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廻・最終話
トモちゃんのお土産 6
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数日後の事だ。
彼の妹を名乗る女性から連絡が入った。
そして、それが彼の訃報を知らせる連絡であった。
「兄は、貴方を探し始めてから『何かあったら彼に連絡しろ。』と・・・。」
まるで、自分の死を予見していたように。
彼はその後の流れを妹に託していた。
彼の葬儀に呼ばれた私は、喪主として力なく挨拶する妹を見る事となった。
無理もないだろう。
短期間の間に家族が皆、他界したのだ。
唯一、寄り添えるはずの双子の姉は更生施設へ預けられたままだ。
納骨までを見届けた私も、これ以上の長居は彼女の負担になるのではないかと考え
式場を後にしようとした。
その折、呼び止められたのだ。
「○○(私の本名)さんですよね?」
「・・・この度は、なんとお言葉を掛ければよいか・・・。」
だが、振り返り彼女の顔を見た時、私は驚いた。
先ほど、大勢の前で今にも泣き崩れそうになっていた女性が
今、まさに腹を括ったような・・・どこか冷めた表情で立っているのだから。
「・・・率直にお聞きします・・・これは呪いですか!?」
彼女の叫びにも近い威勢に、ギョッとしたのも覚えている。
そんな事、他の誰かにでも聞かれたらどんな顔をされるか分かったものではない。
私は大慌てで彼女の傍に寄り、場違いな発言を諫めた。
しかし
声のトーンこそ抑えられていたが、彼女の訴えは収まらなかった。
「お兄ちゃんは、心霊やオカルトについて疑っていました!
だから貴方を探し始めたんですよね!?そうでなければ、警察なり頼れば良かったのに。
なのに、なんで学生時代の友人ですか!?
私、覚えてます。学生時代にお兄ちゃんが貴方の噂話をしてたのを。」
そこに来て、兄貴がソイツを探し始めたというのだから
兄貴がその路線を疑っていたのではないか?という判断は間違っていない。
実際、あの日
彼からは、そういった類の出来事を疑って良そうな節も感じられた。
・・・そう。
彼は「お土産」である「貯金箱」を疑っていたのだ。
だからこそ、あの日
わざわざ現物を持って、私に会いに来た。
『中々どうして・・・鋭い兄妹である・・・。』
しかし、私が気付いて・・・この兄妹が気付いていない決定的な「事実」がある。
そもそも、なぜ「トモちゃん」は兄の一人暮らしを知っていたのだろうか?
しかも、住所まで把握済だった。
私が気付いたのは、彼女の年齢だ。
そう、彼女が更生施設へ預けられたのは
恐らく「中学生前後」。
更に、彼らの主張には一つの矛盾があった。
「トモちゃんは兄の一人暮らしを知らない」という事。
そんなはずはない。
現に、彼から話を聴いた情報の中で
トモちゃんが更生施設へ預けられるより前に、彼は一人暮らしを行っている。
ではなぜ・・・「知らない」という事に成ったのか・・・。
これが「彼ら兄妹の愚かな謀り」であるのだが・・・。
彼らの家では「兄は事故死」していた事に成っていたそうだ。
トモちゃんの横暴に耐え兼ねた兄は、両親に相談。
一人暮らしを強行する。
その一方で、兄の居なくなった家庭では「兄の事故死」に口裏を合わせていた。
当然、トモちゃんは多くの疑問を持ち
あれこれ調べをしていたという。
だが、その事実を知るより先に彼女は家から追い出される事となる。
そして、私の気付きに立ち返る訳だが・・・。
「彼女は未成年者」であった。
であるならば、如何様な施設であったとしても「成人」を機に退去となる。
それが、病院であったならば・・・話は別であったろう。
精神異常者として、隔離入院という事にしてしまっていたならば・・・。
そんなことにはなっていなかったはずだ。
・・・そう。
彼女は成人とともに、とっくに施設を出ていたのだ。
・・・そして、後に分かった事であるが
成人後から数年は、実家に近くで生活を行っていたのだという・・・。
つまり・・・「全て」は筒抜けだったのだ・・・。
彼の妹を名乗る女性から連絡が入った。
そして、それが彼の訃報を知らせる連絡であった。
「兄は、貴方を探し始めてから『何かあったら彼に連絡しろ。』と・・・。」
まるで、自分の死を予見していたように。
彼はその後の流れを妹に託していた。
彼の葬儀に呼ばれた私は、喪主として力なく挨拶する妹を見る事となった。
無理もないだろう。
短期間の間に家族が皆、他界したのだ。
唯一、寄り添えるはずの双子の姉は更生施設へ預けられたままだ。
納骨までを見届けた私も、これ以上の長居は彼女の負担になるのではないかと考え
式場を後にしようとした。
その折、呼び止められたのだ。
「○○(私の本名)さんですよね?」
「・・・この度は、なんとお言葉を掛ければよいか・・・。」
だが、振り返り彼女の顔を見た時、私は驚いた。
先ほど、大勢の前で今にも泣き崩れそうになっていた女性が
今、まさに腹を括ったような・・・どこか冷めた表情で立っているのだから。
「・・・率直にお聞きします・・・これは呪いですか!?」
彼女の叫びにも近い威勢に、ギョッとしたのも覚えている。
そんな事、他の誰かにでも聞かれたらどんな顔をされるか分かったものではない。
私は大慌てで彼女の傍に寄り、場違いな発言を諫めた。
しかし
声のトーンこそ抑えられていたが、彼女の訴えは収まらなかった。
「お兄ちゃんは、心霊やオカルトについて疑っていました!
だから貴方を探し始めたんですよね!?そうでなければ、警察なり頼れば良かったのに。
なのに、なんで学生時代の友人ですか!?
私、覚えてます。学生時代にお兄ちゃんが貴方の噂話をしてたのを。」
そこに来て、兄貴がソイツを探し始めたというのだから
兄貴がその路線を疑っていたのではないか?という判断は間違っていない。
実際、あの日
彼からは、そういった類の出来事を疑って良そうな節も感じられた。
・・・そう。
彼は「お土産」である「貯金箱」を疑っていたのだ。
だからこそ、あの日
わざわざ現物を持って、私に会いに来た。
『中々どうして・・・鋭い兄妹である・・・。』
しかし、私が気付いて・・・この兄妹が気付いていない決定的な「事実」がある。
そもそも、なぜ「トモちゃん」は兄の一人暮らしを知っていたのだろうか?
しかも、住所まで把握済だった。
私が気付いたのは、彼女の年齢だ。
そう、彼女が更生施設へ預けられたのは
恐らく「中学生前後」。
更に、彼らの主張には一つの矛盾があった。
「トモちゃんは兄の一人暮らしを知らない」という事。
そんなはずはない。
現に、彼から話を聴いた情報の中で
トモちゃんが更生施設へ預けられるより前に、彼は一人暮らしを行っている。
ではなぜ・・・「知らない」という事に成ったのか・・・。
これが「彼ら兄妹の愚かな謀り」であるのだが・・・。
彼らの家では「兄は事故死」していた事に成っていたそうだ。
トモちゃんの横暴に耐え兼ねた兄は、両親に相談。
一人暮らしを強行する。
その一方で、兄の居なくなった家庭では「兄の事故死」に口裏を合わせていた。
当然、トモちゃんは多くの疑問を持ち
あれこれ調べをしていたという。
だが、その事実を知るより先に彼女は家から追い出される事となる。
そして、私の気付きに立ち返る訳だが・・・。
「彼女は未成年者」であった。
であるならば、如何様な施設であったとしても「成人」を機に退去となる。
それが、病院であったならば・・・話は別であったろう。
精神異常者として、隔離入院という事にしてしまっていたならば・・・。
そんなことにはなっていなかったはずだ。
・・・そう。
彼女は成人とともに、とっくに施設を出ていたのだ。
・・・そして、後に分かった事であるが
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つまり・・・「全て」は筒抜けだったのだ・・・。
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