君は君じゃないけれど

桜月 翠恋

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第0夜

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「ねぇ」

「ねぇ…お願い」

「私のこと…忘れないでね」


暗い暗い部屋の奥…
彼女は告げた


「大丈夫。君の望むことならば」


そういえば彼女は微笑み
そして………



暗闇に身を投げた





大丈夫…大丈夫……俺が全部やるから…


そうつぶやいた俺の声は暗闇に吸い込まれて消えた
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