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【 過 去 】
悪魔の子。
しおりを挟む側近が森から連れ帰ったのは悪魔の子供だった。
まだ4、5歳程度の子だ。黒い髪に浅黒い肌に金色の瞳。ハクイの服の裾を掴んでハクイの背に隠れるように顔を出し私を睨んでいた。
私がその姿を眼にするのはこの国では久々の事だった。と言うのももう何百年も前からこの国で悪魔が産まれる事がなかったからだ。いや産まれても直ぐに行方がわからなくなった。
その理由について語り始めるとそれこそ遠い昔におきた人間による魔族狩りと言う名の悪魔狩りにまで遡る。
なのでここではその説明を省こう。
とにもかくにもそんな姿を見たので、この悪魔は余程臆病なのかも知れないと、それが第一印象だった。
けれど城での生活を許してからと言うものその印象はある意味当たっていたが外れていた。
あの悪魔の子供はなんにでも興味を持つし、なんでも壊そうとするしなんでも拒否する。なにもかも気に食わないらしく、何もかも面白くないらしい。あまり物事を考えず本能のまま動いている。
見た目は4、5歳の子供で言葉も話すが色々と何かが欠けていた。
それは生まれたばかりだから仕方がないのかも知れないが、それにしてもと言ったところだ。
あまりに眼に余るのでとうとう恒例の会議でそれはおこった。古参の一人が堪えられないとばかりに声をあげたのだ。
あの悪魔の子をなんとかしてくれと。
「ここは今それを話す場か?」
おそらく側近が丁度席を外している為これ幸いと議題に上げたのだろう。要は城から追い出して欲しいとな。
「恐れ多くも魔王さま、その者の言う通りでございますぞ。我々はみなあの小さな悪魔に頭を悩まされております。どうぞ寛大なご判断を」
そうは言うがおそらくその被害で語るなら実は私が一番被害を被っているし、数にしてもおそらく皆の比ではない。この城で一番あれに困っているのは私だろう。
それをそのまま言うと各重鎮達は何か言いたげにしながら押し黙った。
まったく揃いも揃って情けない。
「あれでもハクイの言う事であればそれなりにきくのだ。もう少し様子を見てやってはくれぬか? 今学んでいる最中なのだ。それで駄目なら私も考えよう」
その日はそれで終いとした。
「――それは、ご面倒をおかけしました」
遠方へ使いに出していた側近が戻るなりその事を告げると淡々とした言葉が帰ってくる。だがこれでも一応申し訳ないと思っているらしい。
何故なら私がいる部屋の惨状は悲惨なものだからだ。
「他の者もあれを放置していた訳ではないのだが、いやどうしたとて構わねばならなくなると言うか」
「まさか私が遠方へちょっと出ている間に皆様にそこまでご迷惑をかけていたなんて」
詳細を説明しなくとも全て察したらしい。あとで詫びに回ると言い出した。
「それがいい、私の事はいいのだ直ぐにどうとでもなる」
部屋の惨状を魔力を使い一瞬で元へと戻す。これは実のところ私の力ではない。受け継いだ歴代の魔王の力の一つだ。今程この力を受け継いだ事、歴代の王にその力を持つ者がいたことに感謝することはない。
それはともかくと私は気になっていた事を問うた。
この側近はしっかりしているようで少し抜けているところがある、なんとなく今回のこの荒れっぷりはそれが原因の一つなのではと思ったからだ。
「もちろん伝えましたよ。暫く城を空けるので帰るまで大人しくしていなさいと」
「お前それだけか?」
「それだけです」
「まだあんな子供に?」
「その後直ぐに出立しましたが?」
さも当然とばかりの返答に私はあの悪魔の心中を思って少し悲しくなった。せめて何処へ行っていつ頃帰るだとかお土産を買ってくるとかなんかもっと色々伝える事は出来ただろうと。
そこでふと気になって、普段もそんな感じなのかと問えば。
「そうですね大抵そうしています。あの子はあぁ見えて身の回りの事は自分で出来ますし」
おそらく「暫く部屋を空けますが大人しくしていなさい」とだけ伝えて責務に出ているのだろう。
いくら子を育てた事がない魔族とて流石にそれはあんまりだと分かるぞ。
「一応度々あの子の様子は探っていますよ。あの子には私の魔力を施しているので、何かあれば直ぐに駆け付けられます」
そう言う問題ではないのだが、と言うかお前が分かっていてもあっちは分からんだろうに。
「そうかハクイ、おそらくと言うかいや絶対放置されていると思っているぞ」
「まさか」
「そのまさかだ」
ぱちくりと瞬かせて驚くその姿に私が驚きたい。
「こんなに気にかけているのに?」
「気にかけているだけでは伝わらんだろう」
「一応他の者にも様子を見るよう頼んでいますよ?」
「あれをまともに相手出来る者がいると思うか? 私でも持て余すのに本当に見ているだけだと思うぞ」
「言われてみれば」
みればじゃないだろうみればじゃ。
このように私の側近はやはり抜けているところがある。悪い奴ではないし、とても頼りになるのだが何処かズレている。いや普段怒られてばかりいる私の言える事ではないかも知れないが。今回ばかりは私が言ってもいいだろう。
「ハクイ、お前のそういうところが冷たいと私は思うのだが」
「無神経な貴方に言われたくないですね」
正直お前に言われる事かと言いたくなったが、淡々と冷めた眼で睨まれ過去の事を思い出し有無を言えなくなった。
「とにもかくにも私はあの子を迎へに行きましょう。今は森で遊んでいるようですので、これ以上奥に行っては危険ですから」
「それはいいが、ちゃんと謝って……」
言い終わる前にハクイは姿を消した。
「……今に始まった事でもないが、あれは私を魔族の王だとは思ってないな、別にいいのだが」
だがせめて今は最後まで聞いて欲しかったぞ、ホント。
その後気になりハクイの部屋を訪れると酷い有り様だった。だがあの悪魔をみれば真新しい服に着替えており、なるほど土産は買っていたのかと安堵する。
私の力で全て元に戻しても良かったが、そもそもハクイも似たような事が出来るはずなのにしていないので様子を見ると、どうにもあの子供も片付けているらしい。ならば余計な事はしないでおくのが得策とただ普通に手伝うだけのつもりでいたが、私のとった行動が気に入らないらしくあの子供にポカポカ可愛く殴られ追い出された。
まぁ確かにやっと待っていた者が帰って来たのだから独り占めしたいのだろう。そう考えると野暮なことをした。
それから数週間たった頃だ。
あの悪魔の子供が私の部屋へやって来たのは。
それも普通に
壁を破らず、窓から侵入せず
まさか普通に扉からまともに私の部屋へ訪ねてくる日が来ようとは思っても見なかったので、その姿が入って来た時は何がおきたのかと眼を疑った。
と、同時に褒めたくなったが前回の事もありやめておく。
入って来てそうそう私を見ると怒ったように睨んで「本当になんでもくれるんだな?」と問われた。
なんの事かと思ったが、直ぐ答えられずにいると更に睨んでくるので必死に考える。
あぁそうか確かに
「確かに片付けが終わったら〝好きなものをやる〟と言ったな、だがよく覚えていたな」
それは数週間前の事だ。あの日確かに私はそう約束していた。ちっとも来ないからその気もないのだろうと思っていたが少し子供らしい顔をするあたりそうでもないらしい。
「本直すのに時間かかった、まだ有効か?」
なるほど本か、確かにあの日から二人で時間を見付けては一つ一つ直していたようだが今日終わったのか。
それにしても律儀な事だ、まさか本の修復も終えてようやく片付けが終わったと考えるとは。
こういうところはなんとなくハクイに似ているな、なんと言うか頭が固いと言うか真面目と言うか頭が固いと言うか。そうだな頭が固いんだな。もしかしたらハクイより固いな。
「おい!」
「はい!」
思わず元気に返事をしてしまった。
「なんでもいいのか!?」
「あぁすまんすまん勿論だ。私が与えられるものなら、それで何が欲しいんだ?」
「ならハクイが欲しい」
「………………白衣?」
片手に白衣を持って見せた。
「違う! てかどっから出した!」
凄いなもうツッコミが出来るのかってそうではない。
「エル、悪いがもう一回言ってはくれぬか?」
「貴様の耳はどうなってるんだ〝ハクイを寄越せ〟もう言わないぞ」
おい私、欲しいが寄越せになってしまったではないか。
いやそうではない、いや待てそうなのか?
私は今、鈍いと言われがちな頭でも知ってはならない事実に気付いてしまったのではないかと正直手が震えそうだし頭で警鐘が鳴っているし答えに悩んでいる。
「……寄越せと言われてもな……あれは私のものでもなんでもないし、欲しいと言われてもだな」
確かによくデキてるもんだと勘違いされがちだが、以前なんかあったかと言われたら無きにしもあらずだが。
「なんだ出来ないのか?」
「……出来る出来ないの問題ではなくてだな」
「なんなんだよ」
「……エル、それは私でも出来ないことだ、そもそもハクイは物ではない……ただお前が言うのがハクイとの時間であれば私でも作ってやれなく、そうだハクイに長期休暇を」
「チッもういい、だったら黒い服を寄越せ、こんなのウンザリだ」
よく見るとあの真新しい白い服がボロボロになっている。
何をどうしたらこうなるのか分からないがボロボロなのだ。
「エル、お前服も大切にしなさい。せっかくハクイが揃えてくれた物だろう? 何が気に入らない?」
「アイツと似たような事を言うな!」
「それは悪かった。確かに言いそうだな」
「白より黒がいいんだよ!」
「何故?」
ギロッと睨まれてとりあえず怒っているのは分かった。
「それはいいが私の服だと大きすぎるし、お前はそれでいいのか? 嫌だろう私のお下がりなんて、ハクイに頼んだ方が早いぞあれは器用だからな、希望を言えば拵えてくれるだろう」
するとますます機嫌が悪くなったようだ。
もうこれ以上は分からん。何も言えんし何も出来んと思っていると、壁を思いっきり蹴飛ばして部屋から出ていった。
「悪魔の心中は計り知れんな……」
とりあえずハクイには翌日から長期休暇を与えた。
勿論もの申されたが私にしては珍しく強く出て、命令の一言で片付けた。
それから休暇が明けたハクイはお陰で服を作ってやれたと言ったのでよくよく話を聞くと
「どうにもあの子は白い服が嫌いなようで黒い服を用意したんです。それに直ぐ駄目にしてしまうので真新しい物を使わず古い物で代用しました。それなら作り直すのも容易いので」
「そうか」
「どうしてか分かりませんが気に入ってるようですよ」
「そうか」
「悪魔は真新しい物は苦手なのかも知れませんね」
「そうか」
「そうかそうかそればっかりですか」
「そうか」
やはり悪魔の心中は計り知れん……とその時は思ったが、それから暫くして黒に拘るのは私に対する対抗心からではないかとふと気付く。元より敵対心のようなものを向けられている訳で。
ついで言うなら何度でも作り直して貰えるのが嬉しいのでは?
「魔王さまさっきからぼーとして、どうされました?」
「いやなに、今日も平和だなと思ってな」
悪魔の子end.
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