骸行進

メカ

文字の大きさ
125 / 336
幼馴染の女性「飯島(仮名)」の話

楽しかったはずなのに。 2

しおりを挟む
待ち合わせ翌日。
私は、飯島の実家を訪れていた。
その理由は、彼女の妹に会う為だ。

彼女には一つ年下の妹「杏奈(仮名)」がいた。

昔は妹共々、姉である飯島の玩具にされた同士のようなものだ・・・。

だが、社会人になり時が経つに連れ
飯島は親よりも杏奈に相談事などをする事が多くなっていた。

その為、杏奈なら何かしらの事情を知っているかもと踏んだのだ。

事情を話すと杏奈はバツが悪そうな表情へと変わった。
やはり、何か知っているのだ。

「・・・お姉ちゃん、飲み会の時に変な場所行ったって言ってた・・・。」

「変な場所?」

「うん。飲み会の席で知り合った男友達と女の子達で肝試ししようって。」

「・・・それで?」

「有名なダムに行ったんだって。」

あえて名前は伏せるが・・・そのダムは心霊マニアであれば絶対に知っている場所だ。

しかも、最悪なのは「ただ有名なだけ」ではなく・・・
個人的には一生涯、一度も行きたくない場所である。
・・・それほど危険な場所なのだ、物理的にも、心霊的にも。

「ねぇ、にーちゃん何か知ってるの?」

「・・・。」

何をどう説明すれば穏便に終わるか、言葉が出てこなかった。

不穏な空気を察してか、妹の杏奈はふいに一本の鍵を手渡してきた。

「これ、お姉ちゃんの部屋の鍵。」

「え?」

「調べてくれるんでしょ?」

「・・・お、おう。任せときなさいって。」

今はまだ、何も言わない方が良い。

後日、俺は飯島の住んでいるマンションの部屋を訪れた。

特別変わった様子はない。
以前、相談事をされた際に訪れた時の名残も何処にもなかった。
ただ、一つ気になった事がある。

「部屋の模様替え・・・したのか?」

昔から飯島は部屋の模様替えを行うタイプではなかった。
それ故、子供の頃から部屋の物の配置は殆ど変わらず
何処に何が有るかは、幼馴染とは言え他人の私でも一目瞭然だ。

だがその部屋は所々、物の配置や内容物に差があり
気まぐれで変えたにしては全体的に違和感が広がっている。

しかし、その微妙な変更点も「気にしないで」と言われればそう思えるものだ。
でも、この部屋にソレを言う家主は居ない・・・。
ちょっとの差が、妙に引っかかるのだ。

そして、机の上に一冊の手帳を見つけた。
カレンダー付の予定表だ。

最後に開かれたであろうページ。
ある二つの日付に、赤いペンで大きく何重にも丸が書かれていた。
曜日や数字に特徴的なメッセージ性はなさそうにも思える。
しかし、二つ目の丸が書きこまれた翌日が
彼女からSOSがあった日だ。

つまり、この赤い丸は何かしらの関係性がある。

私は、彼女の手帳を手掛かりに更なる調査へと出る事となった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

(ほぼ)5分で読める怖い話

涼宮さん
ホラー
ほぼ5分で読める怖い話。 フィクションから実話まで。

【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。 下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。 ※全話オリジナル作品です。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...