鬼人の姉と弓使いの俺

うめまつ

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二人目の花嫁

平和です

「おかえりなさーい、お父さん!」

「お母さーん」

「ママー!」

チイネェとの子供が三人。

オルカさんとの子供は二人。

こっちはチイネェ以外と嫌だって言ったのに二人から、というより全員にはめられた。

残される方は辛いからと。
 
長命種はそれなりにつらいんだとさ。

お袋はなぜしなかったのか聞いたら魔法使いと縁がなかったからと言う。

魔力のない人は魔法の家系から忌避される。

それでも望むと言うならオルカも本気だと言われた。

三人と結婚して5年。

オルカさんのおかげで俺の寿命は延びたらしい。

実感はないけど。


子供たちはある程度大きくなったしオルカさんの実家に全員預けて俺らは仕事。

パーティーは俺、チイネェ、オルカさん。

それとドリアドスさん。

普段ドリアドスさんはソロなんだけどね。

自然とこのメンバーが集まることが増えた。

「ドリアドスおじちゃーん、だぁいすき」

娘のひとりは爬虫類好きだ。

長女はこのとかげの鱗や爪を集めるほどハマって結婚すると言い、今はドリアドスさんの婚約者だ。

「娘をよろしくお願いします。好みの女型ですよ」

「うう、縁が重なるってこういうことか」

こんな小さい子供は嫌だと言ってるけど鬼人の娘だ。

チイネェそっくりな角と肌。

成長も早い。

適齢期まであと3年ほど待てばいい。

ドリアドスさんも五人の子供たちの中でこの子が堪らなく好みらしい。

鱗や爪を力ずくでむしられてるのに喜ぶ。

諌めても娘の執着は治らず、今は会わない期間にとれた鱗を集めて渡せば満足するようになった。

娘のけっこうな性癖にドン引きする。

ドリアドスさんは娘からの独占欲が嬉しいらしく、鱗だけじゃなく力ずくで歯を抜かれたのさえ喜んでた。

すぐに生えてくるから構わないって言うけどだめだろ。

俺は両方の性癖が怖い。

とっとと二人を結婚させてギルドの制約をかけさせたい。

本部長に相談し、婚約者として二人に仮の制約を結ばせた。

これで娘がドリアドスさんを傷つけられなくなる。

「こんにちはー!」

「帰ってきたの見かけたから寄りましたー」

「お久しぶりですっ」

マミヤ達が遊びに来た。

あいつらのパーティー。

マミヤとブルクス、グラナラさんの三人にホッパーも仲間入りした。

今度パーティーで上級に上がるらしい。

子供達は遊び相手が増えたことに喜んで走り出す。

「そろそろおじいちゃんも来るよ」

転送で。

でもゲートはギルドに繋いであるからもうひとりのおじいちゃんと帰ってくる。

「シーダちゃんも来るかなぁ」

「来るよ。あの人が日にち間違えてなければ」

長男は新しい棍棒をねだるんだと喜んでいる。

「ラオシン、そろそろ支度」

「夕飯ね。はいはい」

「人数多いからチサキと買い出し行ってくるわ。ねぇ、ラオ君いってらっしゃいのちゅーして」

「はいはい」

オルカさんに、それからチイネェにも。

「ねぇ、新しく出来たところのを買いたいんだけどいい?前に話してたところ」

「んー……いつもの店がいいけど。……まあ、いいか。行ってみよう」
 
「帰り道だし両方買えばいいじゃない」

正直、二人のバランスが怖くて嫌だったけど意外と仲がいい。

「あ、ねえ」

「ん?」

「新しいオモチャができたから今夜試してみない?」

「誰に?」

「ラオ君に」

「どう使うの?」

「んふふふ、あのねー」

怖いことには変わらねぇ。

二人とも嬉々として話が弾んでる。

「へぇ。面白いの見つけたね」

「絶対腰砕けるわよ。あぁ、楽しみぃ」

……怖い。

「ねぇ、パパ、ママたち何のお話ししてるの?」

「聞かなくていいよ。大人の話だから」

たまにオルカさんがチイネェをいじめるオモチャを持ってくるし、俺もちゃんと楽しんでる。

「それよりパパのお料理を手伝ってくれる?それともマミヤお兄ちゃん達と遊ぶか?」

「お料理。ママたちが言ってた。美味しいご飯を作れたら好きな子に喜んでもらえるって」

すごいの教えてとねだるのがかわいい。

「好きな子できた?」

「いないけどいつかできるでしょ?」

「そうだね」

「パパみたいに俺にも二人お嫁さんができるんだ」

「……どうかな。パパは二人も嫁が来るなんて思ってなかったよ。一人しか幸せにできないと考えていたし」

「ママとお母さん、どっちが好きなの?」

「最初はお母さん。ママと出会う前から一緒だったからね。でも今は二人とも大事だよ。ママ達に幸せか聞いてみて。パパなりに二人を大事にしてるけどママ達がどう思ってるかいつも心配なんだ」

「えー……ママ達はパパのこと大好きじゃん?」

「二人もお嫁さんがいると心配が2倍だよ?がんばることもね」

「そっかぁ」

お嫁さんは一人でいいや、増えると大変そうと諦めた。

子供たちは性欲の強い鬼人と黒魔法使いの一族。

こんなに無邪気なのは今だけだろうなぁ。

先を考えると頭が痛い。

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