉄の矢を次々と放ってくる。
「キャーッ! 私が相手よ! こっち向いて!」
フィリアは持ち前の俊敏さで矢を豋すが、反撃手段がないため、ただの動く的(ターゲット)だ。
「でも無理~! 逃げるだけで精一杯だよぉ!」
その状況を見かねたエルミナが、決死の覚悟で動いた。
彼女は背中の翼を大きく広げ、自身の魔力(神気)を羽の一枚一枚にチャージする。
「武器がダメなら、私の身体能力(スキル)で! 天使の羽よ、黄金の刃となれ! 『ゴールド・フェザー』!!」
エルミナの翼が黄金に輝き、無数の光の矢となってゴーレムを射抜こうとした――その瞬間。
ズンッ……!
「きゃぁっ!?」
エルミナの膝が折れ、地面にへたり込んだ。
放とうとした光の羽も霧散してしまう。
「そ、そんな……身体が、重い……? これもダメなの?」
「何!? 魔法も『力』と見なされるのか!」
デュラスが舌打ちする。
だが、このままではジリ貧だ。彼はリスクを承知で、自身の最強の魔力を練り上げた。
「ええい、ままよ! 我が前に出でよ、火炎の龍よ……!」
ズズズズズッ……!!
詠唱を始めた途端、デュラスの肩に不可視の巨岩が乗ったかのような重圧がかかった。
「ぐっ、ぬぅ……!!」
デュラスは脂汗を流し、魔法の発動を中断せざるを得なかった。力を抜くと、重力は元に戻る。
「糞! キュルリンめ! 徹底して『攻撃手段』を封じてきおる!」
四人は防戦一方となり、部屋の隅へと追い詰められていく。
絶体絶命の状況下、デュラスの脳が高速回転する。
(……考えろ! あの性格の悪い妖精が、武器も魔法も力も無しに、ただ素手で鋼鉄の塊を殴り壊せなどと言うか? ……有り得ん)
これは『戦闘』ではない。『パズル』だ。
「力を捧げよ」というルールの裏に、必ず解法があるはずだ。
その時、必死に剣撃を回避していたマモルが、違和感に気づいた。
「……ん? なんだアレ?」
剣士型ゴーレムの分厚い胸板の中心に、一つだけ異質な輝きがあった。
鋼鉄のボディの中で、そこだけ『青く光るクリスタルのような装飾』が埋め込まれている。
「こっちの剣士型ゴーレムだけ、青い装飾があるぞ! ……おいフィリア! そっちの弓型には何か付いてないか!?」
マモルの声に、逃げ回っていたフィリアが弓型ゴーレムを凝視する。
「えっと……あ! あいつの矢尻! 『赤い光』を帯びてる!」
フィリアの動体視力が、飛来する矢の先端が赤く発光しているのを捉えた。
青い的と、赤い矢。
そして、自分たちの攻撃は一切禁止。
「……そういうことか!」
フィリアの中で点と点が繋がった。
彼女は即座に叫んだ。
「もしかしたら! 自分たちで攻撃しちゃダメなんだわ!」
「えっ?」
「マモル! そっちに弓型の矢を誘導して! 剣士型ゴーレムにぶつけるようにするよ!」
「同士討ち(フレンドリー・ファイア)を狙えってことか! よし、乗った!」
マモルはニヤリと笑うと、回避行動を変えた。
逃げるのではなく、剣士型ゴーレムの懐へ、そして射線軸上へと。
「おいデカブツ! こっちだ!」
反撃の狼煙が上がった。武器なき戦いの、逆転劇が始まる。
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