廻・骸行進

メカ

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廻・霊視鑑定人「X氏」の話

御札と信仰 後日談

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「廻・呪物」の章にて語った今回の一件。

実の所、続きが存在している。

私がどうしても辿り着けなかった「謎」。

「髑髏信仰の出自」についてだ。

本編でも軽く触れたが
この「髑髏信仰」というモノは「呪術」の中でも古い部類のモノだ。

現在数いる「その道のプロ」ですら
「過程が悍まし過ぎるから。」と「その過程を残さない(後世に伝えない)」。

その結果、現代社会において「髑髏信仰」の全てを知る者は限られている。

それ故に「会の化石」と呼ぶに相応しい。

そんなをごく一般家庭の人物が、どうやって信仰するに至ったのか。

どうしても気になった。

お寺さんや呪物に、何の縁も所縁もなさそうな人物たちが
次々に足元を掬われていくのは滑稽だ。

・・・とはいえ・・・。

その後について、詳細を調べようにも
件の連絡以降、倉井さんとの連絡が途絶えてしまった・・・。

こちらから、何度かメッセージを送ってみたものの
返信が帰ってくる事は無かった。

そんな物騒なもの、ご近所さんはどのようにして知ったのか。
頼みの綱である、彼の母も今となっては真相を語れない。

「あぁ・・・納得した上で元気に過ぎしているのだろうか?」

私はそのように考えていた。

私の手元に「」が届くまでは・・・。

某県某市から届いた一通の封筒。
その封筒は、やけに薄かった。
一目見て、書類の類でない事は予測できた。

封筒の中には、二枚の紙。

一枚は、倉井さんと思われる人物の直筆の手紙。

・・・そして、その手紙に重なる様にして同封されていた「御札」。

私は一気に鳥肌が立った。

慌てて、手紙の内容を読む。
以下、手紙の内容そのままの原文である。

「先日は、ご相談に乗っていただき誠にありがとうございました。
突然のお手紙、無礼かとも思いましたが・・・。
私は、

母もようやく、幸せの道を確立したようで・・・
息子としては、安心しておる所です。

私たちは、引っ越しを行いました。
願わくば、メカさんも何時か
私たちの新居に、お招きしたい所ですが・・・
お忙しいかと存じます。
いずれまた、交流できる日を願っています。

御札の件ですが
是非、メカさんにもお礼代わりに、この幸福を届けるべく同封しました。
何かの折、ご活用いただければ幸いです。それでは・・・




ありがとうございました。」


これは本当に彼の手紙なのか?

数時間頭を抱えたものだ。

頭を抱えると同時に、私は心の何処かで「あ、もう手遅れだ」と勘付いてしまった。

私は、その足で郵便局へ向かう。

「この御札を、一刻も早く手放さなくては。」
その一念だけで・・・。

送り先は、私の師「X氏」だ。

数日後。


「久しぶりに、君からこういった品が届いたが・・・
今回ばかりは、お灸を据えるつもりで言うよ?

今後一切、この手の物は送ってくれなくて良い。」

このメールが届いた後、暫く経ってから聞いた話なのだが・・・。

御札を手にしたX氏は、即座に「お蔵入り」を決断。

お弟子さんの一人「小松」という青年に御札を渡し
所有する蔵への封印を任せたそうだ。

・・・だが、十数分経っても帰って来ない彼を心配し見に行った所
蔵の数メートル先で、彼は倒れていたそうだ。

後生大事に抱えられた札はそのままに・・・心臓発作を起こし亡くなったという。

「あんな危険な物をね、あの子に任せた僕にも悪い所はあるんだけどさ。
君と僕の仲だ。と安請け合いするような範疇を越えてるのね?

もう少し、じっくりと勉強して
ある程度の危険は自分で何とかできるようにしなさい。

ソレが出来ない様なら、今後一切
こういう事は受け付けないからね。」


初めて、X氏から本気のダメ出しを食らった私は
そこで初めて、とてつもない物を手にしていたのだと・・・そこでも冷や汗をかいたものだ・・・。


ともあれ、X氏も私と同意見なのだが・・・。





恐らく、倉井さん親子はもう・・・。
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