170 / 336
視える友人「絢女」の話
長い一軒家 終
しおりを挟む
次なる空間への入り口は、祭壇の真下に隠されていた。
こちらも、地下を通る様だ。
とはいっても、井戸とは違い
ただ隣に移動するだけの仕掛け・・・。
掘り炬燵からのルートもそうだったが、存外に距離は短い。
しかし、最後の部屋に上り詰めた4人は
改めて言葉を失ったという。
・・・祖母の生活していた空間や、マネキンの空間と同様に
家の内部構造が再現された其処には
総数5体もの人骨が各部屋で発見されたそうだ。
即時、警察へ通報。
しかし、遺体の正確な正体は不明のままだった。
絢女達はこれまでの経緯を取調べにて報告
米山さんとの証言も合わせて、事件性が無いと判断され解放された。
・・・だが、後味はすこぶる悪い物となった。
後日、この話を聞いた私は「ある事」が脳裏に浮かんだ。
「マネキンによる身代わり?」
「儀式を行ったであろう祭壇」
「発見された人骨」
・・・悪霊・悪魔から身を守る為の儀式などではない・・・。
全くの真逆なのではないか?
祖父は晩年、何か良くない物に魅入られていたのではないか?
前回、グループで議論が飛び交う中
抱いた疑問と共に、私は絢女にその事を告げた。
米山さんの祖父には謎が多すぎる。
仮に、この増改築が「悪魔信仰」的な何かの儀式であったならば・・・
それはもう、完成されてしまっている。
絢女にアドバイスを送る中
米山さんとの連絡が途絶えたそうだ。
私の「疑念」は「確信」に変わる。
「今回の一件、多分・・・家族全員不幸のどん底だろう。」
「・・・え?」
「俺が思うに、祖父は家族全員に呪いをかけるつもりだったんだろう。」
「・・・どういう事?」
「最後の部屋で発見された遺体の数は?」
「5体・・・。」
「そして、家族構成は?」
「・・・米山さん、弟さん、叔母さん・・・。」
「それと、米山さんの両親。な」
「・・・。」
「それと、マネキンの数も5体なんだよ。といっても、こっちは性別・年代がバラバラだけどね。」
「どういう・・・。」
「要するに、白骨化遺体は生贄。マネキンは一族を表しているんだよ。」
私は、絢女にその話をしている最中
自分でも信じられない程、すんなりと一連の流れが頭の中で整理されていた事に驚いた。
「マネキンの部屋で遭遇しかけた『アレ』は、さながら『死神』『悪魔』の類だろうよ。」
「・・・。」
『アレ』についての結論も、私は自分で言っておきながら納得してしまった部分がある。
『アレ』が十何年たった今もマネキンの部屋に居た理由。
それは未だ平穏無事に過ごしていた「米山さん」を狙っての事だろう。
そう、米山さんは実家が増改築されてからというもの
実家には一度も足を運んでいなかった。
・・・祖父が亡くなり、葬儀の為集まるあの日まで・・・。
そして、叔母が米山さん宅で「実家の番号」を見て逃げ出した所を見るに・・・
叔母も何かしらの異変を察知していた事だろう。
・・・だが、米山さんの失踪により真相はもう確認できない・・・。
こちらも、地下を通る様だ。
とはいっても、井戸とは違い
ただ隣に移動するだけの仕掛け・・・。
掘り炬燵からのルートもそうだったが、存外に距離は短い。
しかし、最後の部屋に上り詰めた4人は
改めて言葉を失ったという。
・・・祖母の生活していた空間や、マネキンの空間と同様に
家の内部構造が再現された其処には
総数5体もの人骨が各部屋で発見されたそうだ。
即時、警察へ通報。
しかし、遺体の正確な正体は不明のままだった。
絢女達はこれまでの経緯を取調べにて報告
米山さんとの証言も合わせて、事件性が無いと判断され解放された。
・・・だが、後味はすこぶる悪い物となった。
後日、この話を聞いた私は「ある事」が脳裏に浮かんだ。
「マネキンによる身代わり?」
「儀式を行ったであろう祭壇」
「発見された人骨」
・・・悪霊・悪魔から身を守る為の儀式などではない・・・。
全くの真逆なのではないか?
祖父は晩年、何か良くない物に魅入られていたのではないか?
前回、グループで議論が飛び交う中
抱いた疑問と共に、私は絢女にその事を告げた。
米山さんの祖父には謎が多すぎる。
仮に、この増改築が「悪魔信仰」的な何かの儀式であったならば・・・
それはもう、完成されてしまっている。
絢女にアドバイスを送る中
米山さんとの連絡が途絶えたそうだ。
私の「疑念」は「確信」に変わる。
「今回の一件、多分・・・家族全員不幸のどん底だろう。」
「・・・え?」
「俺が思うに、祖父は家族全員に呪いをかけるつもりだったんだろう。」
「・・・どういう事?」
「最後の部屋で発見された遺体の数は?」
「5体・・・。」
「そして、家族構成は?」
「・・・米山さん、弟さん、叔母さん・・・。」
「それと、米山さんの両親。な」
「・・・。」
「それと、マネキンの数も5体なんだよ。といっても、こっちは性別・年代がバラバラだけどね。」
「どういう・・・。」
「要するに、白骨化遺体は生贄。マネキンは一族を表しているんだよ。」
私は、絢女にその話をしている最中
自分でも信じられない程、すんなりと一連の流れが頭の中で整理されていた事に驚いた。
「マネキンの部屋で遭遇しかけた『アレ』は、さながら『死神』『悪魔』の類だろうよ。」
「・・・。」
『アレ』についての結論も、私は自分で言っておきながら納得してしまった部分がある。
『アレ』が十何年たった今もマネキンの部屋に居た理由。
それは未だ平穏無事に過ごしていた「米山さん」を狙っての事だろう。
そう、米山さんは実家が増改築されてからというもの
実家には一度も足を運んでいなかった。
・・・祖父が亡くなり、葬儀の為集まるあの日まで・・・。
そして、叔母が米山さん宅で「実家の番号」を見て逃げ出した所を見るに・・・
叔母も何かしらの異変を察知していた事だろう。
・・・だが、米山さんの失踪により真相はもう確認できない・・・。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる