明日死ぬ君に、愛を囁く

香月 樹

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#4 先輩(彼氏)に隠し事をしてしまった。

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先輩と付き合うようになってから初めての週末。

大学生とは言っても勉強もあるし、バイトだってあるし、サークル活動だってある。
付き合っているからっていつでも一緒に居られる訳じゃない。

それでも平日は一緒に昼飯食ったり、一緒に帰れる時は駅まで一緒に帰ったりした。
あれ・・・なんか中学生みたいな恋愛じゃない?

そんなの、しょうがないじゃん!
先輩も俺も恋愛経験ないから、付き合うって何をすれば良いのかわかんない。
先輩とのSEXは早くしたいけど。にひひ。

でも、D先輩に今はちゅーまでにしておけって言われたから(言われてない)、
我慢してちゅー以上はしないようにしなきゃとは思っている。
というか、ちゅーもまだだっちゅうの!

こんな感じで、この平日はとても清らかなお付き合いをさせて頂いておりました。はい。

そして週末になったので、今日はD先輩に会って電話の続きを説明して貰うんだ!

♪♪♪♪♪

ん?スマホが鳴ってる?

「もしもーし」

朝からスマホが鳴りだした。電話の主は先輩だ!やったーーー!

「こんな朝早くからどうしたんですか?」

「いや、今日休みだろ?だから昼飯でもどうかと思ってさ。」

ギクッ

今日はD先輩のHIVについての講習会なのだ。正直に話すと傷つくよなー?
D先輩がHIVの話はナイーブ?デリケート?な問題だって言ってたし。

「えっと、今日は友達と遊ぶ約束してて。。。う、浮気とかじゃないから心配しないで!!!」

うん、嘘は言ってないぞ。

「そんな事言ってないじゃん。わざわざ言うと余計に怪しくなるよ?」

先輩はそう言いながら笑い飛ばしてくれたけど、
付き合ってる相手が他の男と会うとか、正直良い気持ちはしないだろうなー。。。

「あははー、そうだね。」

思わず苦笑いした。
やましい事が無いとは言え、なんだか少し後ろめたい。
実際、HIVについての相談をするって事は隠している訳だし。

「今日はちょっと込み入った話になりそうなんで無理だけど、
今度時間が合いそうな時にお茶とか飯とか誘って、そん時に友達の事紹介するね!」

「うん、わかった。じゃ、また学校で!」

なんて聞き分けが良いんだ。先輩はきっと俺の事信じてくれているんだな。
誰と!?とか何処で!?とか、イチイチ突っ込んで聞いてこないし。

それにしても、、、やっぱ電話で聞いても先輩の声は爽やかだぜ!
朝から先輩の声が聴けるなんて、最高!!!くぅーーーー!

気分はすっかり舞い上がっていた。
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