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第六章 鬼神龍魔呂、ハーレムをしてしまう
EP 7
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カイトの無自覚アシスト
龍魔呂を巡る女たちの戦いがヒートアップする『BAR 煉獄』。
カランカラン、とドアベルが鳴り、一人の青年が入ってきた。
「やっほー! 龍魔呂さん、イチゴを持って来たの!」
カイトだ。
彼が抱えるバスケットには、宝石のような光沢を放つ、大粒の真っ赤なイチゴが山盛りになっている。
ポチの魔力とルナの加護を受けて育った、【Sランク果実:ルビーベリー】である。
「畑を見てたら、すごく美味しそうに熟れてたからさ。カクテルとかに使えないかな?」
カイトがニコニコとカウンターにカゴを置く。
甘酸っぱい香りが店内に爆発的に広がった。
「……そうか。デザートには良いな」
龍魔呂はイチゴを手に取り、その完璧な熟し具合を確認して頷いた。
すると、その甘い香りに誘われた女性陣が、一斉に色めき立った。
「龍魔呂ぉ♡ 私にデザートを作ってくださる?」
魔王ラスティアが、とろけるような声でねだる。
「あら! 私によ! 私が一番このイチゴにふさわしいわ!」
女神ルチアナが対抗心を燃やす。
「龍魔呂さん、イチゴミルク作ってぇ! 甘~いやつですわ!」
エルフのルナがスプーンを持って待機する。
「私にも♡ 天使族は赤い果実が大好きなのです!」
天使長ヴァルキュリアも身を乗り出す。
「私も……育児疲れにはビタミンが必要だわ」
聖女セーラもグラスを差し出す。
全員が「私にくれ」とアピールする地獄絵図。
その光景を見て、カイトは苦笑しながら言った。
「あはは、モテモテだね、龍魔呂さん」
「……良く分からん」
龍魔呂は真顔で首を傾げた。
彼にとって、彼女たちは「騒がしい常連客」でしかない。
だが、カイトが持ってきた食材となれば話は別だ。
「……オーナー。少し待っていろ」
龍魔呂の目が職人のものに変わる。
彼は最も大粒のイチゴを数個選び、ミキシンググラスに入れた。
ペストル(すりこぎ)で優しく、かつ素早く果肉を潰す。
シュワァァァ……。
そこに注がれたのは、キンキンに冷えた**『最高級シャンパン』**だ。
イチゴのピューレと黄金の泡が混ざり合い、鮮やかな深紅のカクテルへと昇華していく。
「……できたぞ。『ロッシーニ・スペシャル』だ」
完成したカクテル。
女性陣が一斉に手を伸ばそうとした、その時。
スッ。
龍魔呂はグラスを滑らせ、カイトの目の前に置いた。
「え?」
女性陣の手が空を切る。
「……オーナー。まずは毒味(テイスティング)をお願いする」
龍魔呂は当然のように言った。
「このイチゴを作ったのはオーナーだ。最初の一杯を口にする権利は、カイト殿にある」
「えっ、僕からでいいの? じゃあ……いただきます!」
カイトはグラスを口にした。
芳醇なイチゴの甘みと、シャンパンのキレのある酸味。それが弾ける炭酸と共に喉を駆け抜ける。
「んんっ~! 美味しい! イチゴの香りが生きてるよ! さすが龍魔呂さん!」
「……フッ。お気に召したなら何よりだ」
カイトの笑顔を見て、龍魔呂は初めて今日一番の柔らかな笑みを見せた。
そして、ようやく女性陣に向き直った。
「……さて。お前たちには残りの分で作ってやる。待っていろ」
後回しにされた女性陣。
普通なら「レディファーストじゃない!」と怒るところだ。
しかし――。
ドキュゥゥゥゥンッ……!!
彼女たちのハートは、別のベクトルで撃ち抜かれていた。
(な、なによ今の……。絶世の美女たちを差し置いて、主君(カイト)に最初の一杯を捧げるなんて……!)
ラスティアが震える。
(忠義……! なんて硬派な忠誠心なの! チャラチャラしてない所が最高にクールだわ!)
ルチアナが頬を染める。
(私の優先順位がカイト様より低い……。むしろ、その揺るぎなさが信頼できますわ!)
ヴァルキュリアが尊さに悶える。
カイトの「無自覚な食材提供」と、龍魔呂の「ブレない忠誠心」。
このコンボが、女性陣にとっての「理想の騎士像」を完成させてしまったのだ。
「カイト様……ナイスアシストですわ!」
「龍魔呂、その不器用なところ……好きよ!」
女性陣の熱視線は、冷めるどころかさらに温度を上げていた。
カイトはイチゴを齧りながら、不思議そうに首を傾げた。
「なんか、みんな熱くない? 冷房弱める?」
「……いや。客の熱気だろう。放っておけば冷める」
龍魔呂は淡々と次のカクテルを作り始めた。
だが、冷めるどころか、次は龍魔呂の「肉体美」に火がつくイベントが待っていた。
次回、氷の彫刻と筋肉美!
「氷の彫刻と熱い視線」へ続く!
龍魔呂を巡る女たちの戦いがヒートアップする『BAR 煉獄』。
カランカラン、とドアベルが鳴り、一人の青年が入ってきた。
「やっほー! 龍魔呂さん、イチゴを持って来たの!」
カイトだ。
彼が抱えるバスケットには、宝石のような光沢を放つ、大粒の真っ赤なイチゴが山盛りになっている。
ポチの魔力とルナの加護を受けて育った、【Sランク果実:ルビーベリー】である。
「畑を見てたら、すごく美味しそうに熟れてたからさ。カクテルとかに使えないかな?」
カイトがニコニコとカウンターにカゴを置く。
甘酸っぱい香りが店内に爆発的に広がった。
「……そうか。デザートには良いな」
龍魔呂はイチゴを手に取り、その完璧な熟し具合を確認して頷いた。
すると、その甘い香りに誘われた女性陣が、一斉に色めき立った。
「龍魔呂ぉ♡ 私にデザートを作ってくださる?」
魔王ラスティアが、とろけるような声でねだる。
「あら! 私によ! 私が一番このイチゴにふさわしいわ!」
女神ルチアナが対抗心を燃やす。
「龍魔呂さん、イチゴミルク作ってぇ! 甘~いやつですわ!」
エルフのルナがスプーンを持って待機する。
「私にも♡ 天使族は赤い果実が大好きなのです!」
天使長ヴァルキュリアも身を乗り出す。
「私も……育児疲れにはビタミンが必要だわ」
聖女セーラもグラスを差し出す。
全員が「私にくれ」とアピールする地獄絵図。
その光景を見て、カイトは苦笑しながら言った。
「あはは、モテモテだね、龍魔呂さん」
「……良く分からん」
龍魔呂は真顔で首を傾げた。
彼にとって、彼女たちは「騒がしい常連客」でしかない。
だが、カイトが持ってきた食材となれば話は別だ。
「……オーナー。少し待っていろ」
龍魔呂の目が職人のものに変わる。
彼は最も大粒のイチゴを数個選び、ミキシンググラスに入れた。
ペストル(すりこぎ)で優しく、かつ素早く果肉を潰す。
シュワァァァ……。
そこに注がれたのは、キンキンに冷えた**『最高級シャンパン』**だ。
イチゴのピューレと黄金の泡が混ざり合い、鮮やかな深紅のカクテルへと昇華していく。
「……できたぞ。『ロッシーニ・スペシャル』だ」
完成したカクテル。
女性陣が一斉に手を伸ばそうとした、その時。
スッ。
龍魔呂はグラスを滑らせ、カイトの目の前に置いた。
「え?」
女性陣の手が空を切る。
「……オーナー。まずは毒味(テイスティング)をお願いする」
龍魔呂は当然のように言った。
「このイチゴを作ったのはオーナーだ。最初の一杯を口にする権利は、カイト殿にある」
「えっ、僕からでいいの? じゃあ……いただきます!」
カイトはグラスを口にした。
芳醇なイチゴの甘みと、シャンパンのキレのある酸味。それが弾ける炭酸と共に喉を駆け抜ける。
「んんっ~! 美味しい! イチゴの香りが生きてるよ! さすが龍魔呂さん!」
「……フッ。お気に召したなら何よりだ」
カイトの笑顔を見て、龍魔呂は初めて今日一番の柔らかな笑みを見せた。
そして、ようやく女性陣に向き直った。
「……さて。お前たちには残りの分で作ってやる。待っていろ」
後回しにされた女性陣。
普通なら「レディファーストじゃない!」と怒るところだ。
しかし――。
ドキュゥゥゥゥンッ……!!
彼女たちのハートは、別のベクトルで撃ち抜かれていた。
(な、なによ今の……。絶世の美女たちを差し置いて、主君(カイト)に最初の一杯を捧げるなんて……!)
ラスティアが震える。
(忠義……! なんて硬派な忠誠心なの! チャラチャラしてない所が最高にクールだわ!)
ルチアナが頬を染める。
(私の優先順位がカイト様より低い……。むしろ、その揺るぎなさが信頼できますわ!)
ヴァルキュリアが尊さに悶える。
カイトの「無自覚な食材提供」と、龍魔呂の「ブレない忠誠心」。
このコンボが、女性陣にとっての「理想の騎士像」を完成させてしまったのだ。
「カイト様……ナイスアシストですわ!」
「龍魔呂、その不器用なところ……好きよ!」
女性陣の熱視線は、冷めるどころかさらに温度を上げていた。
カイトはイチゴを齧りながら、不思議そうに首を傾げた。
「なんか、みんな熱くない? 冷房弱める?」
「……いや。客の熱気だろう。放っておけば冷める」
龍魔呂は淡々と次のカクテルを作り始めた。
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