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筆者メカの収集話・体験談
事故物件 1軒目 1
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これは、当時20代後半の夫婦から挙がった相談だ。
夫の「晴樹君(仮名)」は私の後輩にあたる人物で
正直な所、記憶に殆ど残っていないくらい影の薄い青年だった。
彼とは中学時代、同じ部活に所属していて
本人から、部の集合写真と立ち位置を見せられ、漸く思い出す程度の・・・。
彼と再会したのは、彼の結婚式だった。
律儀な事に、彼は「お世話になった先輩」を招待する為
母校に掛け合い、当時の住所を聞き招待状を送っていたそうだ。
中学時代、私は「この体質」のせいで悪目立ちしていたと言っていい。
にも拘らず、私にも招待状を送る彼を「生真面目な青年だ」と評価していた。
・・・例え、ソレが「相談する事」が目的であっても。
「先輩が来てくれて本当に良かった・・・。
学校に掛け合っただけあって今、凄く嬉しいです・・・。」
喜びを表現する彼の顔は、その言葉とは裏腹に暗いものだった。
無理もない。
殆ど関わりの無かった先輩を呼びつけて、相談に乗れ。と言うのだ。
ましてや、本人が気にしている「地雷(体質)」を踏み抜いてのお願いだ。
嫌悪される事はあっても、良い顔はされないと踏んでいたのだろう。
だが、結婚式という一番おめでたい席で
本来、一番輝いていなければならない二人の内、一人がこんな顔では
他の客人にも示しがつかない。
そんな場で、わざわざ私に話しかけて来た後輩を無下にも出来まい。
ひとまずは、話を後へ先延ばしにし
式を恙なく終える事に専念させた・・・。
「それで、話って?」
「はい・・・。僕らが新居にって買った家があるんですけどね?
その家で過ごすと、妻が眠れないって言うんですよ。」
「・・・環境が変わった為の一時的な物なんじゃ・・・?」
「僕もそう思ったんですけどね?妻が言うには悪夢を見て金縛りに合うって・・・。」
「・・・へ~。」
「こういうの話せるの・・・先輩しか心当たりがなくて・・・その、すみませんでした。」
只管に頭を下げる彼を宥め、二人で話を整理する。
新居を買ったのは、結婚する半年前。
運よく、売りに出されていた好条件の物件を買い
1~2ヶ月ほど住んでいたという。
そして、その間
奥さんである女性は、毎夜不眠に悩まされるようになったという。
相談当時は既に昼夜逆転の様な生活にまで発展しており
晴樹君もこの謎の現象に頭を抱えざるを得なかったという。
数日後、夫婦揃って話を聞いた。
奥さんの方は、顔色が青かった。
目の下に出来たクマが、生活の質を物語っている。
その上、奥さんは話を聞いた時点で「寝室に入るのも嫌」という状態だった。
その当時は、以前住んでいたアパートへ戻り生活をしていたそうだ。
私は、二人の了承を得て、件の一軒家へ向かう事となった。
私がこれまで調査してきたどんな物件よりも「異様」だった。
外観から既に漂う「負のオーラ」。
見た目は美しい家なのに、どこか人を拒むような重い空気が入らなくても分かる。
物件を目の前に、眩暈すら覚える「圧」を感じたのだ。
私は意を決して、中へ入る。
玄関の扉を開けて直ぐ、怖気と共に扉を閉めた。
・・・聴こえるのだ。
新居に似付かわしくない・・・絶対にありえない声が・・・。
その声は「念仏」だった。
男の低い声で、延々と何かを呟く声が玄関先から既に聴こえるという
恐ろしい環境だった。
私は、玄関の前でしばらく吐き気と戦う事となった。
夫の「晴樹君(仮名)」は私の後輩にあたる人物で
正直な所、記憶に殆ど残っていないくらい影の薄い青年だった。
彼とは中学時代、同じ部活に所属していて
本人から、部の集合写真と立ち位置を見せられ、漸く思い出す程度の・・・。
彼と再会したのは、彼の結婚式だった。
律儀な事に、彼は「お世話になった先輩」を招待する為
母校に掛け合い、当時の住所を聞き招待状を送っていたそうだ。
中学時代、私は「この体質」のせいで悪目立ちしていたと言っていい。
にも拘らず、私にも招待状を送る彼を「生真面目な青年だ」と評価していた。
・・・例え、ソレが「相談する事」が目的であっても。
「先輩が来てくれて本当に良かった・・・。
学校に掛け合っただけあって今、凄く嬉しいです・・・。」
喜びを表現する彼の顔は、その言葉とは裏腹に暗いものだった。
無理もない。
殆ど関わりの無かった先輩を呼びつけて、相談に乗れ。と言うのだ。
ましてや、本人が気にしている「地雷(体質)」を踏み抜いてのお願いだ。
嫌悪される事はあっても、良い顔はされないと踏んでいたのだろう。
だが、結婚式という一番おめでたい席で
本来、一番輝いていなければならない二人の内、一人がこんな顔では
他の客人にも示しがつかない。
そんな場で、わざわざ私に話しかけて来た後輩を無下にも出来まい。
ひとまずは、話を後へ先延ばしにし
式を恙なく終える事に専念させた・・・。
「それで、話って?」
「はい・・・。僕らが新居にって買った家があるんですけどね?
その家で過ごすと、妻が眠れないって言うんですよ。」
「・・・環境が変わった為の一時的な物なんじゃ・・・?」
「僕もそう思ったんですけどね?妻が言うには悪夢を見て金縛りに合うって・・・。」
「・・・へ~。」
「こういうの話せるの・・・先輩しか心当たりがなくて・・・その、すみませんでした。」
只管に頭を下げる彼を宥め、二人で話を整理する。
新居を買ったのは、結婚する半年前。
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1~2ヶ月ほど住んでいたという。
そして、その間
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数日後、夫婦揃って話を聞いた。
奥さんの方は、顔色が青かった。
目の下に出来たクマが、生活の質を物語っている。
その上、奥さんは話を聞いた時点で「寝室に入るのも嫌」という状態だった。
その当時は、以前住んでいたアパートへ戻り生活をしていたそうだ。
私は、二人の了承を得て、件の一軒家へ向かう事となった。
私がこれまで調査してきたどんな物件よりも「異様」だった。
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見た目は美しい家なのに、どこか人を拒むような重い空気が入らなくても分かる。
物件を目の前に、眩暈すら覚える「圧」を感じたのだ。
私は意を決して、中へ入る。
玄関の扉を開けて直ぐ、怖気と共に扉を閉めた。
・・・聴こえるのだ。
新居に似付かわしくない・・・絶対にありえない声が・・・。
その声は「念仏」だった。
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私は、玄関の前でしばらく吐き気と戦う事となった。
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