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第二部
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「てことで、俺は店を開店する!」
「「「えー!」」」
「おい、店だけど…武器とお菓子屋て…」
看板には可愛いお菓子と武器の絵が書いてあった。所狭しと置いてある武器の隣にはお菓子。カウンター横には似つかわしくない調理場。違和感しかない可愛い箱と武器が仲良く置かれていた。
「俺の好きな武器屋と人気のあるお菓子屋!今まで見たことないだろ!武器売りながらお菓子売る!」
「そりゃ見た事は無いが…」
「あの後考えたんだ…俺は冒険するより武器を見てる方が好きだと。そして、俺の命の恩人の好きな食べ物が甘いもの好き…これが合わさったら最強なんじゃないかと。あと可愛い子との出会いも増える」
「後半のが本音…ですかね?」
「「だな」」
「てことで、店を開く事にした」
「「「おめでとうー」」」
「ありがとう!まだ、ストック以外のお菓子決まってないから何かいいのあったら教えてくれ」
「クリームあって、立ち食いできるやつ、あと可愛いトッピング」
ソードが即答しセドリックがメモをした。そうしてメニューが完成するのだが…これもまた次に会った時に泣きつかれる元になるのだった。
「よし!店も紹介できたし久しぶりだ飯でも食いながらゆっくり話そう!」
「だな」
セドリックの店を出てご飯屋に入った。机を囲み久しぶりに話が弾む。ロキがずっと気になっていた事を聞いた。
「セドリックさん、レイさんここで何かしたんですか?有名みたいですけど…」
昔話をするように遠い目をして話し出した。
「あれはまだレイがソードを必死に探してる頃だ。元々ソードを探してたのは知ってるよな?1年も探してるしこの見た目だから凄い目立ってよ。しかも、いろんな冒険者に聞きまくってたからそら有名だった」
「へぇ~」
「んで、ずっと探してるから皆もだんだん気にしてくれていつの間にか人気者になってよ」
「言い過ぎだ」
「いやいや、めちゃくちゃモテてたからな!とっかえひっかえしてたかな!いない日はいないぐらい!」
「へぇ~!」
「してないし、誤解されるような言い方するな!」
「んー吐いては捨て?」
「違う!!」
ソードは気にもせず黙々と食べていた。
「んで、たまたま見たい武器屋があってレイを誘ったんだ。その向かいに新しいお菓子屋ができてて、レイも甘いの好きだから見終わったら一緒にそこに行こうってなって。そしたら偶然ソードが並んでたんだよ。レイは気付くやいなや一目散で走って、何を思ったか店の真ん前でいきなりソードにキスしたんだ」
「え!!」
「周りは人だかりになるし、だんだんレイってバレ始めるし。しかもそのキスがまるで恋愛本でも見てるかのようなキスだったな~その後、レイはソード抱っこして俺の所に逃げてきてさ」
「なるほど」
「それが出会いだな。人気者のレイがそんな事すれば一気に話が広がる。声かけられる事はあっても、自分からは絶対いかないレイが公共の面前でキスしたって…しかもそれが探してる冒険者だってわかると皆、一目見ようと騒ぎになってな。それからソード探しが始まってよ」
「あ…なるほど」
だからフード被りだしたのか…
「仕方ないだろ~やっと見つけたんだから」
「レイさん凄いですね…ヤジの理由がわかりました」
「う゛」
「結局ソードはバレずにレイと出れたんだが、今度は俺が質問責めにあって大変だった」
「悪かったよ」
「だけど、まだ一緒に組んでて安心したよ!」
「…あ~それなんだけど」
レイがセドリックに白状するように話した。それを見たソードはゆっくりフードを被るのをロキはチラリと横目で見ていた。
「ん?なんだよ、しかも一人増えて三人で組んでるなんて、仲間が増えるのはいい事だ」
「あ~っとセドリック…」
そおっと逃げようとしたソードの腕をすかさずロキが抑えて首を振った。報告は三人でと目で訴えた。
「俺達、結婚したんだ」
「あ!?おめでとう!なんだよ、いつ!」
「ちょっと前に」
「レイが結婚か!また大騒ぎだな!達って事はソードもか?二人とも今度は奥さん連れて来いよ!」
「いや、そうじゃなくて」
「じゃ、ロキか!早いな~18だろ~!俺ならまだ遊ぶけどな~」
「いや、俺達がなんだ」
「あ!?レイとロキがか!?」
「違う、違わないけど。違う」
「は?何言ってるレイ」
「だから、俺達なんだ」
「セドリックさん。レイさんとソードと俺です」
「つまり、俺ら三人で結婚したんだよ」
「は?」
「……。」「……。」「……。」
「あーーーー!!?」
店中に叫び声が響き渡った。
余りの驚きに立ち上がり店を見渡し、また普通に座った。
「で、なんだっけ?」
何事も無かったように聞いたが、もう周りはその机の会話に注目だった。小さい声でレイが話す。
「だから、結婚したんだよ」
「はぁ…わかった。誰と?」
「だからソードと」
「じゃあ、俺達って」
「ロキも」
「…お前二股結婚したのか?」
「違う!!」
「俺とロキがソード好きなんだよ!」
ビックリし過ぎて声が出ない。セドリックは全く話さないフードを被ったソードに確認した。
「…ソード本当?」
「…本当」
「おめでとう」
「ありがとう」
「…。」
「レイ!!全然整理つかないわ!しかもソードの前でお前の恋愛歴話しちゃったじゃん!」
「大丈夫だろ。声デカイ」
「ソード、レイは全然モテなくてさ。取っ替え引っ替えなんて全然できなくて。手も繋げないやつだ」
「今更、そんな嘘ついてどーすんだよ!」
はぁ~っとソードはため息をついた。たちまちこの話は広がり。次の日、レイの結婚とその相手探しがまた始まったのは言うまでもない。
「じゃあ俺ら先に宿戻る、セドリックとゆっくりしてこいよ」
「わかった」
ロキとソードは宿に戻りばたりとベッドに倒れた。
「そんな驚くもんかね?」
「うーん、多分普通は?」
俺も友達からそう聞かされたら驚くかも…自分自身だとあまり思わないけど。ソードはその立場でも驚かなさそうだな~
なんて事を思いながらゆっくりお風呂に入った。明日は依頼所へ行きたいと言うソードに付いていく事にした。
起きたらいつの間にかレイは帰宅していた。寝ているレイを起こさずフードを被ったソードと一緒にロキは依頼所に行く。
「ここにも国からの魔の森依頼来てるな」
「ですね」
周りからひそひそ話が聞こえる。
「昨日、セドリックが男に泣きついてたってよ」
「らしいな、三年前セドリック振ってレイと駆け落ちした奴らしいぞ」
「マジか。じゃあ、レイはわざわざ結婚報告をセドリックにしたって事か」
「同じ店にいた奴が居てさ、驚いた声が店中に響き渡ってたってよ…」
「驚くよな~」
「で、その相手誰か見たのか?」
「それがフード被って眼鏡らしい」
「あ…」
「……。」
ソードの目が薄く遠い目をした。ゆっくりフードを外し眼鏡もポケットにしまった。そして、ここにいる間はフードも眼鏡も付けないと誓った。
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