骸行進

メカ

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長編特集

はしご。 10 「一時帰宅」

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翌朝、我々は帰り支度を始めていた。
本来であれば、今日の朝食後に四人揃っての帰宅を予定していた。

だが、小島の容態は安定せず、入院はまだ続く予定であったのだ。
そして、伊藤から電話が来た。

「先輩、小島先輩はどうするんです?」

「さっき、家族の人には連絡を入れて置いた。かなりビックリしてたよ。」

「そうですか・・・。」

伊藤は何かを言いたげであった。

「・・・よっし、伊藤。何が気になってるんだ?教えてくれ。
今、遠藤も呼ぶから、荷物纏めたら俺の部屋に来てくれな。」

そうして集まった三人。
伊藤主導で話は始まった。

「そもそも、現状の小島先輩を見てご家族が分かりますかね?」

「・・・まぁ、分からんだろうな。というか分かっても認めないだろう。」

「ですよね。で、先輩たちの話を聞いて思ったんですけど・・・終わったはずですよね?」

「俺もそう思ってたんだけどねぇ・・・。」

「だけどよ、クポー。小島をあの神社に連れて行かなかったから変わってないんじゃね?」

「どういう事?」

「あの自由帳。俺も触ってるけど、小島もがっつり触ってるぞ?」

「それを言うなら伊藤なんて最初に触ってるよ・・・。」

「・・・そうだな。」

「先輩、昨日もアレだけ議論したのに、これじゃ振出しですよ。
俺が言いたかったのは、なんで小島先輩だけ?って方です。」

「・・・多分だけど・・・一つの仮説がある。とはいっても推論でしかないけどね・・・。」

「仮説・・・?」

今から語る仮説は、遠藤が居たからこそ成り立った仮説である。

小島に起きた異変。
まるで別人のような顔つきになった原因。
私はソレが「犯人」ではないのか?と考え始めていた。

あの神社で「遠藤」は「稲荷によって呼ばれていた」
その理由として、被害者との偶然の共通点がある。

そして、小島にも・・・同じ現象が起きたのではないか?

遠藤が一時的とはいえ、感覚的に優れてしまったように
小島もまた、憑いた者による変化が起きた。

だが、当時あの現場では
その仮説について詳しく調べる時間が無かった。

そして、謎の高熱。

これも一つの推論であるが
小島は一時的に犯人とシンクロしたことになる。
「当時の緊張・焦り」を小島も覚えた事だろう。
だが、小島が病院に運ばれた際の状況は良く分かっていない。

一つ言えるのは
そういった「緊張・焦り」は「動悸」にもつながる事だろう。

小島は無意識のうちに、緊張状態へと移行した。
その結果が、謎の高熱なのだろう。

私は、帰りの電車の中
仲間たちの説明と同時に考えを巡らせていた・・・。
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