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友達以上恋人未満の幻の恋愛劇
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春の暖かい日差しに包まれ、
運命という冷たい氷を溶かしていき、
恋が始まる。
そして…
ずっとこの瞬間を待っていた。
私は、同じ職場の先輩のKさんに
いつしか恋をしていた。
Kさんという人は、
他人にも自分に対しても
ものすごく厳しい人で
職場の人達からは
煙たがられた存在だった。
でも、私だけはKさんの
優しいところも
おちゃらけている性格も
以外と寂しがり屋さんなところも
沢山の本当のKさんを知っている
私だけはKさんの見方だった。
私だけはKさんの良き理解者だった。
私はいつしかKさんを独占したい
という欲望にかられ
どうしてもその気持ちを押さえきれず
私はKさんに
ありのままの好きという気持ちを
伝えた。
でも彼から告げられた言葉は
「ごめん。
君の気持ちには答えられない」
というNoの返事だった。
この言葉を聞いた私は
告白の後悔しかなかった。
これからの事を考えると
気まずさと仕事に支障が出るからだ。
私はとっさに
「今言った事は取り消して下さい
すいませんでした。失礼します」と
作り笑顔で言うのが精一杯だった。
その後の事は覚えていない。
ただ唯一救われたのが
その日からKさんが
今までと変わらない態度をしてくれた
って事だった。
その日、私は職場の帰り道
帰る方向がたまたま一緒だった
同僚で仲の良い靖さんに
「これから飲みに行かない?」と
誘った事から二人で飲みに行った。
Kさんに告白してふられた事を話した。
靖さんは私の話を真剣に聞いてくれた。
ありがたかった。
靖さんのおかげで
気持ちが少し落ち着いた。
それからも
カラオケに行ったり、
飲みに行ったり
休みの日には買い物に行ったり
二人っきりで過ごす事が
多くなっていった。
そんなある日、
Kさんが私と同期入社の女の子と
出来ちゃった結婚をする事を知った。
私はいてもたってもいられず
靖さんの胸を借りて泣いた。
涙が枯れる程、泣きに泣いた。
靖さんは私を力いっぱいギューっと
抱き締めてくれ
「お前の気持ちの中に
まだ、Kさんがいても良いから
俺達付き合おう」と言ってくれた。
私は靖さんに抱き締めてられ
暖かい気持ちになりほっとした
私達は付き合おう様になった
私は誰かにすがりたかったのかも
しれない
でも、誰でも良い訳じゃない
相手が靖さんだったからこそ
こういう気持ちになれたんだ
でも、いつも思っていた事がある。
靖さんといると楽しかった。
靖さんといると幸せだった。
そのはずなのに、
そのはずだったのに、
いつも心のどこかで
Kさんの事を考えている
Kさんの顔が浮かんで来る
靖さんといるというのに。
消したいのに
いつまでも消えない
私の心の中のKさんという氷が
溶けはじめている
そうしたかったのに。
私は靖さんを好きなのかもと
錯覚していたのだろう
イヤ、好きになりたいと思っていた
付き合っているというのに
好きになりたいと思っている
それではダメなんだよ
甘えだよ
靖さんを侮辱している
私は靖さんに
泣きながら
今の本当の
今のありのままの
気持ちを伝えた。
「俺はお前の気持ちの中に
まだ、Kさんがいても良いと
思っていたはずだったのに
いつもいつも不安だった。
お前の心がここにないと
思えば思う程、悲しくなっていった
お互いの為に別れよう」
と靖さんは泣きながら言った。
そして、私と靖さんは
友達以上恋人未満の恋愛劇は
悲しい結末を向かえ
永遠の幕を閉じた。
運命という冷たい氷を溶かしていき、
恋が始まる。
そして…
ずっとこの瞬間を待っていた。
私は、同じ職場の先輩のKさんに
いつしか恋をしていた。
Kさんという人は、
他人にも自分に対しても
ものすごく厳しい人で
職場の人達からは
煙たがられた存在だった。
でも、私だけはKさんの
優しいところも
おちゃらけている性格も
以外と寂しがり屋さんなところも
沢山の本当のKさんを知っている
私だけはKさんの見方だった。
私だけはKさんの良き理解者だった。
私はいつしかKさんを独占したい
という欲望にかられ
どうしてもその気持ちを押さえきれず
私はKさんに
ありのままの好きという気持ちを
伝えた。
でも彼から告げられた言葉は
「ごめん。
君の気持ちには答えられない」
というNoの返事だった。
この言葉を聞いた私は
告白の後悔しかなかった。
これからの事を考えると
気まずさと仕事に支障が出るからだ。
私はとっさに
「今言った事は取り消して下さい
すいませんでした。失礼します」と
作り笑顔で言うのが精一杯だった。
その後の事は覚えていない。
ただ唯一救われたのが
その日からKさんが
今までと変わらない態度をしてくれた
って事だった。
その日、私は職場の帰り道
帰る方向がたまたま一緒だった
同僚で仲の良い靖さんに
「これから飲みに行かない?」と
誘った事から二人で飲みに行った。
Kさんに告白してふられた事を話した。
靖さんは私の話を真剣に聞いてくれた。
ありがたかった。
靖さんのおかげで
気持ちが少し落ち着いた。
それからも
カラオケに行ったり、
飲みに行ったり
休みの日には買い物に行ったり
二人っきりで過ごす事が
多くなっていった。
そんなある日、
Kさんが私と同期入社の女の子と
出来ちゃった結婚をする事を知った。
私はいてもたってもいられず
靖さんの胸を借りて泣いた。
涙が枯れる程、泣きに泣いた。
靖さんは私を力いっぱいギューっと
抱き締めてくれ
「お前の気持ちの中に
まだ、Kさんがいても良いから
俺達付き合おう」と言ってくれた。
私は靖さんに抱き締めてられ
暖かい気持ちになりほっとした
私達は付き合おう様になった
私は誰かにすがりたかったのかも
しれない
でも、誰でも良い訳じゃない
相手が靖さんだったからこそ
こういう気持ちになれたんだ
でも、いつも思っていた事がある。
靖さんといると楽しかった。
靖さんといると幸せだった。
そのはずなのに、
そのはずだったのに、
いつも心のどこかで
Kさんの事を考えている
Kさんの顔が浮かんで来る
靖さんといるというのに。
消したいのに
いつまでも消えない
私の心の中のKさんという氷が
溶けはじめている
そうしたかったのに。
私は靖さんを好きなのかもと
錯覚していたのだろう
イヤ、好きになりたいと思っていた
付き合っているというのに
好きになりたいと思っている
それではダメなんだよ
甘えだよ
靖さんを侮辱している
私は靖さんに
泣きながら
今の本当の
今のありのままの
気持ちを伝えた。
「俺はお前の気持ちの中に
まだ、Kさんがいても良いと
思っていたはずだったのに
いつもいつも不安だった。
お前の心がここにないと
思えば思う程、悲しくなっていった
お互いの為に別れよう」
と靖さんは泣きながら言った。
そして、私と靖さんは
友達以上恋人未満の恋愛劇は
悲しい結末を向かえ
永遠の幕を閉じた。
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