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第9章 ドリームカンパニー
第9章 ドリームカンパニーの秘密
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最新の認証方法としては、指紋認証とかもあるが、この事務所は、少し前のセキュリティ対策で、アナログな雰囲気も感じられるほどなので、開示できるかもしれないと思いつつ、いろいろ試してみる。
第9章 ドリームカンパニーの秘密
ドリームカンパニー ツクル氏は、山内さんに 河野社員の様子を尋ね、ログインさせるよう指示した。
山内さんは河野社員にログインさせ、ファイル内を読んでいる現況を伝えた。立体画像で映すことも可能だが、いまは、エネルギーを出来るだけ長持ちするようにしなくてはならない。
ドリームカンパニーの「山内さん」は、河野社員ご明察のとおり、ロボットである。ツクルが生まれたときからの ツクルに仕える執事ロボットなのだ。
本星では、ロボットの頭脳と家電ロボットは連動しているので、頭に命令を浮かべるだけでよかった。
こちらでは、そういうわけに行かないので、掃除機のコードをコンセントに差しこみ、スイッチを押して掃除機を手に持って掃除をしなくてはならない。手順が増えるだけで、なんということはない。ツクル氏がアンドロイド化してからは、ツクル氏と山内さんは、お互いの脳波同士で会話ができるにようになった。話す必要も声に出す必要もなかった。
本星では、ロボットを限りなくアンドロイドに近づける技術は存在するが、人類がアンドロイド化するにつれ、ロボットは機械的なほうが好まれるようになったのである。本星への送信受信は、山内さんの仕事で、体自体が送信機受信機でもあった。
21世紀地球での仕事と暮らしを支えるのは現地経済で利益を上げなくてはならない。本星でどんなに資産があろうと給与が高かろうが、貨幣からしてまったく違うシステムのため、役にたたない。クレジット清算などのデータ操作もできなくはないが、余計な軋轢を生み、本来業務に差し障る。
「確定した未来を知っている」ことで、現地経済で利益を上げるのは、簡単だ。巨大な富を築くことも可能だが、それでは衆目をひくことになる。成長が確約されている会社に、「確定した未来のデータ」を渡しても、歴史を変えることにはならない。こちらでこなす業務と暮らしを支える資金は、現地でアルバイトを1名雇える程度の規模で十分なのである。むろん現地雇用者には、本来業務は知られないようにし、単に渡されたデータの運びといった便利屋が、仕事だと思わせなくてはならない。受け取り先のクライアントも、河野のような頼りなさそうな若者が届けにくることを不安に思うのが普通だが、どこから見ても「重要任務を帯びていない」風なところが安全策のひとつと説明している。運んでくるのはドリームカンパニーだが、データ収集は、どこの会社が行っているのか、受け取り先のクライアントも知らない。ドリームカンバニーも手荷物”は預かるが、中味は、知らないし、知りえない。データ収集会社は匿名ということだ。
第9章 ドリームカンパニーの秘密
ドリームカンパニー ツクル氏は、山内さんに 河野社員の様子を尋ね、ログインさせるよう指示した。
山内さんは河野社員にログインさせ、ファイル内を読んでいる現況を伝えた。立体画像で映すことも可能だが、いまは、エネルギーを出来るだけ長持ちするようにしなくてはならない。
ドリームカンパニーの「山内さん」は、河野社員ご明察のとおり、ロボットである。ツクルが生まれたときからの ツクルに仕える執事ロボットなのだ。
本星では、ロボットの頭脳と家電ロボットは連動しているので、頭に命令を浮かべるだけでよかった。
こちらでは、そういうわけに行かないので、掃除機のコードをコンセントに差しこみ、スイッチを押して掃除機を手に持って掃除をしなくてはならない。手順が増えるだけで、なんということはない。ツクル氏がアンドロイド化してからは、ツクル氏と山内さんは、お互いの脳波同士で会話ができるにようになった。話す必要も声に出す必要もなかった。
本星では、ロボットを限りなくアンドロイドに近づける技術は存在するが、人類がアンドロイド化するにつれ、ロボットは機械的なほうが好まれるようになったのである。本星への送信受信は、山内さんの仕事で、体自体が送信機受信機でもあった。
21世紀地球での仕事と暮らしを支えるのは現地経済で利益を上げなくてはならない。本星でどんなに資産があろうと給与が高かろうが、貨幣からしてまったく違うシステムのため、役にたたない。クレジット清算などのデータ操作もできなくはないが、余計な軋轢を生み、本来業務に差し障る。
「確定した未来を知っている」ことで、現地経済で利益を上げるのは、簡単だ。巨大な富を築くことも可能だが、それでは衆目をひくことになる。成長が確約されている会社に、「確定した未来のデータ」を渡しても、歴史を変えることにはならない。こちらでこなす業務と暮らしを支える資金は、現地でアルバイトを1名雇える程度の規模で十分なのである。むろん現地雇用者には、本来業務は知られないようにし、単に渡されたデータの運びといった便利屋が、仕事だと思わせなくてはならない。受け取り先のクライアントも、河野のような頼りなさそうな若者が届けにくることを不安に思うのが普通だが、どこから見ても「重要任務を帯びていない」風なところが安全策のひとつと説明している。運んでくるのはドリームカンパニーだが、データ収集は、どこの会社が行っているのか、受け取り先のクライアントも知らない。ドリームカンバニーも手荷物”は預かるが、中味は、知らないし、知りえない。データ収集会社は匿名ということだ。
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