if you wanna... ~君が願うなら~

メカ

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休息

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俺が目覚めたのは、朝の10時を過ぎた頃だった。
正春の困惑しきった声で目覚めたのだ。

「虹色?・・・おい、虹色ってば。」

「・・・ん。」

「急いで、外に来てくれないか?」

「馬鹿野郎、俺はもう少し安静が必要だって言われてるんだ。それに外はゾンビだらけ。死ぬつもりかよ。」

「そ、それがさ・・・居ないんだよ。ゾンビ共が。」

「・・・は?」

正春に連れられ、校庭に出てみた所
彼の言う通りゾンビ共は一体残らず消え去っていた。
唯一不可解な点は、襲われた遺体がそのままであった。という点だ。
この遺体についても、時間を空けず
土葬という形で決着した。

そして、この一日をかけて、生き残ったクルーを再招集し
各教室に再振り分け、その際、一つの教室を空き部屋とし
其処を会議室として使う事が決定した。
この会議室を作る観点から、一つの教室の人口は殆ど変わらず、ある教室は10人と少なくなったものだ。

それに、再編集されたとはいえ前回の振り分けを殆ど変えていない。
変わった事と言えば、この班のリーダーが俺になった事か。
未だ休息が必要な俺は、医師に怒られながら医務室へと戻った。
昨日とはまるで違う。何もない一日。
後から分かった話だが、校舎裏にはもう一つの校門「裏門」があった。
連中は此処から入って来たのだろうという仮説が立ち納得のいく推論であったが
腑には落ちなかった。

そして、新たに議題に上がったものもある。
死体が歩くと分かった以上、もっと防犯上優れた場所への移動が必要なのではないか?
という議題だ。
これについては一部同意だ。留まって居ても情報は得られないからだ。
問題点としては、これだけの大人数の収容となると
ただの一軒家とかでは話にならない。
必然的に大型の建物が必要だ。
そうなれば、それこそB級ホラーの要領で、複数ある出入口をゾンビに突破され
全滅のルート直行だ。

ともあれ、今の俺には行動する能力がない。
明日になれば、医師のゴーサインではれて自由なのだが・・・。

「なぁ、虹色。」

「ん?」

「一つ、気になる事があるんだ。」

「正春・・・お前が?」

「うん。って、悪いかよ!俺だって疑問に思う事くらいあるっての!」

「ははは。何が引っかかってるんだ?」

「・・・校庭のゾンビ、裏門突破って事で片付いたよな?」

「うん。」

「・・・。」

「正春?」

「突破・・・されてなかったんだよ。裏門。」

「え?」

「俺さ、さっき見て来たんだよ。そしたらさ・・・裏門、鎖でがっちり固定されてたんだよ。」

「なんだと!本当か!?それ。」

「あぁ。門自体が倒された形跡もなくて・・・。」

学校そのものは、人間大の高い塀で囲われている。
更に、不審人物対策なのか、塀の上には有刺鉄線がある。
この環境下でサビや断線などが目立つものの・・・。
ゾンビがそれを突破するだけの知能があるとも思えない。

再び、シンキングタイムに入ろうとした所
急に疲れが出始めた。

「正春、頼みがある。」

「何だ?」

「校内を歩き回って、いろんな人と情報を交換してくれないか?」

「いいけど・・・。どういう事だよ。」

「こういう閉鎖的な環境で最も強い武器は、情報だ。頼むよ。」

「・・・分かった。明日、8時に迎えに来るからな。」

「おう。」

こうして、疑惑の一日がまた・・・過ぎていく。
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