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禁じられていた話
生きている施設 3
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待つ事、数分。
通くんが連れてきたのは、車いすに乗る小さな少女だった。
その少女は、当時8歳だった。
通くんも同じ理由であったが、個人情報の観点から本名は教えて貰えず
ここではその少女を便宜上「なっちゃん」と呼ばせてもらう。
私が、見知らぬ少年について尋ねた所
なっちゃんは、ぽつりぽつりと少年の話を始めた。
「名前、ノリ君って言ってた。」
「シゲノリって言うんだって。・・・だからノリ君。」
「ノリ君とはね、ホーム(施設)の中で鬼ごっこしたり、かくれんぼするの。」
他にも幾つか情報はあったが、何より私が驚いたのは
なっちゃんが語る「体調が悪くなる子」の特徴だ。
「ノリ君とね、ゲームするんだよ。それでね、ゲームに負けると気分が悪くなるの。」
「え?・・・ゲーム?」
「うん。鬼ごっこで捕まったり、かくれんぼで見つかると後で気持ち悪くなるんだよ。」
私は瞬時に、通くんの方を見る。
彼も目を伏せがちに静かに頷いていた。
どうやら、子供たちの間ではそれが最早、当然のルールとなっているようだった。
しかし、私は此処で疑問を持った。
そして、その疑問を帰り際に職員へ訪ねる事となる。
通くんの証言から
彼がこの施設に来たのが9歳の頃で、その当時から「シゲノリ」なる子供は
施設にはいなかったとの事だ。
であれば、それ以前の「OB」の様な存在で「シゲノリ」という子供がいたのか?
・・・否、帰り際の質問に乗じてコレも職員へ伺ったが
施設ができてから「シゲノリ」なる名前の子供は預かったことがない。と断言された。
さて、私の抱いた疑問だが・・・。
施設内での鬼ごっこやかくれんぼ。
施設をフルに使った楽しい遊びであろうが・・・
それだけ派手に動き回って、職員が「シゲノリ」なる少年を見た事がないのは何故だろうか。
普通、子供たちの間でも数多くの目撃談が上がっているのだから
職員の一人くらい「彼」を見ていても可笑しくないはずなのだが。
この疑問に対しても、職員たちは
確かに、子供たちが頻繁に施設内を使った遊びを行っている所は何度も見ている、
しかし、人数が人数なだけに全てを把握しきれていないのも、また事実。
その日、勤務を行う職員の分母数に対して、子供の分子数の方が圧倒的に多いのだから。
それに加え、広大な施設だ。
隅から隅まで、子供たちの動向の把握など、ほぼ不可能だ。という結論に至る。
事実、施設の規模を目の当たりにした私も
この施設内で、本気で隠れた子供一人を制限時間を設けて探し出せと言われても
普通に「不可能である」と言わざるを得ない。
それ故に、子供たちの被害も「まちまち」であり
感染症によるパンデミックなどを疑うべくもなく、行政も手を引く事となったのだろう。
私は一度、自宅へ戻り
その後、今回の調査を内村へ報告する運びとなった。
通くんが連れてきたのは、車いすに乗る小さな少女だった。
その少女は、当時8歳だった。
通くんも同じ理由であったが、個人情報の観点から本名は教えて貰えず
ここではその少女を便宜上「なっちゃん」と呼ばせてもらう。
私が、見知らぬ少年について尋ねた所
なっちゃんは、ぽつりぽつりと少年の話を始めた。
「名前、ノリ君って言ってた。」
「シゲノリって言うんだって。・・・だからノリ君。」
「ノリ君とはね、ホーム(施設)の中で鬼ごっこしたり、かくれんぼするの。」
他にも幾つか情報はあったが、何より私が驚いたのは
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「ノリ君とね、ゲームするんだよ。それでね、ゲームに負けると気分が悪くなるの。」
「え?・・・ゲーム?」
「うん。鬼ごっこで捕まったり、かくれんぼで見つかると後で気持ち悪くなるんだよ。」
私は瞬時に、通くんの方を見る。
彼も目を伏せがちに静かに頷いていた。
どうやら、子供たちの間ではそれが最早、当然のルールとなっているようだった。
しかし、私は此処で疑問を持った。
そして、その疑問を帰り際に職員へ訪ねる事となる。
通くんの証言から
彼がこの施設に来たのが9歳の頃で、その当時から「シゲノリ」なる子供は
施設にはいなかったとの事だ。
であれば、それ以前の「OB」の様な存在で「シゲノリ」という子供がいたのか?
・・・否、帰り際の質問に乗じてコレも職員へ伺ったが
施設ができてから「シゲノリ」なる名前の子供は預かったことがない。と断言された。
さて、私の抱いた疑問だが・・・。
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施設をフルに使った楽しい遊びであろうが・・・
それだけ派手に動き回って、職員が「シゲノリ」なる少年を見た事がないのは何故だろうか。
普通、子供たちの間でも数多くの目撃談が上がっているのだから
職員の一人くらい「彼」を見ていても可笑しくないはずなのだが。
この疑問に対しても、職員たちは
確かに、子供たちが頻繁に施設内を使った遊びを行っている所は何度も見ている、
しかし、人数が人数なだけに全てを把握しきれていないのも、また事実。
その日、勤務を行う職員の分母数に対して、子供の分子数の方が圧倒的に多いのだから。
それに加え、広大な施設だ。
隅から隅まで、子供たちの動向の把握など、ほぼ不可能だ。という結論に至る。
事実、施設の規模を目の当たりにした私も
この施設内で、本気で隠れた子供一人を制限時間を設けて探し出せと言われても
普通に「不可能である」と言わざるを得ない。
それ故に、子供たちの被害も「まちまち」であり
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その後、今回の調査を内村へ報告する運びとなった。
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