骸行進

メカ

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長編特集

宿題 その2 「寝言」

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自分たちの前に発表を行う予定の班を「A班」。
そして、我々の班を「B班」とし、色々と精査した結果
発表の方式は、スライドショーを使った方式を採用。
発表の際は、学校でプロジェクターなどを借り、大きい一面を作り出す事で
見やすさなども追及する事となった。

その結果、幾つかの資料として「写真」も用意する事となったのだ。

そして・・・
漸く本題に入ろうと思った矢先の事だ。
B班が主に調べるのは、キリスト教が受け入れられなかった動機など。
・・・即ち、迫害の歴史だ。
改めてその入り口に立った時、私はタブーを侵しているような
そんな気分に苛まれた。
何度か「やはり辞めよう」と口にしようと思った。
しかし、他の2人は地道に調べ物をし課題を振り出しにする訳にもいかず
流れに身を任せる形となった。

そうして、ある問題に差し掛かった。

「資料が足りない」という事だ。
只管、図書館などで資料を漁ったとしても、流用でき説得力のある物は準備出来なかった。
これでは、まさしく小学生が作る「模造紙発表」と変わらない。
ただただ、活字が並び、それを読み上げていくだけ。
それだけでは、社会科の教師は納得しない。

方や、A班は順調に課題を進めているとの報告が入り
こちらは少し、焦っていた。
図書館で、顔を突き合わせる我々3人は
押し黙ったまま、手元の資料や互いの顔を見合わせながら
時には唸り、活路を模索していました。

その2日後の事でした。
集まった3人の中、増田が口を開いたのです。

「なぁ、ネットで使えそうな場所、見つけたんだけどさ。行ってみないか?」

彼はその情報を印刷してきた紙を、我々2人に見せてきました。
新潟県佐渡市にある「キリシタン塚」の情報でした。

歴史的にみても、その地は悲しき過去があり
また、資料として使えるであろう石碑や彫像などもあり
もう一人のメンバーの遠藤も「行く価値はある。」と賛成していました。

ですが、この時だけは
私一人、行くべきではない。と猛反対しました。

そもそも、石碑も慰霊の為の物であり
幾ら勉学の為とはいえ、それを見世物の様に使いたくなかったのです。
しかし、A班のメンバーからも説得される形で、我々3人は現地へ向かう事になりました。

とはいえ、県を跨いだ大移動。
3組の親の内、遠藤の両親が代表して付いて来てくれることとなりました。

夜行バスを使い、現地へ。
バスの中では、保護者である遠藤の両親は、我々に気を使い少し離れた位置に座っていました。
そして、我々3人は固まって後ろの席へ。
深夜という事も有り、我々は寝入っていました。

しかし、私は隣に居た遠藤に肩を叩かれ起きたのです。

「おい、増田が面白い寝言言ってるぞ。」

何だ何だと耳を澄ませていると

「・・・赤い。ゾウが・・・。」

という増田の寝言。
サーカスか何かの夢でも見ているのかと少し笑いもしましたが
その表情は苦しそうだったために、一度彼を起こしました。
しかし、彼は「夢など見ていないぞ?」とケロっとしており
我々は改めて眠りについたのです。

そして、目覚める頃には、現地へ到着しバスから降りた我々は背筋を伸ばし
大きなあくびをしながら保護者と共に宿へと向かっていました。
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