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おっさん善戦す
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──当たらない。
スタンブレードを構えて飛び込んでも、サンダルフォンの一撃はその数倍の速度と重みで返ってくる。
まるで、山が崩れてくるような攻撃だ。
あのバスターソード、俺の体と同じくらいあるのに、サンダルフォンはそれを小枝みたいに振り回してやがる。
俺が唯一勝てるのは──紙一重の回避力だけだった。
特訓の成果で反射的に体が動く。肩すれすれ、耳の際、足元ギリギリ。
すべて紙一重で、なんとか避けている。
だが、避けるだけじゃ意味がない。
このままじゃ、スタンブレードを当てる隙すら生まれない。
「くっそ……これじゃいつか潰される……っ」
振り抜かれるたび、剣圧で足場がえぐれ、砂煙が舞う。
剣の刃は俺に当たっていない。殺してしまうわけにはいかない、という気遣いだろう。
「骨の二三本で許してやる」って顔だ。
──ちょっとムカつく。
だが、それこそが俺の勝機──まずは、あのバカでかい剣をなんとかする。
ふと頭に浮かんだのは、かつて使ったことのある市販品の電動工具──ランダムサンダ。
確か、軽くてコンパクトなのに振動が強くて、鉄板もガタつかせるほどだった。
「……あったよな、あの時の……!」
空中に手をかざし、いつものように電気製品を呼び出す。光の粒が弾け、小型のランダムサンダが手の中に現れた。
「試す価値はある……!」
俺は、奴の剣をランダムサンダで受け、そしてスイッチを入れた。
ウィィィィン! という高音とともに、円盤が高速で回転する。
バスターソードの刀身から、火花が散る。
そしてその瞬間──ギィィィィインッ! と共振音が走った。
「っ、ぐ……ぬ……!」
サンダルフォンの表情が歪む。
両手に伝わる痺れ、ブレる重心、剣が一時的に制御不能になる。
「よし、効いてるっ……! もっとだ……っ」
もう一度、円盤を押し当て、電力を思いっきり流しつける。ランダムサンダは爆音をあげ金属の摩擦熱と振動がバスターソードを通じてサンダルフォンに襲いかかる。
「剣が……ブレる……くっ、何を仕込んだ、貴様!」
「お前の剣、確かに重くて強い。でもな、重いってことは──揺らせるってことだろ!」
ウィィィィィンッッッ!! 凄まじい振動と音。金属の共鳴が爆音となって響き渡る。
サンダルフォンの腕が震え、剣が手から離れた。
「今だっ……!」
俺はスタンブレードを振り抜いた。
スタンガンのスイッチを押し込むと、ブレードの先から高圧電流が流れ、サンダルフォンの胸元に炸裂した。
青白い稲光がほとばしり、サンダルフォンの体から煙が立ち昇る。
「……やりすぎたか!? 死んでないよな!?」
俺は焦って構えを解いた。
しかし、次の瞬間──
「……なかなかやるじゃねぇか。おかげで肩の凝りがなくなったぜ」
煙の中から、サンダルフォンがぴんぴんと立ち上がっていた。
「えぇっ!?」
続けざまに、もう一度スタンブレードを当ててみるが、まったく効いていない。
「今度は──拳で語り合おうぜ」
そう言って、サンダルフォンはスタンブレードを素手で掴み、バキンと投げ捨てた。
そして、ファイティングポーズをとる。
「……マジかよ……」
それでも俺は受けて立った。
殴り合いは、一進一退の攻防だった。
……いや、正確に言えば、俺の顔面だけがどんどん腫れていく。
「なかなかの根性だよ、おっさん。だが──これでしまいだ」
「うるへぇ……まだ、俺は倒れちゃいねぇ……っ」
ボロボロになりながらも、最後の拳を振り上げたそのとき──
「敵襲だーっ!!」
誰かの叫び声が、訓練場全体を凍りつかせた。
スタンブレードを構えて飛び込んでも、サンダルフォンの一撃はその数倍の速度と重みで返ってくる。
まるで、山が崩れてくるような攻撃だ。
あのバスターソード、俺の体と同じくらいあるのに、サンダルフォンはそれを小枝みたいに振り回してやがる。
俺が唯一勝てるのは──紙一重の回避力だけだった。
特訓の成果で反射的に体が動く。肩すれすれ、耳の際、足元ギリギリ。
すべて紙一重で、なんとか避けている。
だが、避けるだけじゃ意味がない。
このままじゃ、スタンブレードを当てる隙すら生まれない。
「くっそ……これじゃいつか潰される……っ」
振り抜かれるたび、剣圧で足場がえぐれ、砂煙が舞う。
剣の刃は俺に当たっていない。殺してしまうわけにはいかない、という気遣いだろう。
「骨の二三本で許してやる」って顔だ。
──ちょっとムカつく。
だが、それこそが俺の勝機──まずは、あのバカでかい剣をなんとかする。
ふと頭に浮かんだのは、かつて使ったことのある市販品の電動工具──ランダムサンダ。
確か、軽くてコンパクトなのに振動が強くて、鉄板もガタつかせるほどだった。
「……あったよな、あの時の……!」
空中に手をかざし、いつものように電気製品を呼び出す。光の粒が弾け、小型のランダムサンダが手の中に現れた。
「試す価値はある……!」
俺は、奴の剣をランダムサンダで受け、そしてスイッチを入れた。
ウィィィィン! という高音とともに、円盤が高速で回転する。
バスターソードの刀身から、火花が散る。
そしてその瞬間──ギィィィィインッ! と共振音が走った。
「っ、ぐ……ぬ……!」
サンダルフォンの表情が歪む。
両手に伝わる痺れ、ブレる重心、剣が一時的に制御不能になる。
「よし、効いてるっ……! もっとだ……っ」
もう一度、円盤を押し当て、電力を思いっきり流しつける。ランダムサンダは爆音をあげ金属の摩擦熱と振動がバスターソードを通じてサンダルフォンに襲いかかる。
「剣が……ブレる……くっ、何を仕込んだ、貴様!」
「お前の剣、確かに重くて強い。でもな、重いってことは──揺らせるってことだろ!」
ウィィィィィンッッッ!! 凄まじい振動と音。金属の共鳴が爆音となって響き渡る。
サンダルフォンの腕が震え、剣が手から離れた。
「今だっ……!」
俺はスタンブレードを振り抜いた。
スタンガンのスイッチを押し込むと、ブレードの先から高圧電流が流れ、サンダルフォンの胸元に炸裂した。
青白い稲光がほとばしり、サンダルフォンの体から煙が立ち昇る。
「……やりすぎたか!? 死んでないよな!?」
俺は焦って構えを解いた。
しかし、次の瞬間──
「……なかなかやるじゃねぇか。おかげで肩の凝りがなくなったぜ」
煙の中から、サンダルフォンがぴんぴんと立ち上がっていた。
「えぇっ!?」
続けざまに、もう一度スタンブレードを当ててみるが、まったく効いていない。
「今度は──拳で語り合おうぜ」
そう言って、サンダルフォンはスタンブレードを素手で掴み、バキンと投げ捨てた。
そして、ファイティングポーズをとる。
「……マジかよ……」
それでも俺は受けて立った。
殴り合いは、一進一退の攻防だった。
……いや、正確に言えば、俺の顔面だけがどんどん腫れていく。
「なかなかの根性だよ、おっさん。だが──これでしまいだ」
「うるへぇ……まだ、俺は倒れちゃいねぇ……っ」
ボロボロになりながらも、最後の拳を振り上げたそのとき──
「敵襲だーっ!!」
誰かの叫び声が、訓練場全体を凍りつかせた。
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