お見合い結婚。

真條 沙織

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休日に2人で会って話しをした。


「角猫さんに勤めてたんだね、ビックリしたよ。」

「私も。急にサポートとか言われて焦ったし、司さんが係長だったとは知らなかったよ、あそこで私が呼ばれたって事は、なんか情報が流れてるみたいだね。」

「変な噂とかじゃなきゃいぃんだけどな。」

「私が弄ばれてるとか?」

「逆じゃない?俺が有り金を貢いで縋り付いてる奴とか。」

「こないだの助手の子、可愛かったね。」

「そうかな、元気な子ではあるかな。」

「私は暗いし影が薄いから…。」

「いやいや、かなり存在感あるけど?」

「え…。そんな事は…。」

「ウチの会社でも話しに出てくるよ?角猫商事に果てしなく綺麗な事務員が居るって。」

「果てしなくって(笑)それ私じゃないよ。」

「いや間違いない。他に居るはずがない。」

「私は綺麗じゃないよ?」

「俺が綺麗だと思ってるからいぃんだよ。」

「…。」

「付き合いだして半年は過ぎた、キミの瞳には俺はどう写ってるんだろうか?」

「えっと…落ち着いた雰囲気で…優しくて…一緒に居ても自然で居られる人…?」

「ほぅ。そんな評価なのか。」

「私は?」

「そうだな、静かな雰囲気で、ふいに焦った所とか可愛かったり、俺も一緒に居て疲れない人、綺麗、スタイルいぃ、胸デカい。」

「胸…。上げ底かも知れないよ?」

「それは無いな、上げ底だったら胸の上あたり不自然になるんだよ、あまり盛りすぎたら服の上からでも解るぐらい肉が足りてないみたいな?」

「そうなの?」

「そんな形の人も居るんだろうけど、男から見たら頑張ってんなとしか思えないかな。」

「そんな見られ方してるんだ…。」

「あれ?俺だけ?」

「知らないよ(笑)」

「そんなキミを独り占めしたいと思ってる、これを受け取ってもらえないだろうか?」


見るからに指輪が入ってるんだろうな的な箱を司がカバンから出してテーブルの上に置いた。

司は箱を開き中を見せた。

楓は不意に出された指輪にドキッとしたが、嫌ではないし、むしろ嬉しかった。


「はい。」


その後、お互いの両親に挨拶をとの事で、まず司が楓の実家へ行く事になった。

司と楓の父が普通に話しているのを見て、これは前からの顔見知りだな?と思って聞いてみた。


「司くんとは仕事で会った事があるだけだ(ナイヤガラの滝汗)」

「そうなんだ (ᗜ  ̫ᗜ)」


ちょっとヤバめな展開になったが深く追求されなかったので不問となった。

次の休日に司の両親は楓を見てビビったような顔をしたが、なんだ?


「すまん、あまりにも綺麗なお嬢さんなんで、おしっこチビりそうになった。」


父の失礼すぎる発言に母激怒。

お互いの両親に挨拶を終えた2人は、山場を越えた気分でグッタリである。










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