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29 ソードとレオ
ロキの手続きも無事終わり、ガルシアの剣術訓練学校への転入と寮への転居も決まった。ソード達がヒューズに戻る間にレオが申請を終え、ロキを迎え入れる手筈となった。
初めてではないが、ほとんど外に出たことの無いロキには目新しいものばかりで楽しくヒューズに向かうことができた。
「まさか、ソードがこんな風に甘いの買ってるなんて知らなかった」
「俺も初めて見た時、驚いた」
「あ?お前らも食べるからいいだろ!それに、お前らいるといろんなの食べれる」
「「はぁ~」」
「なんだよ!」
「レイさん、俺が寮にいる間ちゃんと管理してくださいよ」
「…わかった」
プンッと怒っていたソードはロキにそのままの口調で話した。
「学校だけど、訓練学校だからあんまり目立つなよ。レオの前だけにしとけ。それに、ヒューズ学校の監修の元だけどそこまでヒューズよりは忠誠心とか厳しくないはず。お前なら上手く立ち回れるだろ。レオにしっかり鍛えてもらえ」
「わかりました。ソードとレオさんどっちが強いんですか?」
「レオだな」
「えー!意外。ソードかと思った」
「俺をあんな化け物と一緒にするな!それに俺より強いやつなんて吐くほどいるわ!」
「「エー」」
白々しい目をしながら二人は声を合わせた。
□□□
無事学校に到着し、先に荷物と手続きを済ませた。今日は荷物を置きにきただけなので、まだ転入はできない。レオに書類を渡しに行きがてら部屋に向かった。ノックをしたがレオの返事はなかった。受付へいき、第四訓練所にいると教えてもらい三人で向かった。
建物にはなってはいるが訓練所は壁と天井が高くとってあり他は何もないただの更地のみ。そこにレオがもくもくと剣を振っていた。
「よう、レオ」
「来たな!ロキ久しぶりだな!レイも元気か?」
「レオさんお久しぶりです」
「久しぶり~」
「ロキ、俺は来てくれて嬉しいがお前はいいのか?ソードと離れるぞ」
「大丈夫です。離ればなれでも寂しくないので。それに、ソードが修業するまでヒューズに居てくれるし前より近いです」
「へー!そりゃ良かったな。なら安心だな」
チラリとレオがソードをみた。ソードは睨み返して書類を渡した。
「ほらよ、ニヤニヤすんなよ」
「おう!ロキは任せろ!まだ少し時間あるだろ?手合わせしようぜ!」
「はぁ?やだよ」
「「見たい!!」」
と二人が声を合わせて目をキラキラさせていた為、ソードは仕方なく従った。レオはほらな!っと言わんばかりに剣をソードに投げた。
「ルールは?」
「そうだな、俺の治った腕の慣らしが終わるぐらいだな」
「はぁ~了解」
ソードはマントを脱ぎ、着ていた服を脱ぎ上半身裸になった。それはロキの時には見られない格好なので二人は驚いた。
「あ~じゃあ、適当に始めの声レイかけて」
「わかった、そんじゃ」
「始め!」
掛け声と共にソードからレオのお腹の辺りに入り込んで斬りかかる。二人は一瞬ソードが消えたかと思う速さだった。それを両手で剣を持ちながら防ぐ。そのままソードごとブンと振り投げる、体重の軽いソードは吹き飛ぶが上手く着地をしてすぐに斬りかかった。レオの剣をかわしながら自分の剣を入れる。キンキンとお互いの剣の弾かれる音がする。
「なんだ、乗り気じゃない割にはかかってくるな」
「うるせぇ!お前こそ何が慣らしだよ!」
「慣らしだろ?」
そい言うとソードをがっと足蹴りした。軽く吹っ飛ばされる。
「なんだよ、手加減すんなよ。ほら、もう1本とれよ。腕は完治してんだよ」
「あ?化け物か」
そう言うとレオがソードに剣を投げ、それをキャッチした。ここで初めてソードが双剣使いだとレイとロキは知ったのだった。
「おい、ソード。今度は手加減してくれよ?」
「うるせぇ」
そう言うと、ソードはレオに一直線に向かい斬り込んだ。先ほどよりも早くレオが後ずさる。だが、負けじと力でレオがソードに押し寄りながら剣を受けた。
蕾から花を咲かせるような、滑らかな剣さばきのソード。一方レオは空気を斬り裂くような鋭い剣技。どちらも、美しく見えるが荒々しい。
そんな二人に見とれていたレイとロキだったが、次の瞬間バキッっと二人の剣が合わさった。まるで火花が散るように見えるほどだった。
レオが剣でソードを上に投げた。ソードはくるくると回りピタリと着地した。
「おいソード!手加減しろっていっただろ!」
「しるか!お前こそしろよ!」
「俺は病み上がりだ!手が痺れただろ!全く」
「もう1本渡したのお前だろ!」
「だから、手加減しろっていった!」
と二人のやいやい言ってるのを見て「終了」とレイは呆れながら言った。
「あー汗かいたから部屋でシャワー浴びる、そこ好きに使っていいぞ~」
書類を持ちながらレオは自分の部屋へ行った。
「ソード!俺、手合わせしてほしい!」
そんなロキにソードも久々にしてやるかと返事を返した。ソードはロキにいろいろアドバイスをしながら剣を振る。
レイはさっきの二人の剣を見て化け物同士だなと壁にもたれながら立ち去るレオの後ろ姿を見ていた。
そこへ、生徒だろうか?レオに話しかけていた。何となく聞こえてしまった会話。
「レオナルドさん、もう治ったんですか?」
「あぁ、ほぼ完治だ」
「すみません、俺のせいで腕を」
「もう、それはいうなって言っただろ!いいんだよ事故だし」
「はい、ありがとうございます。明日からまた宜しくお願いします。そーいえば、テッタ=ロッジさんご存知ですか?」
「あ~有名な剣士だな」
「亡くなったらしいですよ」
「え!なんでまた?」
「事故らしいです。グリーンヒルは大騒ぎらしいですよ」
「へーそら、有名だったしな…」
そんな会話をしながら二人の声は遠ざかった。
(へぇ~テッタ=ロッジがねぇ…)と心でレイは呟きながらソード達を見ていた。
そーいや、ちょっと前に聞いたなそんな名前。
何だったかな~どっかで話題にでたような…
「ソード~何でそんな早く動けるんだよー」
「あ?感覚だよ感覚」
「えー」
「ソードの感覚おかしいんだよ!」
あ…そういや…どっか買い出しに行った時、ソードが急に名前出したんだっけか…
「がんばって引き出せ~」
「えー」
ん?
待てよ、ニケの時も…
ヒューズに行った時も…あいつ…急に…
「ちょっと、レオの所行ってくる!」
レイは考えながら早歩きでレオの部屋に行った。
「「いってらっしゃい~」」
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