夜の冒険者は牙をむく

かぷか

文字の大きさ
30 / 130

30 レオの部屋へ


 レイがレオの部屋に行った後、ソードとロキは軽く手合わせをしていた。双剣をもつソードの動きが全く読めないロキ。逆に動きが手に取るように防がれ、いつも以上に思うように上手くできなかった。

「はぁ、はぁ、ねぇ、ソード、その感覚どんな感じなの?」

「んー目を開けてなくても分かる感じの感覚?に似てるのかな?なんだろ」

「じゃあさ、目隠しして打ち込んだらその感覚身に付く?」

「どーだろ?」

「ねぇ、俺目隠しするから素手で打ち込んでみて!」

「わかった」

 ロキは布で目を隠しソードの前に立った。ソードも見えてないか手を振って確認して声をかけた。

「じゃあ、行くぞ」
「いいよ!」

 バコ!!

ソードの拳がロキのおでこに当たる。

「痛い」
「ごめん」

これは未熟な自分だからだとロキは思い、今度はソードを目隠しさせロキがソードを試した。

「じゃあ、ソードいくよ!」
「よし、いいぞ!」

 バコ!!!

「ロキ痛い」
「ごめんソード」

やっぱり目は見えてないと駄目だな。と二人は思った。

「お前ら、何してんの」

「「………。」」


□□□〈レイ〉

 そうだ、ずっと引っ掛かってた事だ。そもそも何でソードはニケが病気とわかった?何でレオが怪我してホッとした?そして、今日のテッタだ。何か偶然とは思えない。だが、確証がない。

 レオに聞いてみるか。前にニケの話しをした時はピンときてなかったみたいだが付き合いが長いなら一回ぐらいあるはず。確かめたい。

 コンコン

「あーいるけど、シャワー中だ~誰だ?」

「レイだ。聞きたい事がある」

「おう!部屋入って待っててくれ」

 レイは部屋に入りレオがシャワーからでるまで待った。ほどなくしてレオが髪をがしがし拭きながら上半身裸ででてきた。ソファーに促されたがレイはすぐ聞いたら戻るとドア付近にもたれながら立って話した。レイは部屋に人が入って来たらすぐ分かるようにした。

「悪い、待たせたな」
「こっちこそすまない」

「いや、お前が来るときはいつもソードの話だろ?何かあったのか?」

「なぁ、ソードが急に話したり出ていったりしたの見たことないか?」

 焦りながら話した為に要領を得ない話しになってしまったが、レオがくみ取る。

「そりゃ、前にあったニケの時みたいな感じか?」

「うーん、近いとは思うんだが、俺もハッキリはわからないが。急に誰かの名前とか…話したり。それが…」

「………誰かのに繋がったりとかか?」

「そう、何て言っていいかわかんねぇけど」

「あるよ。ただ、お前が感じたニケの時みたいなのとは違うがな。…昔からあいつが話すことは大体当たるんだ。小さな事から大きな事まで、最初はただの偶然だと思ったけどな。それが曖昧だから確証は無いが。だから俺も正直わかんねぇ。ただ、当たるんだよ何かが」

「ソードは?」

「勿論、知ってるよ。ただ、本人もわかんねぇみたいだ。突然わかるんだとよ曖昧に」

「……。」

「多分だが、ソードの実家と関係あるかもな」

「ちなみに、それがあった後は普通か?」

「ん?俺はいつも通りに見えたがな」

 何か体に異変があるわけじゃなさそうだな。焔目とも関係はなさそうか…

「そうか…ありがとう。いつも助かる」

「いいって!なぁ、ソードの実家の話しわかる範囲で教えてやるよ」

 レオはそう言うと真剣な顔をして話してくれた。そのレオの話しは俺の心を悲しくさせる内容だった。

 この世界の人々は産まれたときから、魔力持ちかそうでないかに別けられる。魔力を持つものなら魔術関連に。そうでないものは、剣士や他の職につく。魔術とは希な存在であった。また、魔術は初めから魔力を持ってる人でないと使えない。どんなに頑張っても魔力が無い人は魔術を使えない。

 そんな稀な存在は一昔前までは魔力は魔獣の使いという考えもあった。今はそれを信じる者は少ない。

ソードの家は元々リッカでは名のある家の一つらしい。当時のソードの家は魔力に否定的で正に、その典型的な家だった。

そう、ソードは魔力持ちだった。

魔力持ちかは産まれてしばらくしたらわかるはずだった。だがソードは違った。寧ろわかろうとせずに両親はソードを育ててきてしまったた。

 ソードの両親は、剣術使いとして剣士として育てようと熱心に教育をしたそうだ。ある日、偶然ソードが魔術を使っている所を見たそうだ。

 まさか自分の子供が魔力持ちだなんてと考えてもみなかった事が起こり、両親は嘆いた。しかし本人にはそれが普通だったし魔術を使うのは当たり前の事だった。だが両親にはそうは映らなかった。幼いソードから魔術をのだった。
そこからは聞きたくない話だった。部屋に閉じ込め魔術を使わせないように手を縛り、魔術が発動したら殴るだった。これを毎日繰り返したそうだ。その内に魔術の使い方事態わからなくなってしまったそうだ。それ以来ソードは魔術が使えないらしい。

 本来ある自然なものを無理やり絶ち、新たに強制して身に付けた剣術は、さぞ苦しかっただろう。そして、両親の思惑通りにヒューズ学校の剣術戦科に入った。そこでレオと出会ったという話だった。

「俺より詳しい事情がわかるやつがいるぞ、知りたいならそいつ尋ねたらどうだ?もしかしたら、何かわかるかもな」

「そうか、因みに焔目はわかるか?」
「なんだそりゃ?それもソードがらみか?」
「いいや。助かった」

 ロキ以外にはソードの情報を安易に知られたくないな。軽率に聞きすぎたか、レオなら大丈夫だと思うが。知らないならそれはそれでいい。

「レイ、知ってどーする?」

「ん、どーもしない。一緒にいたいだけ」

「そうか」

「あ、来週からロキ宜しくな!」

 そう言って部屋をでた。歩きながら大きなため息がでた。

やっぱり、レオもわかってたか。
まぁ、そうだよな~

はぁ~これで何となくわかったからソードに直接聞くか。

…ソードがそのまま魔術使いだったら…やめた。今のソードだから出会えてたし。帰ったらめちゃくちゃ、ぎゅってしてやろ。

てか、

「お前ら、何してんの」
感想 0

あなたにおすすめの小説

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

【完結】エデンの住処

社菘
BL
親の再婚で義兄弟になった弟と、ある日二人で過ちを犯した。 それ以来逃げるように実家を出た椿由利は実家や弟との接触を避けて8年が経ち、モデルとして自立した道を進んでいた。 ある雑誌の専属モデルに抜擢された由利は今をときめく若手の売れっ子カメラマン・YURIと出会い、最悪な過去が蘇る。 『彼』と出会ったことで由利の楽園は脅かされ、地獄へと変わると思ったのだが……。 「兄さん、僕のオメガになって」 由利とYURI、義兄と義弟。 重すぎる義弟の愛に振り回される由利の運命の行く末は―― 執着系義弟α×不憫系義兄α 義弟の愛は、楽園にも似た俺の住処になるのだろうか? ◎表紙は装丁cafe様より︎︎𓂃⟡.·

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

黒の執愛~黒い弁護士に気を付けろ~

ひなた翠
BL
小野寺真弥31歳。 転職して三か月。恋人と同じ職場で中途採用の新人枠で働くことに……。 朝から晩まで必死に働く自分と、真逆に事務所のトップ2として悠々自適に仕事をこなす恋人の小林豊28歳。 生活のリズムも合わず……年下ワンコ攻め小林に毎晩のように求められてーー。 どうしたらいいのかと迷走する真弥をよそに、熱すぎる想いをぶつけてくる小林を拒めなくて……。 忙しい大人の甘いオフィスラブ。 フジョッシーさんの、オフィスラブのコンテスト参加作品です。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

シスルの花束を

碧月 晶
BL
年下俺様モデル×年上訳あり青年 ~人物紹介~ ○氷室 三門(ひむろ みかど) ・攻め(主人公) ・23歳、身長178cm ・モデル ・俺様な性格、短気 ・訳あって、雨月の所に転がり込んだ ○寒河江 雨月(さがえ うげつ) ・受け ・26歳、身長170cm ・常に無表情で、人形のように顔が整っている ・童顔 ※作中に英会話が出てきますが、翻訳アプリで訳したため正しいとは限りません。 ※濡れ場があるシーンはタイトルに*マークが付きます。 ※基本、三門視点で進みます。 ※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。