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第三部 最終
3
ジープからソード達が帰ったと報告を受けた。
秘密にして驚かせたかったがすぐに見つかってしまった。元々この場所を教えてくれた人だから簡単にわかってはしまったな。
ソードとレオがいなければ今の俺は何処にも存在していない。
「シルバ様、レオ様がお呼びです」
「すぐ行く」
城を出てレオのいる場所まで早歩きで向かう。大きな壁が城を取り囲むようにできていた。二重構造になっており城壁の上には人が数人歩けるように道が作られ所々に護衛場が設けられている。数人の護衛達が挨拶をするとまた見張りに戻る。
城壁にあがる階段を一番上まで登り壁の真ん中辺りまで歩くとレオが遠くを見ていた。
「よお、シルバ。完成したがどうだ?」
「なかなか良いです」
「この防壁なら魔の森を遠く迄見渡せる、何かあればすぐにわかるぞ」
「はい」
「内防壁も明日完成予定だ。他に何かあるか?」
「ソード達が帰りました。泊まってけば良かったのに」
「そんな奴じゃないさ。勝手にきたから勝手に帰るだけだ、気にするな。旗、見たぞ。いい仕上がりだな」
「はい!」
思わず嬉しくて返事をするとレオが頭をくしゃくしゃと撫でてくれた。昔から俺が褒めて欲しい時は必ずレオは頭を撫でてくれる。嫌いじゃない。
「子供扱いしないで!」
「ははは。そうだったな、お前ももうすぐ成人するんだったな」
「はい。レオ、俺が成人したら…」
レオがシルバ越しに誰かを見ている。その目線に気がつきシルバが振り返ると男が駆け出してきた。
「ノク、どうした?」
「レオさん、シルバ様。ヒューズで動きがありました。明日のカウロックへの外交予定に割り込むと情報が入りました」
「わかった、すぐに文を出すから届けて欲しい」
シルバとレオは足早にその場を去り城へと戻り対策を練った。
最悪総攻撃されれば今のアビサルは大打撃だ。いくら冒険者をかき集めた国とはいえまだできて間もない。国民を守らなければならない。
カウロックへの圧力も心配した。自分と関わったことにより良からぬ自体に巻き込まれぬように最新の注意と支援は惜しみなく出す予定だがどうでるか警戒しなければ。
する事は山積みにだがこんな所で足踏みしてる場合ではない。
相変わらずあの人は嫌なやり方をする。
□□□
「アヤ、ヒューズの王がこちらに来るそうだ。何を話に来るか見物だが間違いなく圧力をかけてくるな」
「そうですね」
「何だ、これにはあまり反応しないのか。どうせお前の事だから親子対面の方が気になるか」
「いいえ、どちらも気にはなりません」
「ふん、可愛くないな。準備しろ、先にヒューズ王に会う」
「わかりました」
大きな広い廊下を側近を連れて歩くと向かいから同じように側近を引き連れ向かってくる男がいたが数は向こうの方が多い。
軽く会釈をして通り過ぎようとしたが相手は会釈をせず足を止め話しかけてきた。
「シルバ、お前がまさか国を作るとは思わなかった。親として鼻が高い、どうやったんだ?誰が仕向けた」
「……。私は貴方を親だと思った事は1度もありません。自分の意思で考えたまでです。でわ、レグルス王失礼します」
通りすぎると後ろから別の声で足を止められた。
「レオさん!!何故レグルスを裏切ったんですか!レグは貴方を信頼していた。友人ではなかったんですか!」
「……。」
シルバが力強く振り返りレオの前に立ち声をあらげ相手を厳しく睨み付ける。レオからはシルバの表情は伺いしれないが口調から苛立ちがわかった。
「裏切ってなどいない!レオを裏切者と侮辱するのは許さない。訂正しろ!」
「シルバ…いい」
優しく肩に手を添え自分の前に出たシルバの横に立ち一礼をした。
「リヒト王妃…お久しぶりです。挨拶もせず城を勝手に出ていってしまい無礼をお詫び致します。新たな国を作る若い王に力添えしたく去りました」
「レオさん……」
ぐっとリヒトの腕を掴みチラリとレオを見るレグルス。
「レオ…お前の言いたい事はわかった。ただ責任はとれ」
「わかりました」
リヒトは複雑な顔でレオを見ながらレグルスに腕を引っ張られ連れていかれた。シルバはマントを一振りし今の出来事を書き消すように前を見て先へ進んだ。レオはその後ろをついていった。
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