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第三部 最終
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「シルバ様、やっと旗が完成しましたね」
「そうだな、いい仕上がりだ」
紺と灰色を基調に魔獣の牙を金色であしらった旗を広げた。シルバが建国宣言をして1ヶ月がたち目まぐるしく時間が過ぎるなかの嬉しい瞬間だった。
「レオにも見せてあげて」
「わかりました」
ここまで来るのに10年かかった。やっと国と呼べる形もできた。
この街を貰い10年、用意周到にしてきたのは全てこの為だ。無いなら作ればいい、理想の国を。
□□□〈レグルス〉
「クソ、シルバめ」
「王、どういたしますか。取り戻しますか?」
「その前に全て調べろ」
今までずっとシルバはレオに預けたままだった。あいつなら上手く育てれると思ったが誤算だ。レオの企てか?いやあいつがそんな器用な事をするはずない。忠実に従っていたし裏切る素振りも一切なかった…だがシルバの国について行った。
……シルバの国だと。ははっ…。
そういや父親は知っていたのか?なぜ退任式後に失踪をしたんだ。隠居生活で悠々自適に暮らしたかったのではないのか。なんだ、あの嫌な焦りが甦る…
.....10年前
「魔獣を全て倒されただと!!」
「はい。冒険者により全て倒されました。攻め込むには今の兵の数では難しいです。どうされますか?」
「仕方ない、今回は無しだ。機会を経てから攻め込む」
「わかりました」
幸い公の攻め込みではないからすぐに撤退すれば失態はばれない。上手くいくと思ったが予想以上に冒険者が強かったか。
「冒険者を見たものは!」
「数名」
「リストにいるやつらか?」
「はい」
「どいつだ!」
やはりアイツが邪魔になったか。暗殺部隊からの報告も返ってこない。何人向かわせたと思っているんだ。
ヤツを殺すのが先だ、確か後二人組んでいる冒険者がいたな。クラークス家の息子か…万が一見つかれば厄介だ。こいつには手はだせない…もう1人はどうだ。
「ソードとこいつを殺せ」
「それが……どこからか圧力があり彼らを殺すと同時にリヒト様を殺すと文が届きました」
「いつだ!!」
「先ほど護衛が文を受け取りまして、私にこれをと。簡易書きの為拝見しました」
【 冒険者三人に手を出すなら
最愛を同時に処す 】
「誰かわかるか?」
「いえ、ですが間違いなくリヒト様とその三人の事かと。これ以上は冒険者に時間をさかなくとも別の手立てを考えなさいますよう。リヒト様を守る方が最優先です」
「どいつもこいつも!リヒトをすぐに連れてこい!!最大限の護衛を!!」
「はい」
リヒト様を殺されればこの国は終わる。王子の最大の今の弱みとなる…これからもだ。攻めるより自分の国を守り考えて欲しいものだ。
「リヒトは無事か!!」
「はい、ご無事です。今到着します」
扉が開き王子妃が入ってきた。リヒトを抱きしめその場で体を重ねる。リヒトが唯一の安定剤になり始め依存症のように四六時中もとめたが満足はできなかった。
王子の失態を知ってか知らずか王は王子の行動に制限をつけた。それはシルバ様が成人になる年で王が退任するまで徹底的に続けられた。
□□□〈側近〉
レグルス様は待ちわびた王の座に着きシルバ様を王子に迎えるべく、先に5ヵ国会議で紹介される予定だったがまさか自分の息子に反旗を掲げられるとは…。
「調べました所、今から5年前には既に準備に入られておりました。レオ様が企てたとは言いがたいですがお力添えはあったかもしれないです。現に護衛、兵士が数十名が毎年辞職しています。特に今年は多くアビサルに行ったと言う噂があります」
「続けろ」
「シルバ様の名とレオ様の名も既に消され、アビサル出身となっています。シルバ様のお母様も移動したと見えます。家はもぬけの殻でした。後ろ楯はカウロックで間違いないです。グリーンセルは言わずとしれず。ウェザーが認めた意図はわかりません」
「シルバの成人の日はいつだ」
「…あ、はい2週間後になります」
「……わかった」
「親父の失踪も調べろ」
「かしこまりました」
あれだけ跡取りを急かされ入念に計画をしてシルバ様を王子として育てたがまさか逃げられるとは。これでヒューズの跡取りはいなくなった。王の弟の子にでも継がせる他ないがシルバ様ほど力がない。どうさなるおつもりか…。
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