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第2章:「変化した世界、彼女(彼)等の日常」
ミッション9:「ワンブレイクとアンニュイ」
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「――はッ」
基地内の庁舎建物施設内にある、階段前の休憩スペース。
そこで、自動販売機で購入――上官である鍾馗に奢ってもらった炭酸飲料を相方に。
隼と鍾馗の二人は、任務後の一休憩の時としていた。
ちなみに、二人はF-27JA原型のFTGS装備の主要部分たる、翼に火器装備他、モジュール類はすでに外していたが。
姿に在っては今も黒髪美少女、及びポニテ美少女のまま。
格好も今も、グレーのストッキング状のボディスーツ装備に、紐水着の如きハーネス姿で。そのそれぞれの美麗で豊かなボディを、言ってしまうとエロティックに主張している。
どうにもFTGSは性転換から装備着装までを、必ずしも全て一度に行う必要は無いらしく。今のように性転換だけを行うなど、部分的、段階的な転換が可能であると言う。
そして、前もって性転換を行っておくなどすれば、その分転換着装の時間は短縮できるらしく。
アラート任務時には一分一秒コンマでも早くを当たり前とする空自に置いては。アラート待機時を始め、有事即応を想定する際には、FTGS要員の隊員は性転換を事前にしておくのが当たり前の形態となりつつあった。
最も今の二人にあっては、疲れから元性別に戻る手間すら気だるく。それよりもひとまずは休憩に在り着きたかったという、ズボラ心からの今の状態であったが。
「一息終えたら、(男性に)戻って、報告作成か……」
炭酸飲料をその愛らしい唇で口にしつつ、しかしやはり辛気臭いおっさんの色で零す隼。
現代ではパイロットとて書類仕事と無縁では無い。
この後には、べらぼうに多いわけでは無いが、やはり煩わしく無いと言えば嘘になる報告記録書類の作成業務が待っている。
そしてだ。隼にあってはその上、司令部要員としての事務仕事もあった。
実は隼。此度の事件からの流れでFTGS装備の飛行隊に。
元よりの教育訓練任務から、実戦対応任務へと担当をシフトする事になった第1航空団の、その隷下に新編された第211飛行隊(海上自衛隊の同名の飛行隊とは異なる)に組み込まれたのだが。
しかし、元の司令部要員の配置業務を解かれたわけでは無く。
正しくは本所属は浜松基地の、第1航空団司令部のまま。そして兼任する形で、第211飛行隊への増強応援に行っているという形を取っていたのだ。
これは隼に限らず、フィアーの脅威被害からどこも人手不足が顕著となっている、今の自衛隊ではまた当たり前となっている在り方であった。
そして人手の不測は自衛隊に限らず。いや日本社会、広くは世界中の組織で同一に問題となっているものであった。
浜松基地の各部隊に在っては、先日のフィアー襲撃での犠牲や負傷者もあって人手不足はより酷く。
残る各員も、隼自身も。その業務はより多忙なものとなっていた。
「兼任と言う形は難儀だな……制斗は、自分の記録分だけ終えたら司令部に戻るといい。他は俺がやっておく」
苦く零した隼の、その気持ちを察するように。
鍾馗は、眼前に立つ凛々しいポニテ美少女は。しかし四十路男性である中身に似合った落ち着いた色で零し、そして飛行隊の業務を肩代わりする旨を返す。
「しかし、飛戦三佐も自分の仕事があるでしょう」
だが隼はそれに遠慮を含めた探る言葉で返す。鍾馗もまた佐官であり多忙であろう身のはずだ。
「今は、今日明日締め程の急ぎの業務は抱えてない。相手の都合の良いときは頼っておけ」
しかしそれに、遠慮は無用と言うように。その可憐な顔に少し不敵な色を作って、自分に任せるよう促す鍾馗。
「ッー、申し訳ない」
幾分かの申し訳なさと。そして何よりのっぴきならない今の人手事情に向けて、また少し苦い色で口を鳴らしつつも。
隼はそれを素直に受け取る返答を返した。
基地内の庁舎建物施設内にある、階段前の休憩スペース。
そこで、自動販売機で購入――上官である鍾馗に奢ってもらった炭酸飲料を相方に。
隼と鍾馗の二人は、任務後の一休憩の時としていた。
ちなみに、二人はF-27JA原型のFTGS装備の主要部分たる、翼に火器装備他、モジュール類はすでに外していたが。
姿に在っては今も黒髪美少女、及びポニテ美少女のまま。
格好も今も、グレーのストッキング状のボディスーツ装備に、紐水着の如きハーネス姿で。そのそれぞれの美麗で豊かなボディを、言ってしまうとエロティックに主張している。
どうにもFTGSは性転換から装備着装までを、必ずしも全て一度に行う必要は無いらしく。今のように性転換だけを行うなど、部分的、段階的な転換が可能であると言う。
そして、前もって性転換を行っておくなどすれば、その分転換着装の時間は短縮できるらしく。
アラート任務時には一分一秒コンマでも早くを当たり前とする空自に置いては。アラート待機時を始め、有事即応を想定する際には、FTGS要員の隊員は性転換を事前にしておくのが当たり前の形態となりつつあった。
最も今の二人にあっては、疲れから元性別に戻る手間すら気だるく。それよりもひとまずは休憩に在り着きたかったという、ズボラ心からの今の状態であったが。
「一息終えたら、(男性に)戻って、報告作成か……」
炭酸飲料をその愛らしい唇で口にしつつ、しかしやはり辛気臭いおっさんの色で零す隼。
現代ではパイロットとて書類仕事と無縁では無い。
この後には、べらぼうに多いわけでは無いが、やはり煩わしく無いと言えば嘘になる報告記録書類の作成業務が待っている。
そしてだ。隼にあってはその上、司令部要員としての事務仕事もあった。
実は隼。此度の事件からの流れでFTGS装備の飛行隊に。
元よりの教育訓練任務から、実戦対応任務へと担当をシフトする事になった第1航空団の、その隷下に新編された第211飛行隊(海上自衛隊の同名の飛行隊とは異なる)に組み込まれたのだが。
しかし、元の司令部要員の配置業務を解かれたわけでは無く。
正しくは本所属は浜松基地の、第1航空団司令部のまま。そして兼任する形で、第211飛行隊への増強応援に行っているという形を取っていたのだ。
これは隼に限らず、フィアーの脅威被害からどこも人手不足が顕著となっている、今の自衛隊ではまた当たり前となっている在り方であった。
そして人手の不測は自衛隊に限らず。いや日本社会、広くは世界中の組織で同一に問題となっているものであった。
浜松基地の各部隊に在っては、先日のフィアー襲撃での犠牲や負傷者もあって人手不足はより酷く。
残る各員も、隼自身も。その業務はより多忙なものとなっていた。
「兼任と言う形は難儀だな……制斗は、自分の記録分だけ終えたら司令部に戻るといい。他は俺がやっておく」
苦く零した隼の、その気持ちを察するように。
鍾馗は、眼前に立つ凛々しいポニテ美少女は。しかし四十路男性である中身に似合った落ち着いた色で零し、そして飛行隊の業務を肩代わりする旨を返す。
「しかし、飛戦三佐も自分の仕事があるでしょう」
だが隼はそれに遠慮を含めた探る言葉で返す。鍾馗もまた佐官であり多忙であろう身のはずだ。
「今は、今日明日締め程の急ぎの業務は抱えてない。相手の都合の良いときは頼っておけ」
しかしそれに、遠慮は無用と言うように。その可憐な顔に少し不敵な色を作って、自分に任せるよう促す鍾馗。
「ッー、申し訳ない」
幾分かの申し訳なさと。そして何よりのっぴきならない今の人手事情に向けて、また少し苦い色で口を鳴らしつつも。
隼はそれを素直に受け取る返答を返した。
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