25 / 204
第1章 光の導き手
第23話 恋雪
しおりを挟む
体力の回復を終え、フィリアと医務室で別れたユウトは、カイ達三人が向かった修練場へと向かっていた。
修練場には、カイ達三人以外にも多くの人が鍛錬に励んでいた。
「はぁ……はぁ……ねぇ、なんで僕が竹刀の素振りさせられてるの?僕の専門は、射撃なんだけど?」
「一緒に鍛錬したいって言ったのはお前だろ?無駄口叩いてるとエムに叱られるぞ?」
エムの指導の元、カイとシュウは竹刀の素振りをしていた。
シュウに関しては体力が無いのか、ヘロヘロと竹刀をゆっくりとした動作で振っていた。
「やぁユウト!身体はもう大丈夫なのかい?」
声と共に肩を叩かれたユウトが後ろを振り返ると、少し遅れて修練場へと訪れたレンが立っていた。
「レン!ああ、傷も体力も完全回復したぞ!」
左手に日本刀を持っていたレンは、ユウトの言葉を聞くと安堵の表情を浮かべた。
「良かった。君とフィリアが同じ階層で倒れていた時は驚いたよ……君よりも先に目を覚ましたフィリアから全て聞いた。君は以前僕と手合わせした時よりも遥かに強くなっているんだね」
「レン……お前が一階で敵を食い止めてくれていたお陰だよ。俺達が二階で待っていたあいつと、全力で戦えたのは」
ユウトは鍛錬を続けているシュウを指差すと、丁度エムのお説教を受けていた。
鍛錬で疲れ果てていたのか、鼻ちょうちんを作りながら眠っていた。
「ユウト……もう一度手合わせをしてくれないかい?僕は光の主力として、もっと強くならないといけないからね!」
「勿論、構わないぞ!俺も鍛錬をする為に、ここに来たんだからな!」
(あの少女に勝つには、俺はまだまだ強くならないと……もし、今の状態のまま戦う事があったら確実に殺される)
ユウトはルクスで見た蒼い髪の少女を思い出し、強くなる意志を高めていった。
「よし!そうと決まれば、前回と同じように拳のぶつかり合いといこうか!」
「いや、今回の手合わせはこれを使ってやろう」
そう言うとレンは、左手に携えていた刀を抜いた。
「へぇ~レンは刀も使うのか?」
「メインは拳なんだけどね。拳だけでどうにもならない相手も中にはいるだろうからね、普段ならユカリに手合わせの相手を頼んでいるんだけど……ユカリはまだ目を覚さないし」
(ユカリ……一体何時になったら目を覚ますんだ)
ユカリは力の低下が重なっていた影響からか、時間が経った現在も目を覚ましてはいなかった。
「だから今回の手合わせは、刀を使いたいんだけど良いかな?」
「そういう事なら、俺は構わないよ……そうだ!しっかり鍛錬出来るように刀の師匠と替わろう」
「師匠?」
首を傾げているレンから少し離れたユウトは、身体全体を結晶で包み込んだ。
「えっ!なんだいそれ!僕は防御していた方が良いのかい?」
初めて見る行動に動揺したレンは、念の為に防御の構えをとった。
ユウトを覆った単結晶が砕け散ると、雪の様に綺麗な白髪を揺らしながら女の姿をしたユウトが現れた。
「ふぁ……うゅ……何?もう朝?」
少し浮遊した状態だった単結晶からゆっくりと着地した少女は、目を擦りながらレンに視線を向けた。
「…………ユウトなのかい?君?」
「ん?……あんた誰?……あぁ、ユウトと最初に戦った相手か……ふぁ——」
先程まで眠っていたのか欠伸を繰り返し、レンをジッと観察していた。
「こんな綺麗な女の子がユウト……」
「——ぁぁぁはぁっ!」
ユウトは、思いがけない言葉を欠伸の途中にかけられ、思わず大きな叫びを上げた。
「なっ!いきなり何言ってんの!」
「思った事を口に出しただけだよ?」
「っ!馬っ鹿じゃないの!」
顔を真っ赤にしたユウトは、頭から蒸気を出しながらそっぽを向いた。
(……こんな調子で手合わせ出来るのかい?)
―*―*―*―*―
※心の中では「」と()の意味が逆転しています。
「」 心の声 () 会話
心の中
(何やってんだ?あいつ)
(乙女だねぇ)
一面雪景色の世界でユウトとユウト(女)は、空に映された外の状況を観ながら、お互いの心境を漏らしていた。
(乙女って……)
(あの子は、歴とした女の子だよ?まぁ僕は男だけど!)
(お前、いつまでその設定引っ張るんだよ。あんまり言ってるとうんざりされるぞ?)
(そんな事よりユウト。君は、〝あれ〟をどうするか考えておいた方が良いよ)
(あれって?)
ユウト(女)が指差した先には、白い雪景色とは違う黒いドーム状の何かが建っていた。
(あれを……俺が?)
ユウトは自分自身を指差してながら問うと、ユウト(女)は何度も頷いていた。
(何とかって……あんなのどうやって消すんだよ。俺達が三人で挑んでも無理なんじゃないのか?)
ドームから伝わってくる威圧感は、蒼髪の少女以上の強さを物語る程に重く感じられた。
(まぁ、いずれは何とかしないといけないんだから……心の準備ぐらいはしておきなよ?)
(マジかよ)
黒いドームの中からは、鋭く冷たい視線がユウト達をジッと睨みつけていた。
―*―*―*―*―
「……で?あんたの手合わせの相手を私がすれば良いの?」
冷静さを取り戻したユウトは、腕を組みながらレンを睨み付けていた。
「そういう事だね。手合わせだからって手加減する必要は無いからね!」
「ふんっ!私の実力、甘く見てると後悔するわよ?」
ユウトはそう言うと、レンに背を向けて距離を離し始めた。
「甘くなんて見てないよ」
(ユウトが師匠と呼んだこの子は、ユウトよりも上の実力を持っている筈……全力でいかないと怪我をするのは僕の方だね)
「手加減なんてしないから!覚悟しなさいよ!」
距離を取り再びレンに向き直ったユウトは、右手に雪月花が創り出した。
「創り出す武器も綺麗なんだね」
「ばっ!……良いからあんたも構えなさいよ」
馬鹿と言いかけた事を誤魔化したユウトは、レンの前で雪月花をくるくると回し始めた。
「そう言えば君の名前は何て言うんだい?」
レンは、刀を抜きながらユウトに問いかけた。
「私の名前はユウト……当たり前でしょ?私はユカリの心から創られた、ユウトの中で生まれた存在なんだから。元々名前なんて無いわよ」
「でもユウトが二人いると紛らわしいし……」
レンはそう言うと、ユウトから目線を逸らして悩み始めた。
「別にどうでも良いでしょ?そんな事」
「どうでも良くは無いよ。女の子なんだから、名前は大切にしたいとね」
「……はぁ」
戦う為に現れたユウトは、小さく溜息を吐きながらもレンが考え終わるまで静かに待っていた。
「…………決めた!」
「何を?」
レンは、ゆっくりとユウトを指差した。
「人を指差すんじゃないわよ!」
「君の名前は〝ユキ〟だ!」
「はぁっ?何その安直な名前……どうせ私の髪が雪みたいだからとかでしょ?」
「確かにそうだけど、それだけじゃないよ?君にピッタリの名前だと思ったんだ……しょうがないよね」
納得する様に何度も頷くレンに対して、ユキは怒りによって両腕を震わせていた。
「人の名前を勝手に決めてんじゃないっ!!」
怒りが爆発したユキの怒号が、修練場内に響き渡った。
指導しながらその光景を見ていたエムは、『どっかで見たやり取りだな』と思うのであった。
修練場には、カイ達三人以外にも多くの人が鍛錬に励んでいた。
「はぁ……はぁ……ねぇ、なんで僕が竹刀の素振りさせられてるの?僕の専門は、射撃なんだけど?」
「一緒に鍛錬したいって言ったのはお前だろ?無駄口叩いてるとエムに叱られるぞ?」
エムの指導の元、カイとシュウは竹刀の素振りをしていた。
シュウに関しては体力が無いのか、ヘロヘロと竹刀をゆっくりとした動作で振っていた。
「やぁユウト!身体はもう大丈夫なのかい?」
声と共に肩を叩かれたユウトが後ろを振り返ると、少し遅れて修練場へと訪れたレンが立っていた。
「レン!ああ、傷も体力も完全回復したぞ!」
左手に日本刀を持っていたレンは、ユウトの言葉を聞くと安堵の表情を浮かべた。
「良かった。君とフィリアが同じ階層で倒れていた時は驚いたよ……君よりも先に目を覚ましたフィリアから全て聞いた。君は以前僕と手合わせした時よりも遥かに強くなっているんだね」
「レン……お前が一階で敵を食い止めてくれていたお陰だよ。俺達が二階で待っていたあいつと、全力で戦えたのは」
ユウトは鍛錬を続けているシュウを指差すと、丁度エムのお説教を受けていた。
鍛錬で疲れ果てていたのか、鼻ちょうちんを作りながら眠っていた。
「ユウト……もう一度手合わせをしてくれないかい?僕は光の主力として、もっと強くならないといけないからね!」
「勿論、構わないぞ!俺も鍛錬をする為に、ここに来たんだからな!」
(あの少女に勝つには、俺はまだまだ強くならないと……もし、今の状態のまま戦う事があったら確実に殺される)
ユウトはルクスで見た蒼い髪の少女を思い出し、強くなる意志を高めていった。
「よし!そうと決まれば、前回と同じように拳のぶつかり合いといこうか!」
「いや、今回の手合わせはこれを使ってやろう」
そう言うとレンは、左手に携えていた刀を抜いた。
「へぇ~レンは刀も使うのか?」
「メインは拳なんだけどね。拳だけでどうにもならない相手も中にはいるだろうからね、普段ならユカリに手合わせの相手を頼んでいるんだけど……ユカリはまだ目を覚さないし」
(ユカリ……一体何時になったら目を覚ますんだ)
ユカリは力の低下が重なっていた影響からか、時間が経った現在も目を覚ましてはいなかった。
「だから今回の手合わせは、刀を使いたいんだけど良いかな?」
「そういう事なら、俺は構わないよ……そうだ!しっかり鍛錬出来るように刀の師匠と替わろう」
「師匠?」
首を傾げているレンから少し離れたユウトは、身体全体を結晶で包み込んだ。
「えっ!なんだいそれ!僕は防御していた方が良いのかい?」
初めて見る行動に動揺したレンは、念の為に防御の構えをとった。
ユウトを覆った単結晶が砕け散ると、雪の様に綺麗な白髪を揺らしながら女の姿をしたユウトが現れた。
「ふぁ……うゅ……何?もう朝?」
少し浮遊した状態だった単結晶からゆっくりと着地した少女は、目を擦りながらレンに視線を向けた。
「…………ユウトなのかい?君?」
「ん?……あんた誰?……あぁ、ユウトと最初に戦った相手か……ふぁ——」
先程まで眠っていたのか欠伸を繰り返し、レンをジッと観察していた。
「こんな綺麗な女の子がユウト……」
「——ぁぁぁはぁっ!」
ユウトは、思いがけない言葉を欠伸の途中にかけられ、思わず大きな叫びを上げた。
「なっ!いきなり何言ってんの!」
「思った事を口に出しただけだよ?」
「っ!馬っ鹿じゃないの!」
顔を真っ赤にしたユウトは、頭から蒸気を出しながらそっぽを向いた。
(……こんな調子で手合わせ出来るのかい?)
―*―*―*―*―
※心の中では「」と()の意味が逆転しています。
「」 心の声 () 会話
心の中
(何やってんだ?あいつ)
(乙女だねぇ)
一面雪景色の世界でユウトとユウト(女)は、空に映された外の状況を観ながら、お互いの心境を漏らしていた。
(乙女って……)
(あの子は、歴とした女の子だよ?まぁ僕は男だけど!)
(お前、いつまでその設定引っ張るんだよ。あんまり言ってるとうんざりされるぞ?)
(そんな事よりユウト。君は、〝あれ〟をどうするか考えておいた方が良いよ)
(あれって?)
ユウト(女)が指差した先には、白い雪景色とは違う黒いドーム状の何かが建っていた。
(あれを……俺が?)
ユウトは自分自身を指差してながら問うと、ユウト(女)は何度も頷いていた。
(何とかって……あんなのどうやって消すんだよ。俺達が三人で挑んでも無理なんじゃないのか?)
ドームから伝わってくる威圧感は、蒼髪の少女以上の強さを物語る程に重く感じられた。
(まぁ、いずれは何とかしないといけないんだから……心の準備ぐらいはしておきなよ?)
(マジかよ)
黒いドームの中からは、鋭く冷たい視線がユウト達をジッと睨みつけていた。
―*―*―*―*―
「……で?あんたの手合わせの相手を私がすれば良いの?」
冷静さを取り戻したユウトは、腕を組みながらレンを睨み付けていた。
「そういう事だね。手合わせだからって手加減する必要は無いからね!」
「ふんっ!私の実力、甘く見てると後悔するわよ?」
ユウトはそう言うと、レンに背を向けて距離を離し始めた。
「甘くなんて見てないよ」
(ユウトが師匠と呼んだこの子は、ユウトよりも上の実力を持っている筈……全力でいかないと怪我をするのは僕の方だね)
「手加減なんてしないから!覚悟しなさいよ!」
距離を取り再びレンに向き直ったユウトは、右手に雪月花が創り出した。
「創り出す武器も綺麗なんだね」
「ばっ!……良いからあんたも構えなさいよ」
馬鹿と言いかけた事を誤魔化したユウトは、レンの前で雪月花をくるくると回し始めた。
「そう言えば君の名前は何て言うんだい?」
レンは、刀を抜きながらユウトに問いかけた。
「私の名前はユウト……当たり前でしょ?私はユカリの心から創られた、ユウトの中で生まれた存在なんだから。元々名前なんて無いわよ」
「でもユウトが二人いると紛らわしいし……」
レンはそう言うと、ユウトから目線を逸らして悩み始めた。
「別にどうでも良いでしょ?そんな事」
「どうでも良くは無いよ。女の子なんだから、名前は大切にしたいとね」
「……はぁ」
戦う為に現れたユウトは、小さく溜息を吐きながらもレンが考え終わるまで静かに待っていた。
「…………決めた!」
「何を?」
レンは、ゆっくりとユウトを指差した。
「人を指差すんじゃないわよ!」
「君の名前は〝ユキ〟だ!」
「はぁっ?何その安直な名前……どうせ私の髪が雪みたいだからとかでしょ?」
「確かにそうだけど、それだけじゃないよ?君にピッタリの名前だと思ったんだ……しょうがないよね」
納得する様に何度も頷くレンに対して、ユキは怒りによって両腕を震わせていた。
「人の名前を勝手に決めてんじゃないっ!!」
怒りが爆発したユキの怒号が、修練場内に響き渡った。
指導しながらその光景を見ていたエムは、『どっかで見たやり取りだな』と思うのであった。
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
【短編】花婿殿に姻族でサプライズしようと隠れていたら「愛することはない」って聞いたんだが。可愛い妹はあげません!
月野槐樹
ファンタジー
妹の結婚式前にサプライズをしようと姻族みんなで隠れていたら、
花婿殿が、「君を愛することはない!」と宣言してしまった。
姻族全員大騒ぎとなった
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる