赤い糸の先

戸惑い

痣 13

次に案内された部屋は ソファーとテーブルの置かれた部屋。無駄な物がなく落ち着いた部屋。でも、棚には子供が書いた絵やよく分からないものが飾られてるが嫌だとは思わない。

「棚の物は今年 子供達がくれた物です。小さな手で一生懸命に作ったものや書いてくれた絵は心が癒さるので 飾ってます」

一つ一つを眺め 優しい声音で語る声だけを聞いてると じいちゃんと話してる様だ。

「確かに心が暖かくなります」

ニコッと笑いかけ 掌を見せてどうぞと進めてくれる神主。

「お茶をどうぞ」

「ありがとうございます」

「コレが 先程 神語の儀式で真実の鏡に映し出されたイオリさんの ステータスになります。
[イオリ 12月25日  15 人間

MP200000
HP115

魔法適正
火 土 緑 風 水 光 無 
防御能力
医療魔法
聖魔法
無限収納
結界
肉体再生

番の証
従魔獣 桔梗  シルバーウルフ 雌］ 
そして コレとコレは 私とマシュームさんとで話し合い 真実を伏せることにします」

コレとコレと レ点を付けてた部分は 無限収納と肉体再生の部分だ。
神様なら大丈夫だと思って映し出したのに、なんで隠す必要がある？

「本音を言えば ほぼ全属性 医療魔法 聖魔法も隠したいが、大勢の前で医療と聖魔法は見られてるから隠せないから表に記録を残すが、無限収納と肉体再生は表に残せば 危険があるので 極一部者しか見れない 裏の記録に残すことにする」

「危険って なんで？」

「肉体再生は、もし イオリさんが刺されるとします。致命傷でないとしても、傷が癒えるのに数ヶ月を要するものでも 10日程で元通りに治ってしまう 特集能力で稀です。
こんな 能力を持ってる人は攫われて 極一部の人達が 深い傷を負わせて楽しむ人達に売られるケースがある為に隠します」

げげ！なんだよそれ？！怖すぎるし バレたら危なすぎる、隠すことに同意する。

「俺も 絶対に口外しない！！」

「無限収納も危険だ。稀な能力な為に 攫われて奴隷の様な扱いを受ける時も有る」

「奴隷！？奴隷なんて居るのかよ？」

「犯罪者は奴隷に落とされる人も居ます。が、そんな人も 何処の誰の奴隷になってるか わかります。赤と黒の首輪をしてる人は元は犯罪者で奴隷に落とされた人の証拠です。
首輪は魔法力を奪うもので、子供が使う魔法力 よりも少ない。簡単な生活魔法も1日1回がやっとの力しか出せない仕組みの首輪になってます」

ふーん、社会復帰の奉仕活動と一緒の仕組みなのかな？

「此方が把握してる奴隷に着いては問題はないが 私利私欲の為に奴隷を売買してる奴らも居る。そんな中でも 特殊能力の持ち主は 自分 意志のままに従わせたいものだから 扱いが酷い。そんな奴らに能力がバレると 一生を奪われて飼い殺しにされる。中には救い出された者も居たが、酷いものだった」

なんか、危険しか感じない。便利だけど 他人にバレたら酷い目に合う人生しか見えてこない。

「特殊能力の持ち主は強い人の所に身を寄せて 能力と引き換えに自分を守ってもらってる人が大勢居ます。その中でも無限収納は人気が高くて、是非 自分のチームに来て欲しいと 高額な料金を支払って 尚かつその者の身も守ってますからね」

へぇー、そんな仕組みもあるんだ？丁寧な説明をアルと神主にしてもらってる間 桔梗は大人しく 眠ってた。