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しおりを挟むまず王妃様に現状報告をしないと後で ゆるふわに優しいお説教されそうだ。
*聖女から微量の魔力を感じ、常に何らかの魔法を使用している可能性あり。
*聖女が本人の居ない場所で、リーグラム王子を名前で呼んでいた件
*聖女が常に大量の取り巻きに囲まれていて異様な光景である件
これらを手紙に認め、ゼクシアの監視兼護衛に渡し、王妃様へ届けてもらう。
特に護衛は必要ないのだが、国の監視下に置かれている為、ついでに護衛らしい。
実は監視は簡単に振り切れるのだよ。
監視は自室、風呂、トイレまでは及ばない。(他人の部屋へ入った場合は監視対象)
8歳から密かに練習していたテレポートでね。
まず徒歩か馬車移動でテレポートを使用する事はないのだが、魔法と言ったら瞬間移動でしょ。ってノリで練習を始めました。
次の日、聖女の言葉が気になり、リーグラム王子の様子を見に行ってみたが、特に変わった様子は見られなかった。
聖女と仲良くしているのかと質問したが [何か勘違いをしている癇に障る奴] と返事か返ってきた。(あれ?)
聖女が何をしたいのか解らず、モンモンとした日々を過ごす中、マシルが聖女に待ち伏せされ、ゼクシアから離れなさいと言われ、普通に断ったら驚かれたと言ってきた。
マシルを狙ったのか、ゼクシアを孤立させる為の作戦なのか知らないが、仲の良い友人はマシルしか居ないので、孤立させるメリットは無い。狙いは何?
それから数日、マシルから、パテルの様子がおかしいと聞いて、パテルに会いに行ってみたら、他の令嬢に怯える素振りもなく堂々と廊下を歩いていた。確かにおかしい。
最近でこそゼクシアに怯えなくなったが、まだ他の令嬢には怯えていた。
初めて会ってから暫くはゼクシアを見てビクビクしていたのだ。
(これは…何かの暗示にかかってるみたいな感じだな、暗示? 催眠術? 催眠術なら刺激を与えたら解けるんじゃ?)
パテルの前に立ち、目の前で手を打って音を鳴らしてみた。
「アーレンツ様…マシル様から離れて下さい。アーレンツ様はマシル様に悪影響を及ぼします。」
パテルから少し離れて様子を見たが、催眠術では無いようだ。
「ゼクシア様、パテルが何かしましたか?」
マシルがパテルを見つけて走ってきた。
「いえ、そんな指示は受けてないみたいで…指示…。マインドコントロールか?」
「まいんどこんとろる?」
マシルが首をかしげて、ん?て顔してるのが可愛い♡
(もしマインドコントロールだとして、あの聖女の周りに居る女共はみんな操られてる?あの微量の魔力で?)
廊下に棒立ちで考えていると、マシルが凄い顔で横に立っていた。
「:( ;´•ᴗ•):」
「(º ロ º*)どした!?」
「ゼクシア様もパテルみたいになってしまったのかと心配になりまして…。」
「あ、ごめんなさい、考え事してて、大丈夫ですょ。私の部屋へ行きましょう。」
マシルを連れて自分の部屋へ向かう。
「マシル、パテルは誰かに何らかの魔法をかけられているのは間違いないでしょう。」
「…思い当たるのは、先日、私を待ち伏せしていたと思われる聖女様ぐらいですが…。」
「聖女か。先日お会いした時、微量の魔力を感じたので、可能性としてはあるのですが、微量の魔力であの人数に魔法をかけ続ける事が出来るのか、そしてパテルのように距離が離れていても効力を発揮できるものなのか…。」
「どんな魔法なんでしょうか…。」
「わかりません。ですが、マシルも魔法をかけられた可能性はありますよ?」
「(0.0)えっ?」
「聖女に私から離れてと言われて、断ったら驚かれたのでしょ?」
「はい、驚いた顔をしていました。」
「それ、マシルには魔法が効かなかったんじゃないのかな?」
「そう考えれば、あの驚いた顔は納得できますけど…。」
(聖女が魔法を使ってるのは間違いないだろう、それがどんな魔法で、どんな効果があるのかが解らん。しかも、魔法が効かない者も居る?そんな成功率の悪い魔法、危なくて使えんだろ。)
「ゼクシア様、シャンテさんは?」
「…。」
シャンテが居ない事に気が付き、頭の中が真っ白になった。
「ゼクシア様ッ!!」
何も考えられず狼狽えていると、マシルに名前を呼ばれてハッとした。
「あ、探して来ます。」
「待って下さい、パテルのように戻って来るかも知れません。」
「それ操られてるって事だろ!!」
「ですがゼクシア様をおびき出す為の罠だって事も考えられます!!」
「罠でもシャンテは必ず助ける!!」
2人で言い争いをしてると、ひょっこり帰ってきたシャンテさん。
そして後ろにパテルが居る!?
「席を外しておりました、申し訳ございません。」
「なんかあったのか?」
見た感じ変わった様子は無い。
「わざと聖女様の誘いに乗り、時間を取られてしまいまして。」
「おぃッ!! わざとって何ぢゃ!? なんでパテル連れてる?」
「言葉遣いが悪いですよゼクシア様、順を追ってお話しします、まずはお茶を入れますので落ち着いて下さい。ドードー(〃⩌⩌)∫ʃ」
普段となんら変わらなく見えるシャンテに安心したゼクシアだが、パテルを連れて戻ってきたので警戒しないワケには行かない。
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