あの日の後悔と懺悔とそれと

フクジュソウ

花雲雪見

私は少し裕福な両親の元に産まれた。でも、それ以外はこれと言って変わったところはなく、少し大人しい、ごく普通の女の子だった。

私が小学二年生の頃、クラスでは活発には動いていないけど、浮かないくらいの存在だった。私の学校生活が180℃変わったのは、小学三年生になってから。クラス替えで、私はよく一緒にいたグループと離れ離れになってしまったの。その時はとてつもない孤独感と不安感で胸が締め付けられそうになったわ。さらに追い討ちをかけたのが、私が「インフルエンザ」にかかってしまった事。治った頃には仲良しグループが出来上がってしまっていた。でも、私は「もしかしたら誰か話しかけてくれるかもしれない。」と淡い期待を持っていたんだけど、これが一向に叶いそうもなかったの。

そんな空気が嫌で、休み時間になると二年の時、仲良くしてくれていた子達のクラスへ遊びに行ったわ。でも、次第に「いつもいつも他所のクラスから来てウザがられてないかな？」と気になり始めて、自然とその子達のクラスへ遊びに行かなくなったの。私はクラスでは教科書と睨めっこするような生徒になっていた。そんなある日、転校生がやって来たの。その女の子は「菜央ちゃん」だった。