異世界無知な私が転生~目指すはスローライフ~

丹葉 菟ニ

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スローライフに不穏な足音

掘り出し物件??

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今朝の失敗を教訓?に活かし 話は立ってして無事に?私の部屋に戻ることが出来た。


今朝から建造物ギルドに来て居る。
ギルド内でレビン達と別れて、私は目的の月単位で借りる借家を見せてもらうための部署に来ているのだが・・・目の前に座った出っ歯は明らかに不審者を見る目だ。

「月単位と言ってますがね、金貨が必要になりますよ、払えるんですかねぇ?」

「払えるから来てるのだ。担当を変えろ」

辺りに聞こえるように担当を変更を申出るアオトはちょっと不機嫌だ。

「貴方はコレをやっててくれない?」

「大変失礼しました。私はミネルバと申します。ここの管理させて頂いてますセカンドマスターです。本日はどの様な物件をお捜しでしょうか?」

「あは!上司のできはいいのに部下の出来は最低だよね。見た目で何を判断したのか出来の悪い部下に後で聞くといいよ。勉強になると思うから」

上司のミネルバは丁寧に謝罪してきた。
コウキも同じく ご機嫌が悪いのね。
毒舌が濃厚さが増してるよね。

「部屋数が多い部屋を1ヶ月程貸してほしいと考えてます。出来れば調理場が有れば嬉しいのですが」

「そのような物件でしたら3件ほどありますが、内見致しますか?」

「よろしくお願いします」

リホームの時はマンスリーマンションだったし、図面のみで決めたからカウントしない。正真正銘の人生で初めての内見だ。
少し浮かれてる自分が居る。

金貨1枚銀貨5枚の物件から見て行くことにした。平屋だ・・・・・まじかぁ~ 。調理場って、小さな手洗い場の横に少し崩れた釜があり 手作り感満載の吊り棚 

金貨1枚銀貨8枚の物件 平屋
タイル張りのシンク?しかも所々剥がれてる
焼肉屋のテーブル席にそっくりなダイニングテーブル?
大正時代の簡潔な食器棚?

金貨2枚銀貨2枚の物件 平屋
時代劇で見たことある何処ぞの庄屋の台所 風景が広がる。

「・・・・・あの、お金はだすので ほかの物件ありませんか?」

「あるにはありますが、貴族の方が長期滞在する方に貸し出してる物件ですが」

「滞在する方は居ますか?」

「今のところ予約は受けておりませ」

「見せて下さい!」

??枚、貴族様が長期滞在する物件二階建
3畳程の中に 鉄の流しが設置され、釜も2つと大き目の七輪が2つ、少し小さめのピザ窯が1つ、調理台も申し分ない。食器棚の中にも 数は少ないが食器類がある。
ダイニングテーブルも8~10人は座れる。
リビングもスプリングはイマイチだけどソファーとテーブルがセットされてる
その他に部屋数15部屋あるらしい。

庭もそれなりに手入れされてるし気に入ったよ。

「ここに決めたいです」

では、1度ギルドに戻りましょうと言われて戻ってきた私の前にはミネルバともう1人増えた。

アオトとコウキがギルド前で「1人で先に建物に入り後で直ぐに行くから」と 言われて不安になったが、2人は聖獣なのだ。大丈夫と思わないと叫びそうになる。

今は1人です。ハッキリ言って悪いけど先程の思いもどこかに吹っ飛んで行ったよ。
今は心中ラッキーだ。40代中から50に届く位かなぁ~
うっとりする渋おじ様。この世界には私好みの男性が多いよ!
グッジョブ  ジョナイル

「初めまして。ここのギルドにマスターのクロウだ」

きゃー昨日の兵士もかなりイケボだったけど、今日はまた一段と素敵。背筋ゾクゾクしちゃう。

「初めましてミホと申します。先程ミネルバに案内して頂いた借家の1件を月単位で貸して欲しいのですが」

「ええ、話を聞いております。ミホさんがお借りしたいと言ってる借家の話は聞いてると思いですが あの借家は貴族の方が長期滞在する時に 我ギルドがお貸しする借家です。
お借りしてる間は専属の庭師や召使いをミホさんが雇う形になりますが、よろしいでしょうか?」

うわぁ~ 余計な人達も付いてきたら聖獣達の元の姿に慣れないじゃない。
そんなのは嫌だな。

「その方達は普段はどの様にしてらっしゃるのですか?」

「家で働いて居ますよ」

ぎゃあー 渋おじ様イケボお金持ち!!
はぁ~ 居たよ夢のようなおじ様!もっぉ最高

「クロウさんは貴族なのですね」

「ハッハッハ 三男ですけどね。借家にしてる屋敷もお祖母様の屋敷でね、私が譲り受けたが 家が何件あっても困るだけだろ?だから貸家にしたんだ」

笑い声も素敵です!!

「そうだったんですね。借家は1ヶ月単位でしたよね。どの位お借りするかわかりませんが最長半年はお借りするかも知れませんが、契約は1ヶ月単位でお願いします」

「わかりました」

「ですが、庭師や召使いさんの1ヶ月分の賃金は払いますが月一での出入りでお願いしますので」

「ソレはどの様な 意味でしょうか?」

「言葉 そのままの意味です。色々な事情で数ヶ月 この地に居ることになりました。それに自分のことは自分でできます。人がそばに居ると落ち着けない、せめて落ち着けるのが家だけなら誰も居ない空間を作りたい」

「そうでしたか。ですが、今でも最低で月三で屋敷を保ってます。せめて月三の出入りを許して欲しいのですが」

そっかァ~月三であの清潔感を保ってたのね。仕方ないか。

「わかりました。では、月三での出入りでお願いします」

「月三で、出入りする庭師や召使いの賃金は三日分で構わない。元々はわが家で働いて貰ってる者達だ。お互い、最初に馴れ合いを作ると後々が悪いからね。
貸家の料金だが召使い達を雇わない分安くなるが1ヶ月金貨6枚だ。月三で入る者達の料金は後でも構わないか?」

なるほどえねぇ~。まだお互いを良く知らないのに、馴れ合いが生じるとなんでもかんでも なぁなぁの ズルズル状態になるって言いたいのね。

「わかりました、よろしくお願いします」

ニッと笑った顔もまたいいわぁ~。

「若いのにしっかりとしてる。ミホさんの影響は素晴らしいが契約は本名名義でお願いしますよ」
 
「勿論ですが。私の影響ですか?」

「若いのに素晴らしいと有名ですから。 誰もが凄く憧れる、個人食材登録を持ってる上に商品登録もこの地でしたそうですよ」

「・・・よくご存じですね。昨日の今日でどこまで噂になってるのやら。商品登録を知ってどうするつもりですか?」

「・・・・どうするつもりもないよ。ただ好奇心が満足するから是非教えて欲しいものだ」

「くふふふ 好奇心が満足ですか?貴族は気難しいって聞きました。私の中では、横暴でわがままな方が多いのかと。なのに くふふふ 好奇心ですか。直球で来るとは思わなかった」

「そうだな。気難しいはあってるがこの年でわがまま は無いだろ。コレでも一応は責任ある立場に有るのだからね」

「そうでした。ここのギルドマスターでしたね。忘れてました」

「そう言う事だ。で、私の好奇心を満足させてもらいたいんだが」

「そうでしたね。商業ギルドには個人登録などがありますが、クラスでいうなら巨匠クラスですが」

「ミホさん年は」

「16です」

「やはり 君があの噂の・・・」

「噂?」

「済まないね。私は単純にどこかのお嬢様かと思っていた。君はの名を意図的に色んなお嬢様が名乗るのが流行りになってるしな」

「私の名前を名乗るのが 流行り?って何故ですか」

「ミホと名乗れば料理上手な女性だと思われるらしいと。私も君の名を聞いた時に流行りに敏感なお嬢様だと思って居たからな。
巨匠クラスと聞いて 確信したよ。昨日騒動があっただろう?その時に担当した騎士が君と話したとじまんして来てね。16歳の巨匠クラスだと言っていたからね」

「個人情報漏えいですね。なんですか?その情報の速さは光並みですか」

「貴族の中で個人情報なんてある様でないのは当たり前だろ?」

知らんわそんな事!!

「貴方の情報なら若いお嬢様方は少しでも欲しがる。綺麗で若くて秀才の料理人、パズルフィでは どこの嬢様か?側室以外に産ませた隠し子? どこの誰かなんて噂は尽きない。
君と婚姻続きになりたいと思ってる人は多い。貴族は気難しく悪がしこい。貴方に旨みのある者だと解れば何としてでも手に入れたくなるのが貴族、コレは忠告です。気を引き締めて身の回りに目を光らせなさい」

「忠告 ありがとうございます。貴族とは縁遠いので 何に気をつければいいのか謎ですが」

「親兄弟に頼んで見たらどうだ」

「親兄弟は居ませんが 頼れる者は居ますので相談してみますよ」

「親も兄弟も居ないのか?」

「いませんよ  おかしいですか?」

「いや おかしくない。辛い事を聞いて悪かった」


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