伯爵令嬢、溺愛されるまで

うめまつ

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8、孤児院

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孤児院に着くと、総出でお出迎えしてくれました。

院長は私の手を握り素敵になられたと成長を喜んでくださいます。
以前はお母様がいなくても頻繁に訪問していたのですが、お勉強を疎かにしてしまい訪問をバザーの時のみと制限されました。

それ以来、お勉強や家のことを頑張るのですが、なかなか解禁してもらえません。

私があまり上達しないから許可を出せないと言われてます。
私の頭はお勉強には向かないようです。

院長の後ろには数人のシスターと子供たちが目を輝かせて私を見ています。
久しぶりの顔ぶれに笑顔を向け、小さく手を降りました。
新しい子供たちも増えています。
小さくてかわいい、名前はなんと言うのかしら、どんな遊びが好きかしら。
気になって自然と体がそちらに向いていました。

院長が応接室へとお声かけされ、お母様は案内に従います。 
いつもならここで行ってらっしゃいと自由にしてくれるのに何もありません。
「お母様、皆さんのところへ行っていいかしら?」
いつものように遊びたくてお願いすると、こちらへいらっしゃいと手招きされました。
あれ?と不思議になりながらお母様と院長に付いて行きます。

応接室では、お母様と隣同士に座り、お母様と院長のお話を大人しく聞いておりました。 
側にはヨナが控えてます。
どうして私はここにいるのかしら?と不思議でしたが、大人の話に割り込むことは憚られて、院長とお母様のお話に子供らしい反応を見せたり、がんばってませた態度を取ったりしていました。

お母様は始終ご機嫌で院長との会話が弾みます。
会話に新しい子供たちの話題が出ました。
気になっていた私は、会いたいとお願いしてみました。
お母様はあとでねと優しく微笑み、あとでを楽しみに笑顔になりました。

その間にシスター数人が入れ替わり立ち替わり、お茶のおかわりやお菓子の替えを差し入れして私に目配せします。
開けたままのドアや窓からチラチラと子供たちが覗きに来ます。

‘’会えて嬉しい‘’

‘’久しぶり‘’

‘’早く抜け出せ、こっち来い‘’

皆の瞳が熱心に話しかけます。

私もそっちに行きたいのよ。

お母様の約束を待ちきれず、お花摘みとごまかして応接室を抜け出しました。


応接室のすぐ近くで待っていた年の近いシスターを捕まえ、皆のところへ急いで向かいます。
二人で笑いながら走っているとあっちこっちから子供たちが私たちを見つけて廊下で鬼ごっこになりました。
皆、笑顔で私のところへ集まってきました。


「リリィさまだー」

「遅いよ!」

「待ってたのよ」

「早く遊ぼうよ!」

小さい子達がドレスの裾を握り抱っこをせがみ可愛くて堪りません。

「汚れたお手々で触ったらダメよ、ほらっ」

「そうよ、今日はお姫様みたいなドレスなんだから外遊びはダメよ。」
 
子供たちのお目付け役をしているお姉さんグループが小さい子達のお手々をエプロンで拭ってあげてます。
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