骸行進

メカ

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長編特集

はしご。 9 「別人」

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午後四時。我々は小島の入院する一室に集まった。

全員が集まってから何分が過ぎただろうか。
その間、一人流暢にしゃべる小島を除き、言葉を発した者はいない。
小島から同意を求められ、相槌を打つことはあっても
自分から話題を出す者が居なかったのだ。

後輩である伊藤は、我々が件の神社に行った事を聞きたそうにもしていたが
置いてけぼりを食らい、情報共有が為されていない現状にモヤついている。

一方で、我々は
病室に戻り、友人の顔を一目見ようと意気揚々戻って来たのに
小島の異変は収まっていなかった。

解決したかに思われた一件。
それ故に、病室で小島を確認した時の我々の落胆は大きい。

「や~っと戻ったか。お前ら。二人だけで噂の神社行ってきたんだろ?
ずりぃよなぁ~。可愛い後輩まで置いて行ってさぁ。それでも先輩か?なぁ、伊藤。」

「え・・・えぇ。」

「特に、お前(筆者)。伊藤は部活も一緒だった後輩だろ?今回の旅行もお前が伊藤を呼んだんだ。
そのお前が伊藤を置いていくなんて、酷すぎやしないか?」

「・・・だ、誰か病院との連絡に残らないとマズかったしさ・・・悪かったと思ってるよ。」

「遠藤、お前もお前だよ。この中じゃ一番こいつ(筆者)と付き合い長いのは知ってる。
でも、そこは空気読まねぇか?普通さぁ。」

「そうだったな・・・。」

私は、この時の小島がいよいよ「別人である」と思えてならなかった。
後輩思いの良い兄貴分・・・ではあるのだが
普段の彼は説教染みた事を言わないからである。
むしろ、率先して動き、気付いたら単独行動でした。というようなタイプなのだ。
別段、強引な訳ではない。
私同様に「興味や好奇心」が強く、他人が嫌だと言えば
「じゃ、ちょっと一人で行ってくるわ」のタイプである。

それ故に、残った後輩を顧みて説教を垂れる。という事自体、異例である。

そして、それは遠藤も感じていた様で
彼もまた、言葉を失ったまま小島の正論を聞いていた。

小島の説教にも近い嫌味は一時間続いた。

それでも、その後は何事もなかったように四人でテレビを視聴したり
話し合いを行ったりして、面会時間が終わる。

ホテルへ向かう道中、伊藤が切り出した。

「先輩、神社で何かありました?」

「まぁ・・・ちょっとな。話すと微妙に長いが一応聞いてくれ。」

私と遠藤は、神社で起きた事を交互に説明していった。

「小島先輩、大丈夫ですかね?」

全て聞き終えた後、開口一番に改めで心配の声が上がる。

「分からない。そもそも、小島に何が起きてるのかも・・・。」

議論は深夜一時まで続いた。
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