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今日はいつもと少しソードが違った。夜から深夜にかけて雨が降りだした。雨が激しくなったけど俺とレイさんはいつもとかわらないと思ってた。
ポツポツ……ザーザー
「やっぱりソードが言ってた通り雨が降ってきましたね」
「だな」
「……うぅ…」
「何でわかったんですかね?」
「さぁな」
「ソードなんで?」
「…あっ…う…」
顔を上げられロキの方に向けさせられる。ソードは雨が降ると二人に話していた。夜になり、先ほどから降りだしたのでロキは気になり質問した。
「あっ…にぉい…と…けはぃ…っが…する…」
「へぇー」
「…あっ…っぅ」
四つん這いにさせられ、レイに後ろから突かれた状態のソード。
「ソードは雨好き?」
「き…あっ…きらぃ…じゃない…」
「へぇーそうなんだ」
ちゅっとロキがソードにキスをした。レイがゆっくり腰を揺らし奥へ進める。
雨は嫌いじゃない。人の声も音もかき消してくれる。自分の声さえも。
□□□
「あぁ~どうして…どうして…うちの子が…」
「落ち着け!!幸い周りには誰もいない!!気がつかれていない。いいからすぐ隠せ!!」
「そんな、怒鳴らないでください!!!」
「怒鳴ってない!!!早くしろ!!!」
「隠す場所なんて…」
「地下牢だ!!!ぐずぐずするな!!!」
抱き抱えられた小さな子供は、シーツにくるまれながら地下牢に入れられた。
「誰にも見られてないな!」
「はい、でもこれからどうすれば…」
「任せろ、何とかする。とりあえず一週間いれておけ」
「はい」
「くそ…何でうちのソードが。ソード!魔力は今後一切出すな!」
「うん」
「ならいい、出さなければ一週間で出してやる」
その小さな子供はソード。不意に出してしまった魔力が大事になり怖くなって返事をした。本人も出さないようにしようと強く心に誓った。
ソードの家は熱心な剣術一家で、魔力持ちは魔獣の使いと昔ながらの考えを捨てきれない家だった。今は一部の熱心な剣術家以外はほとんどその考えは消えていて魔術を受け入れている。
当然そんな家に生まれたソードは剣術一筋だった。両親は魔力持ちと疑わず、ずっと育ててきた。生まれてから魔力持ちかどうかは医者に見せれば確実にわかるのだが、その医者も誤診をしてしまった。なぜなら、ソードの魔力は人よりもわかりにくく後から徐々にでてきたからだ。しかし、そうとは知らず両親は剣術家という事もありソードを剣術使いとして育てていた。
不意に使った魔術を見られた。ソードからしてみたら当たり前の事だったのが両親は魔力が急に出てきたと思い、それを受け入れる事は無かった。寧ろ隠す事にしようとした。
魔力は制御をしてやらないと、勝手に放出されてしまう。しっかりとした指導と技術を小さい頃に得とくしなければ魔力の止めかたすらもわからない。そして魔力を制御して出せるようにしたのが魔術。しかし、ソードはそれもわからぬまま魔力と魔術の間に挟まれ成長してきてしまった。
不安と恐怖から体が強ばり、手から魔力が魔術としてでてしまった。
「出すな!!」
「ごめんなさい」
パシンと手を叩かれたら止まった。それを見た父親は気づく。
叩けば止まるのか…
ソードには兄が一人いた。温厚で素直な為皆に可愛がられ、そして長男と言う特権を持っていた。
「ソードはどうしたんですか?」
「ソードは暫く帰ってこれない。人に預けたが一時的だから帰ってくる」
「え!そんな、急に」
「これも、子供がいない人への良行です」
「そうですか…」
牢獄生活は食事も授業も剣術もいつもと変わらずあった。基本父親だが、父親がいない時は決められた知り合いの家庭教師や剣士などを呼んだ。
一週間たっても、数ヶ月たってもソードの魔力は治らなかった。魔力がでると父親からの暴力が入った。
「何度も繰り返し言わせるな!!」
「うぐぅ…止めかたがわからない」
「叩けば止まるんだ!自分で叩いたりして止める努力をしろ」
「やってるけど、できない」
うまく制御できないソードを見て、努力が足りないのだと父親は考えた。剣術ならば努力をすればある程度身に付くからだ。しかし、そんな事では魔力の制御はできない。根本的な指導の仕方が違うのだから。
「クソ、剣術はできるか?」
「はい」
牢獄では父との剣術は欠かさず行われた。薄暗い中行われた稽古は厳しく、魔力をだす暇を与えないようだった。
「あなた、ソードは大丈夫なんですか?」
「任せろ、大丈夫だ。だいぶ出なくなった」
「そうですか!」
「もう少しだ。後ちょっとで無くなる。まだ次男のソードで良かった」
「そうですね…」
しかし、ソードの魔力は数年たっても無くならなかった。イライラは募るばかりで父親はある日、意を決してソードに言った。
「いつまでそうしてる気だ!!!」
「……。」
「お前を甘やかし過ぎたのか…」
「……。」
ソードの腕を引っ張り、奥の牢獄へ閉じ込めた。窓もない暗い部屋には椅子が一脚あるだけ。その椅子にソードの腕を縛りつけ強制的に座らせた。そして、魔力を出すと指導が始まった。気絶して目を開けると紐を解かれ食事が置いてあった。
どれぐらい時が過ぎたのか、何度も繰り返し指導されている時にふと思った。息が白いと。いつの間にか冬がきていた。
それからは、感覚や気配で季節を感じていた。冬は寒く息が白くなる。風が吹くと音がして春が来たのかと思った。天気はわかりやすかった。特に雨は音がし続けるため、指導されても雨の音で気が紛れたから嫌いじゃなかった。自分の声すらも聞こえなくする嵐は一番好きだった。それが嬉しくて、楽しみだった…
「…っっ…ん…ぁあっあっ」
「…っん…ソード、いつもより感じてる?」
ロキがキスをやめ話しかけたが返事はない。俯いて力なく腕がベッドに沈む。
何となく思い出した昔の感覚…
魔力…何で消えたんだっけ…っん…気持ちいい…
「…すげぇ気持ちいいんだけど…んっ…ヤバい」
レイが動きを速め奥に詰め寄る。
「っ…あっ…うっあっ…あっ」
「っ奥突くと…締まる…」
あぁ…気持ちぃ……何だっけ…
レイをもっと奥へと誘い込むように呑み込む。レイはそれに誘われ腰を激しく振り一気に奥へ奥へ突いた。
「んっ…ソードっ…すげぇ…いいっ…」
…えっと…何か…ぁの…感覚…に…っ……
あぁ…もう…いいや……
「あっ…あっ…ぃ…あぅ…あっ…ぁっあっ」
「っ…ヤバっ…」
ソードは深く深く流されていった
「あぁっイク……ぁイクっああぁっ」
「くっ…俺もイクっ…」
ソードは俯いたまま、レイに激しく突かれてイった。レイも同時に奥に思い切り叩き突けるようにして熱い精液を一気に出した。
ロキはソードの顔を上に向かせ甘いキスをした。ソードの目はいつもよりトロンとしていて顔も高揚していた。その様子をロキは嬉しそうにじっくり眺めていたら、あることに気がついた。
「レイさん…」
「はぁ…はぁ…なんだ…」
「レイさん、これって…」
そう言うと、ソードの顔だけをレイに向かせた。
「焔目?」
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