祖母の家の倉庫が異世界に通じているので異世界間貿易を行うことにしました。

rijisei

文字の大きさ
1 / 94

プロローグ

しおりを挟む
「ばあちゃんち掃除しに行ってくれんか」

父親から連絡が来た、いつもは父が行くのだが今は仕事が忙しいらしく、ピンチヒッターとしてリフレッシュ休暇中の俺が召喚された、もちろん無給でだ

数年前に亡くなった祖母の家はもう住む人も無く、定期的に掃除をしないと家の劣化を招く為だ

(貴重な休みをそんなことに使ってられるか、断ってやる)

なんて思っていると、2通目がきた

「倉庫の中の物だったら好きにしていいぞ」

金目の物は遺産相続で無くなっているだろうが、祖母の家は先祖代々が住んでた家だ、骨董品等の掘り出し物があるかも知れないと思い行くことにした

車で3時間走らせると祖母の家に着いた、小さい頃は大きいと思っていた家だが10年ぶりに来ると案外小さいな

玄関の戸を開けると埃にまみれた空気が漂う。

(こりゃあ親父しばらく来てないな)

窓を全部開け、風通しをし、埃を払い、軽く掃除機を使った

(さぁこんなもんだろ、じゃあ倉庫を漁るか)

倉庫には鍵が掛かっており、鍵も見当たらないので
車の中にあったバールでこじ開けた、余り人気のない田舎だ、鍵なんて掛ける文化もない地域だし壊しても問題ないだろ

中に入ってみると

しばらく人が入った気配がなく、小窓から漏れる光に浴びて埃が舞っていた、子供の頃俺が乗っていた、三輪車や、欠けた茶碗等が散乱していた。物色するには暗かった為車の中にあった懐中電灯で照らしても矢張り珍しい物などなかった、

こりゃあ騙されたと思って色々探してみると全体的に埃を被った物しかなかったが、1つだけきれいに磨かれた人の背ぐらいのタンスがあった。

(なんでこれだけ大事にしてたんだ)

とは思ったが、大事な物が入っているかもと思い上から順番に開けていった、中に入っていたのは吊るしてあった古びた服の上下と"補聴器" "指輪" "眼鏡"があった。

(ばあちゃん耳も目も良かったし、金属アレルギーで結婚指輪もしてなかったのに)

違和感は覚えたが、大事な形見かも知れないと小物だけズボンのポケットにしまった、他に何かないかと探していると地面が揺れた。

(やばいっ地震だ、閉じ込められる)

と慌てて外に飛び出したが揺れはそんな大したことなく車へと戻りすっかり冷めてしまった缶コーヒーとタバコで一服し、倉庫の中に懐中電灯を忘れたことに気づきまた倉庫に戻ると先ほどのタンスが倒れており、その奥に重厚なドアが見えた。

(こんなとこにドアがあったかな)

子供の頃はよくかくれんぼで使っていたが見たことがない。そのドアを開けるには躊躇する、物怖じする性格でもないが闇雲に開けるほど無謀でもない。

親父に聞いてみよう、そう思い車に乗って帰路に付いたが、帰る途中なんとも倉庫のドアが気になって仕方ない。どうせ帰っても暇だし、そうビビるものでもないかと思い引き返した。

すっかりと日が暮れてしまって、暗くなった倉庫は静寂にまれ一層不気味さが増した、折角覚悟を決めて、戻ってきたのだ、覚悟を決めて倉庫の門を開け奥のドアまで行き取手に手を掛け押してみた、その先に見えたのは
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

社畜生活に疲れた俺が転生先で拾ったのは喋る古代ゴーレムだった。のんびり修理屋を開店したら、なぜか伝説の職人だと勘違いされている件

☆ほしい
ファンタジー
過労の末に命を落とした俺、相田巧(アイダタクミ)が目を覚ますと、そこは剣と魔法の異世界だった。神様から授かったスキルは「分解」と「再構築」という、戦闘には向かない地味なもの。 もうあくせく働くのはごめんだと、静かな生活を求めて森を彷徨っていると、一体の小さなゴーレムを発見する。古代文明の遺物らしいそのゴーレムは、俺のスキルで修理すると「マスター」と喋りだした。 俺はタマと名付けたゴーレムと一緒に、街で小さな修理屋を開業する。壊れた農具から始まり、動かなくなった魔道具まで、スキルを駆使して直していく日々。ただのんびり暮らしたいだけなのに、俺の仕事が完璧すぎるせいで、いつの間にか「どんなものでも蘇らせる伝説の職人」だと噂が広まってしまい……。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います

とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。 食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。 もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。 ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。 ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。

処理中です...