骸行進

メカ

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長編特集

怪室 1 「内見」

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これは、都内にあるマンションの一室で起きた事だ。
私こと筆者がこのマンションに関わるきっかけとなったのが
不動産会社に就職した後輩が相談してきたことに端を発する。

数年前の話だ。
仕事の休憩中、携帯を覗くとそこには
高校時代の部活の後輩「伊藤(仮名)」から連絡が入っていた。

「先輩に調べて欲しい一室があります。詳しくは後程、お電話で。」

彼は中学時代からの後輩であり、部活でも一際かわいがっていた後輩でもある。
彼も、心霊やホラーについて知識が豊富であり
部外でも親しくするほどの仲だった。

仕事が終わり、帰路に着く。
家に帰って真っ先に携帯を見たが、彼からの連絡はなく
私は用事を済ませ、自室に篭っていた。
その時、漸く彼から連絡が来たのだ。

「もしもし?」

「先輩、お久しぶりです。」

「久しぶりだねぇ。伊藤君、昼間のメールの件だけど・・・。」

「えぇ、それについて先輩の意見を聞きたくて。」

話を進めて分かった事。
それは、あるマンションの一室にどうしても借り手が付かない事だ。
間取りが全く同じ隣の部屋などは借り手が付いて長いのに
その一室だけ数年間、誰も借り手が付いていないそうだ。

ただの不人気なら分かる話なのだが・・・
伊藤が経験した話によると、その一室を借りようとしていた夫婦が
ある日、その話を白紙に戻し連絡を断ったそうだ。
それ以外にも似たような話が何件かあったそうだ。

伊藤は、この部屋に何かある。そう踏んで上司に確認を取ったそうだが
上司は何も知らなかったという。
更に、伊藤はその一室に内見で訪れたそうだが、彼自身に霊感などは無く
たっだのきれいな部屋。というような感想で終わったそうだ。

それでも、何かが気になる。そうして私の元に連絡がきた運びだったそうだ。

「先輩なら、あの部屋で何か・・・聞こえるんじゃないですかね?」

彼の一言をきっかけに、私は部屋を探す客として、彼の元を訪れ
共に内見する事にしたのだ。

数日後
その一室を訪れた我々だったが、これと言った異変を感じる事は無かった。
しかし、なぜか私もその日以降
その部屋の事が気になり出し、妙な気分のまま数日を過ごす事になった。

だが、見た眼にも綺麗なあの部屋で何かが起きたとも思えないのだ。

しかし後日。この胸騒ぎの原因に気付いた時
私は、背筋から冷や水でも流されたような寒気に襲われる事となる。
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