骸行進

メカ

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掲示板やネットユーザーからの投稿

フリーライターの体験談。 2

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瀬戸は、日が差し込む仮眠室で昨晩の映像を見返していた。

フリーライターという職業柄、仕事は場所を選ばない。
取材に訪れたその地で、動画の編集など行ってしまう事もあるそうだ。

昨晩の動画を見た彼は、その様子を掲示板を通じて私たちに報告してきたのだ。

「昨日、件の廃病院に泊りました。昨晩の内にある筈のない「車いす」をカメラで捉える事に成功。
今、撮った動画を見直している所です。
驚く事に、私が確認しに行こうと動いた時間に「独りでに」移動していたようです。」

あの晩、カメラで捉えた車いすを見に仮眠室から現場へ向かったその僅かな時間で
車いすは現場から姿を消した。
その原因が「勝手に動いていた」からだそうだ。

此処まで聞くと、我々の脳内では勝手に
「車いすがゆっくりと動き出す」イメージだが
瀬戸が言うには「人が歩く速度」と同程度の速さで動き出していたそうだ。

まるで「何かを思い立ったかのように」スーっと車いすは動き出す。

更に動画には続きがあった。

車いすを確認してから現場へ到着する間は、僅か「30秒足らず」だったそうだが
その間に、車いすは「廊下」から「近くの病室」へと移動していたそうだ。

現場を見た瀬戸は、周囲を探索することなく
仮眠室へ戻っていた為、気付かなかったのだ。
その後、瀬戸は最上階へ物品の確認に行くのだが・・・。

その合間に、件の車いすは再び病室から出て、病院の玄関先へと姿を消したそうだ。

動きを見るに「意思を持っている」と言わざるを得ない程の流れだ。

不運な事に、玄関先へのカメラは存在しておらず、その先がどうなったのかは不明だそうだ。

しかし、それ以外の「廊下」「階段」にはカメラが設置してあった為
もし、車いすが動き続けていたのであれば、何処かのカメラが捉えていた筈である。

・・・しかし、それ以降の車いすの動きを捉えたカメラは無かった。

という事は・・・だ。

まだ「ある」かも知れないのだ。

これから帰る為に通るその「玄関先」に・・・件の車いすが。

「もし、車いすがあった場合、どうすれば良いでしょうか?」

彼は掲示板にそう書き込みを行った。
その反響は、面白がる一部の書き込みや「素通り」を推す大部分の書き込みなどによって
直ぐに「何の話?」状態になった。

結論を述べると、瀬戸が帰宅の為玄関先を通った際
車いすを見つける事は無かったそうだ。
それが返って、気味の悪さを生んでいる。

しかし、この時
瀬戸はまだ気付いていなかった。

もう手遅れだ。

その時点では、私も次に待つ悲惨な出来事を予見出来ていなかったのだ。
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