骸行進

メカ

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大親友「遠藤」の話

アパートで。 2

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玄関の外から室内に戻った私は、遠藤と顔を見合わせた。

きょとんとする私の顔とは対照的に
彼はしたり顔で「聴こえただろ!?」と迫って来る。

この一件を機に、私は彼のアパート周辺の調査を進めた。

初めに、彼がこの部屋を見つけたという不動産屋を訪れ
後ろ暗い過去が無かったかを探った。
次に、アパート前に位置する線路や電車絡みの事故なども徹底的に。

しかし・・・
これといって手掛かりになる情報は出てこなかった。

そんな中、私は彼の隣の部屋に住む「山崎さん(仮名)」と出会う。

山崎さんは、約10年近くそのアパートに住んでいるという。

ものは試しと、これまでの経緯を話し
彼からも何か情報を得ようとした時だった。

「あははは、君可笑しなこと言うねぇ。」

「・・・え?」

「いや、ごめんよ。バカにしてるとかではないんだよ。・・・ただね・・・。」

その次の瞬間、彼の口から出た言葉に
私は、ふと我に返り急に恐ろしくなったものである。

「このアパート、防音加工してあるの知ってる?電車の音ですら殆ど聞こえないのに
他人の声なんて聞こえる訳ないじゃないの。」

・・・そうだ。
このアパートの防音は、かなりしっかりしたものだった。
目の前をけたたましく走り去っていく電車の音も
近くにある踏切の警報音も、その殆どが気にならないレベルの物だ。

にも拘らず、あの時
私は、電車の急ブレーキにも近い大きな悲鳴を聞いているのだ。

つまり

あの悲鳴は、外から聞こえるのではなく・・・中から聞こえていた事になる。

我々のすぐそばで・・・悲鳴を上げて去っていく女が「居た」事になる。

なぜすぐに、それに気付かなかったのだろうか。
この事には、後に分かった「ある事実」が存在している。

・・・そして、それに気が付かなかったが故に
遠藤は今でも体調を崩したままなのだ。

数日後、遠藤から再び連絡が入り、私は絶句した。

「クポー、体調わりぃなぁと思って病院に罹ったらさ。
・・・・・俺、心臓の病気だったわ。しかも、ホルモン系の病気もあって
結構重症っぽい。即入院になったわ・・・。」

「何だって!?心臓の方は何の・・・。」

「・・・心不全。」

実の所、遠藤は去年の頭から良くない事が度々起こっていた。
だが、そのどれもが「タイミングが悪かった」と言い訳できるもので
本人もあまり気には留めていなかった。

しかし、ここに来てのダブルパンチ。
もはや、見過ごす事は出来ない。

私は急いで彼の部屋の鍵を借り、彼が入院中にこの一件を片付けてしまおうと
泊まり込みを覚悟で躍起になったのである。
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