骸行進

メカ

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幼馴染の女性「飯島(仮名)」の話

部屋に居たのは・・・。

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これは、小学生の頃から顔馴染である女性「飯島」の話。
彼女とは、小・高と同じ学校に通った友人の一人です。

とはいっても、高校生になった時、彼女が同じ学校に居たと認識したのは
二年に上がってからでした。
その後も、久しくあった友人である上、異性であった為に
まともに会話する事なく、卒業を迎えました。

それから、四年後
大学進学を果たし、一人暮らしをしていた彼女から一報が。

「部屋の中で奇妙な事が起きている。様子を見に来て欲しい。」との連絡でした。

そもそも、私は「何で連絡先知ってるの?」という疑問符でしたが
卒業後、しばらくしてその異常に気付き、最初は見ないふりを決め込んでいたが
徐々に我慢が出来なくなり、高校時代の友人に必死で連絡を取り
私の連絡先を入手した。との事。
高校でも、私の体質は少しばかり噂になっていたので
彼女曰く「藁にも縋る思い」だったそうです。

休日を合わせ、後日彼女のマンションへ。

マンションを前にした私は、ある事を不思議に思いました。
それは、オートロックであるにも関わらず、フロントに郵便受けがない事です。
しかも、部屋の扉に、ひと昔前の横長の口をした郵便受けが扉についているのです。

後に聞いた話では、フロントでの郵便受けにて、悪戯が頻発した為に
撤去してしまったそうです。

改めて、異変について彼女に話を聞く事に。

「部屋の物が勝手に動いている」と彼女は言っていました。
しかも、酷い時は、荒らされたようになっていた事もあったとか。

幸い、物盗りなどではなかったようですが・・・
女性の一人暮らしです。そんな事があれば気味悪くて生活なんてできませんよね・・・。
しかし、彼女はそこで、四年も生活していたのです・・・。

昔から、姉御肌でタフな子だとは思っていましたが、話を聞いた時は絶句しました。

部屋を見て回った所、変わった様子はなかった物の
異変が起きやすいのがキッチン回りである。と直ぐに勘付きました。
というのも、女性の一人暮らしにしては、キッチンに出ている食器の量が異常だったのです。
それに、割れた食器などもビニールに入れたまま、放置してある物がいくつか。
すかさず、私は
「キッチン怖い?」とふと聞いて居ました。
返答は
「怖くはない。けど、キッチンに立っていると足元に違和感を感じる」んだそうです。

キッチンに触れた事で、彼女はますます怯え始めました。
話しても居ない異変に勘付いた私にすら別の生き物を見る様な目を向けて来る始末。

しかし、私が本当に恐ろしい。と感じたのは
ふすまの押し入れでした。
部屋の構造上、キッチンに対面するように、この押入れがありました。
しかし、これ以上彼女を怖がらせても行けないと、黙っておくことにしたのです。
それが、最悪の結末を招いてしまいました。

その日は、部屋を見るのみと約束をしていた為、一度帰る事に。
それから数日はメールでのやり取りを行っていましたが・・・。

ある日、仕事中に私の携帯が鳴りました。
相手は、飯島でした。

瞬時に「何かあったな」と察した私は、仕事を早退し電話に出ました。

すると受話器越しの彼女は大泣きして、説明になりません。
「急いで向かうからな」と宥め、彼女から話を聞き出すと・・・。

その日、夕方で大学が終わり自宅に戻ると
郵便受けに「猫の生首」が入っていたそうです。

それを聞いた私は、即座に彼女に言いました。

「直ぐに部屋を出ろ!近くの交番に行け!」と。

その日の内に、彼女に対しストーカーを働いていた男が捕まりました。
何を隠そう、私が最も恐怖した押し入れで、数ヶ月の間、生活していたそうです・・・。
その数ヶ月もの間、キッチンに立つ彼女の後姿を眺めていたのかと思うとゾッとします。

飯島が無事で、私は安堵しました・・・。
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