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夏休みになったら宿題して、友達と毎日プールへ行ってた。
プール帰り、友達と好きな男の子の話をして5時のチャイムがなったら走って帰った。
玄関を開けて、お母さん!暑いよ!アイス出してと、ただいまと言う前におねだりして叱られる。
リビングには、私より小さな子がお絵かきをして遊んでた。
目がぱっちりして髪の毛はさらさらしてる。
「えー?だれ?この子。」
知らない子がいる!と駆け寄ってさらさらの髪に手を伸ばした。
「ななみ!もう!あなたがお姉さんなんだからちゃんと挨拶して!あーちゃん、ななみと仲良くしてね。」
「こんにちは、奈田あきです。」
うわ、声かわいい。
座ったままでお辞儀ができなかったみたいで、軽く首をかしげるだけでかわいい。
お母さんが友達の子供を預かってるとか何とか説明してたけど、あーそうと簡単に返事をしてあーちゃんを引っ張って私のお部屋へ連れ出した。
後ろからあーちゃんの方がしっかりしてると言ったのはバッチリ聞こえて、お母さんの意地悪!と言い返す。
部屋で私の洋服を着せてたら、夕飯を呼びに来たお母さんに、男の子に何させてるの!と叱られた。
ズボンを脱がせたら男の子パンツだったもん。
知ってるし。
ファッションショーしようって聞いたらいいよって言ったの。
私はわるくないもん。
無理やりじゃないからいいの!
お友達が良いよって言ったら良いんでしょ?
お母さんだって仲良くしなさいって言ったから仲良くしたのに。
お母さんの意地悪!
ご飯のあとは美容師さんごっこに変えたけど、あーちゃんのさらさらの髪は結んでもピンをつけてもツルツル滑って落ちてくるからすぐやめた。
あーちゃんは僕も早く学校に行きたいと言って、学校の話を聞きたがってた。
だから特別に私が先生になってあーちゃんにお勉強を教えてあげたの。
あーちゃんを学習机に座らせて、先生の真似をしながら教科書を開いてください、鉛筆を出してください、とふん反りながら、あれこれ言ってみた。
あーちゃんは、はい、先生と素直に言うことを聞くの。
ますます私はあーちゃんを気に入って、お風呂も一緒に入ろうとしたらお父さんがダメって言うの。
なんでよ。
友達は弟とまだ一緒に入るって言ってたのに。
「あきくんは弟じゃなくてお友達だろう?お友達の男の子とお風呂に入るのか?」
「…入らない。…でもあーちゃんとお風呂で遊びたいもん。一緒がいいの!」
やだやだと駄々をこねてもダメだった。
私が洗ってあげたかったのにあーちゃんはお父さんと入った。
ずっと拗ねてたら、あーちゃんが今度、お姉ちゃんとプールで遊ぼうと言うので、それで許してあげた。
明日プールに連れて行っていっぱい遊ぶの!
夜はいつもお父さんとお母さんに挟まれて寝るんたけど、今日はあーちゃんの隣。
あーちゃんを抱っこして寝ようとしたら、お母さんが苦しそうだから離してあげなさいと言うの。
あーちゃんも暑いと言って嫌がるの!
ひどい!
でもあーちゃんは手を繋ぐのは良いよと言って握ってきた。
「ええ~…お父さんのしがみつかないの?ななみ~、お父さんのところおいで~…」
「お父さんは嫌!」
お風呂の邪魔をしたお父さんはあっち行って!
あーちゃんの腕にがっちりしがみついて一緒のお布団に入った。
プール帰り、友達と好きな男の子の話をして5時のチャイムがなったら走って帰った。
玄関を開けて、お母さん!暑いよ!アイス出してと、ただいまと言う前におねだりして叱られる。
リビングには、私より小さな子がお絵かきをして遊んでた。
目がぱっちりして髪の毛はさらさらしてる。
「えー?だれ?この子。」
知らない子がいる!と駆け寄ってさらさらの髪に手を伸ばした。
「ななみ!もう!あなたがお姉さんなんだからちゃんと挨拶して!あーちゃん、ななみと仲良くしてね。」
「こんにちは、奈田あきです。」
うわ、声かわいい。
座ったままでお辞儀ができなかったみたいで、軽く首をかしげるだけでかわいい。
お母さんが友達の子供を預かってるとか何とか説明してたけど、あーそうと簡単に返事をしてあーちゃんを引っ張って私のお部屋へ連れ出した。
後ろからあーちゃんの方がしっかりしてると言ったのはバッチリ聞こえて、お母さんの意地悪!と言い返す。
部屋で私の洋服を着せてたら、夕飯を呼びに来たお母さんに、男の子に何させてるの!と叱られた。
ズボンを脱がせたら男の子パンツだったもん。
知ってるし。
ファッションショーしようって聞いたらいいよって言ったの。
私はわるくないもん。
無理やりじゃないからいいの!
お友達が良いよって言ったら良いんでしょ?
お母さんだって仲良くしなさいって言ったから仲良くしたのに。
お母さんの意地悪!
ご飯のあとは美容師さんごっこに変えたけど、あーちゃんのさらさらの髪は結んでもピンをつけてもツルツル滑って落ちてくるからすぐやめた。
あーちゃんは僕も早く学校に行きたいと言って、学校の話を聞きたがってた。
だから特別に私が先生になってあーちゃんにお勉強を教えてあげたの。
あーちゃんを学習机に座らせて、先生の真似をしながら教科書を開いてください、鉛筆を出してください、とふん反りながら、あれこれ言ってみた。
あーちゃんは、はい、先生と素直に言うことを聞くの。
ますます私はあーちゃんを気に入って、お風呂も一緒に入ろうとしたらお父さんがダメって言うの。
なんでよ。
友達は弟とまだ一緒に入るって言ってたのに。
「あきくんは弟じゃなくてお友達だろう?お友達の男の子とお風呂に入るのか?」
「…入らない。…でもあーちゃんとお風呂で遊びたいもん。一緒がいいの!」
やだやだと駄々をこねてもダメだった。
私が洗ってあげたかったのにあーちゃんはお父さんと入った。
ずっと拗ねてたら、あーちゃんが今度、お姉ちゃんとプールで遊ぼうと言うので、それで許してあげた。
明日プールに連れて行っていっぱい遊ぶの!
夜はいつもお父さんとお母さんに挟まれて寝るんたけど、今日はあーちゃんの隣。
あーちゃんを抱っこして寝ようとしたら、お母さんが苦しそうだから離してあげなさいと言うの。
あーちゃんも暑いと言って嫌がるの!
ひどい!
でもあーちゃんは手を繋ぐのは良いよと言って握ってきた。
「ええ~…お父さんのしがみつかないの?ななみ~、お父さんのところおいで~…」
「お父さんは嫌!」
お風呂の邪魔をしたお父さんはあっち行って!
あーちゃんの腕にがっちりしがみついて一緒のお布団に入った。
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