196 / 204
第3章 光闇の宿命を背負ふ者
第26話 アンラダクシアの砦
しおりを挟む
エジプト拠点 アンラダクシア 謁見の間
「さあ、始めようではないか?……互いに懸けた、命の奪い合いを」
不適な笑みを浮かべ、ユカリに向けて右手を差し出したオラルセプタは、左手に握っていた羊飼いの杖で床を突いた。
その瞬間、二層に形成された状態で発生した蒼い球体から水流が順不同に放たれた。
『守結の盾・刃圏』
ユカリの周囲を浮遊していた小さな結晶の盾群は、ユカリが再び両手を広げた瞬間、ユカリの周辺を高速で回転し始めた。
そして瞬く間に、ユカリの周囲を覆い隠すよう円状に隙間なく敷き詰められた。
「はぁ……無駄じゃというのが分からぬか」
溜め息を吐いたオラルセプタは、ユカリの愚策に呆れた表情を浮かべながら言葉を発した。
ズガァァァァン
次の瞬間、二層の水流が守結の盾に次々と衝突し、激しい轟音と共に冷気を辺りに放ち、守結の盾から削られた小さな結晶が飛散した。
「先程の言葉……そのまま貴女に返します」
「何?」
「貴女に通じないと分かっている技を、私が二度も使うと思いましたか?」
その時、守結の盾の表面に模られた子持ち亀甲文様が、微かに空色の光を放ち始めた。
「禍を、祓いたまえっ!」
ユカリの言葉を呼応した守結の盾は、子持ち亀甲文様が刻まれた表面を平らに均し、別の文様を刻み始めた。
『呪符の楯』
二つの渦巻き状の文様が刻まれた瞬間、文様の凹凸に流れ込んだ水流が、上下左右様々な方向へと軌道を変えた。
「チッ」
その内、数本の水流がオラルセプタに向けて軌道を変化させたが、自身との間に蒼い球体を発生させ、迫り来る水流を吸収した。
(貫通を避ける為に盾を増やすのでは無く、表面の窪みを変化させるとは)
ユカリの呪符の楯を観察したオラルセプタは、攻撃が完全に無力化されていると判断し、属性の放出を中断した。
(奴の変化した楯……妾の水流から身を守るだけでなく、妾自身の元へ帰るよう、軌道の変更まで行なうとは)
水流が停止して数秒後、ユカリの周囲に展開されていた守結の盾は、次々と離別し始めた。
(あれならば、属性の消耗を軽減する事も可能じゃろう……ここまで考えられる奴じゃったとは)
守結の盾がユカリから離れ、隠されていた内部が露わになると、そこには人一人分の単結晶が浮遊していた。
(……あれは?)
「貴女が本気だと言うのなら——」
オラルセプタが観察を試みた直後、単結晶内から言葉が発せられ、それと同時にユカリの全身を覆っていた結晶が砕け散り、隠されていた姿が露わになった。
「私も、全力で貴女を撃ち破り……この戦いを、終わらせましょう」
結晶内部から現れたユカリは、結晶で創られたリングによって一つに結われた黒髪を揺らしていた。
(身なりが変わった?)
ユカリは先程まで身に纏っていた白い隊服ではなく、白いタンクトップと黒いショートパンツに黒い靴を履き、そして白いグローブを身に付けていた。
(この武装を身に付けると、思い出します……マリアとの訓練の日々を)
アメリカでの実戦訓練の記憶が蘇ったユカリは、数秒目を細めた。
その後、覚悟を決めた瞳で正面のオラルセプタを睨み付けたユカリは、先程よりも更に早い速度でオラルセプタに向けて駆け出した。
「っ!」
(此奴!……まだ速度を上げるか)
ユカリの行動を目視したオラルセプタは、左手に握る羊飼いの杖で床を突いた。
直後、周辺に浮遊していた蒼い球体全てから、同時に水流が放たれた。
『女王の鞭』
鞭のように撓う水流は、上下左右からユカリに向けて接近した。
(先程の水流とは動きが違う……だったら)
自身の周囲を浮遊する守結の盾を通じて、接近する水流の速度、角度、本数を確認したユカリは、脇を締めたまま両腕を顔の前に構えた。
『幻影』
微かに琥珀色の瞳が光った瞬間、ユカリは全身に冷気を纏った。
そして身体を緩やかに左右に揺らし始めたユカリの姿は、一人から二人、二人から三人と、徐々に増えていった。
「フッ、幻覚か?」
全てのユカリを貫くように加速した女王の鞭だったが、増えたユカリは〝それぞれ別々の行動〟を取り、迫る水流を紙一重で回避してみせた。
「……ほう」
(創り出された幻影が、本体とは異なる行動を取るとは)
動揺を気付かれないように取り繕ったオラルセプタは、即座に回避された水流に意識を向けた。
(じゃが、この女王の鞭は先の水流とは違うぞ?)
次の瞬間、二層となっていた全ての水流の表面から二本目の女王の鞭が形成され、ユカリに向けて放たれた。
「これは、どうじゃろうな?」
先程に比べて至近距離から放たれた水流は、周囲の守結の盾で軌道を確認する間も与えなかった。
数本の水流はユカリ達を囲うような軌道を取り、別の水流は真っ直ぐユカリ達を目掛け、また別の水流は左右からユカリ達を薙ぎ払うように撓った。
(ふふ……貰った)
ユカリの被弾を確信し、不適な笑みを浮かべたオラルセプタだったが、女王の鞭は全てユカリ達の身体をすり抜けた。
「なっ!?」
(馬鹿な!?……幻影諸共、本体を貫いた筈)
予想外の光景に驚愕するオラルセプタを他所に、ユカリは速度を緩める事なくオラルセプタとの距離を詰めた。
(まだじゃっ!)
ユカリをすり抜けた水流は、至る所から小さな蒼い球体を生み出した。
そしてオラルセプタは、球体から四方八方に向けて水流を放った。
「……」
しかしユカリは、人が立ち入る空間が存在しない水流の網の中を悠然と突き進み、オラルセプタに接近した。
(どうなっておる!?……今の奴は、実体が存在せん〝想像上の存在〟だとでも言うのか?)
二度も策を破られたオラルセプタは、先程まで隠していた動揺を露わにしていた。
『絶対零度』
そんなオラルセプタの間近に迫ったユカリは、別れていた幻影全てと重なると、〝結晶の付着が不完全〟の〝左拳〟を構えた。
「ハッ!くっ!」
琥珀色の鋭い眼光を目にしたオラルセプタは、混濁していた意識を瞬時に正常へと戻し、正面のユカリを睨み付けた。
(動け、妾の身体……久方振りの運動じゃっ!)
目を見開き、口から血を流す程の力で歯を食いしばったオラルセプタは、全身の属性を全て活性化させる事で自身の身体を強引に動かした。
「当たる、ものかっ!!」
感情のままに叫んだオラルセプタは身体を左に逸らし、迫るユカリの拳を間一髪の所で回避すると同時に、前方へと思い切り飛んだ。
ズガァァァァン
拳が石の玉座に接触した瞬間、辺りの壁や床が激しく振動する程の轟音が響き渡り、発生した衝撃波によって亀裂が走り、共に広がった強烈な冷気によって、周囲の空間は一瞬にして凍結した。
うつ伏せの状態で地面に倒れ込む瞬間、華奢なオラルセプタの身体は、冷気と衝撃波によって軽々と吹き飛ばされた。
「っ!」
(なんて暴風じゃ……国外まで飛ばされかねん)
宙を舞うオラルセプタは、咄嗟に自身の後方へと蒼い球体を複数発生させ、通過する毎に速度を落とす策を取った。
後方に存在した五つの球体を貫通したオラルセプタは、数度地面を転がった後に停止した。
「この妾に……ここまで、させるとは」
地面を転がる際に展開させた水属性が付着したオラルセプタは、身体をふらつかせながらゆっくりと立ち上がった。
(チィッ……近接戦に持ち込まれれば、例え妾であっても…… 屈辱じゃが、奴に負けるのは分かっておった)
怒りの籠った鋭い眼差しをユカリに向けたオラルセプタは、口から流れていた血液を苛立った様子で拭った。
(じゃが……まさか、今の女王の鞭を避ける事のできる人間が、この世に存在しておるとは……想像もしておらんかった)
人間では反応すら困難である水流を防ぎ、受け流し、果てには二層状態の水流さえ回避した。
そんなユカリの事を、オラルセプタは人間以上の存在ではないかと認識し始めていた。
(これが……人の世で神と称された者か)
心の中に小さく芽吹いた『敗北』を胸に、オラルセプタは離れた場所に立つ神々しい少女に視線を向けた。
ギリッ
自身の身体が震えている事に気が付いたオラルセプタは、歯を食いしばり羊飼いの杖を構えた。
「妾は……こんなものではないっ!!」
両手で羊飼いの杖を握ったオラルセプタは、正面の地面を力強く突いた。
「妾は、この国を護る……アンラダクシアの最後の砦じゃ」
その瞬間、地面から巨大な蒼い球体が発生し、オラルセプタの全身を包み込み始めた。
「そして、国民を光へと導く。それが妾、オラルセプタ……この国の、王じゃっ!!」
心のままに叫んだオラルセプタの瞳には、強い覚悟が込められていた。
「さあ、始めようではないか?……互いに懸けた、命の奪い合いを」
不適な笑みを浮かべ、ユカリに向けて右手を差し出したオラルセプタは、左手に握っていた羊飼いの杖で床を突いた。
その瞬間、二層に形成された状態で発生した蒼い球体から水流が順不同に放たれた。
『守結の盾・刃圏』
ユカリの周囲を浮遊していた小さな結晶の盾群は、ユカリが再び両手を広げた瞬間、ユカリの周辺を高速で回転し始めた。
そして瞬く間に、ユカリの周囲を覆い隠すよう円状に隙間なく敷き詰められた。
「はぁ……無駄じゃというのが分からぬか」
溜め息を吐いたオラルセプタは、ユカリの愚策に呆れた表情を浮かべながら言葉を発した。
ズガァァァァン
次の瞬間、二層の水流が守結の盾に次々と衝突し、激しい轟音と共に冷気を辺りに放ち、守結の盾から削られた小さな結晶が飛散した。
「先程の言葉……そのまま貴女に返します」
「何?」
「貴女に通じないと分かっている技を、私が二度も使うと思いましたか?」
その時、守結の盾の表面に模られた子持ち亀甲文様が、微かに空色の光を放ち始めた。
「禍を、祓いたまえっ!」
ユカリの言葉を呼応した守結の盾は、子持ち亀甲文様が刻まれた表面を平らに均し、別の文様を刻み始めた。
『呪符の楯』
二つの渦巻き状の文様が刻まれた瞬間、文様の凹凸に流れ込んだ水流が、上下左右様々な方向へと軌道を変えた。
「チッ」
その内、数本の水流がオラルセプタに向けて軌道を変化させたが、自身との間に蒼い球体を発生させ、迫り来る水流を吸収した。
(貫通を避ける為に盾を増やすのでは無く、表面の窪みを変化させるとは)
ユカリの呪符の楯を観察したオラルセプタは、攻撃が完全に無力化されていると判断し、属性の放出を中断した。
(奴の変化した楯……妾の水流から身を守るだけでなく、妾自身の元へ帰るよう、軌道の変更まで行なうとは)
水流が停止して数秒後、ユカリの周囲に展開されていた守結の盾は、次々と離別し始めた。
(あれならば、属性の消耗を軽減する事も可能じゃろう……ここまで考えられる奴じゃったとは)
守結の盾がユカリから離れ、隠されていた内部が露わになると、そこには人一人分の単結晶が浮遊していた。
(……あれは?)
「貴女が本気だと言うのなら——」
オラルセプタが観察を試みた直後、単結晶内から言葉が発せられ、それと同時にユカリの全身を覆っていた結晶が砕け散り、隠されていた姿が露わになった。
「私も、全力で貴女を撃ち破り……この戦いを、終わらせましょう」
結晶内部から現れたユカリは、結晶で創られたリングによって一つに結われた黒髪を揺らしていた。
(身なりが変わった?)
ユカリは先程まで身に纏っていた白い隊服ではなく、白いタンクトップと黒いショートパンツに黒い靴を履き、そして白いグローブを身に付けていた。
(この武装を身に付けると、思い出します……マリアとの訓練の日々を)
アメリカでの実戦訓練の記憶が蘇ったユカリは、数秒目を細めた。
その後、覚悟を決めた瞳で正面のオラルセプタを睨み付けたユカリは、先程よりも更に早い速度でオラルセプタに向けて駆け出した。
「っ!」
(此奴!……まだ速度を上げるか)
ユカリの行動を目視したオラルセプタは、左手に握る羊飼いの杖で床を突いた。
直後、周辺に浮遊していた蒼い球体全てから、同時に水流が放たれた。
『女王の鞭』
鞭のように撓う水流は、上下左右からユカリに向けて接近した。
(先程の水流とは動きが違う……だったら)
自身の周囲を浮遊する守結の盾を通じて、接近する水流の速度、角度、本数を確認したユカリは、脇を締めたまま両腕を顔の前に構えた。
『幻影』
微かに琥珀色の瞳が光った瞬間、ユカリは全身に冷気を纏った。
そして身体を緩やかに左右に揺らし始めたユカリの姿は、一人から二人、二人から三人と、徐々に増えていった。
「フッ、幻覚か?」
全てのユカリを貫くように加速した女王の鞭だったが、増えたユカリは〝それぞれ別々の行動〟を取り、迫る水流を紙一重で回避してみせた。
「……ほう」
(創り出された幻影が、本体とは異なる行動を取るとは)
動揺を気付かれないように取り繕ったオラルセプタは、即座に回避された水流に意識を向けた。
(じゃが、この女王の鞭は先の水流とは違うぞ?)
次の瞬間、二層となっていた全ての水流の表面から二本目の女王の鞭が形成され、ユカリに向けて放たれた。
「これは、どうじゃろうな?」
先程に比べて至近距離から放たれた水流は、周囲の守結の盾で軌道を確認する間も与えなかった。
数本の水流はユカリ達を囲うような軌道を取り、別の水流は真っ直ぐユカリ達を目掛け、また別の水流は左右からユカリ達を薙ぎ払うように撓った。
(ふふ……貰った)
ユカリの被弾を確信し、不適な笑みを浮かべたオラルセプタだったが、女王の鞭は全てユカリ達の身体をすり抜けた。
「なっ!?」
(馬鹿な!?……幻影諸共、本体を貫いた筈)
予想外の光景に驚愕するオラルセプタを他所に、ユカリは速度を緩める事なくオラルセプタとの距離を詰めた。
(まだじゃっ!)
ユカリをすり抜けた水流は、至る所から小さな蒼い球体を生み出した。
そしてオラルセプタは、球体から四方八方に向けて水流を放った。
「……」
しかしユカリは、人が立ち入る空間が存在しない水流の網の中を悠然と突き進み、オラルセプタに接近した。
(どうなっておる!?……今の奴は、実体が存在せん〝想像上の存在〟だとでも言うのか?)
二度も策を破られたオラルセプタは、先程まで隠していた動揺を露わにしていた。
『絶対零度』
そんなオラルセプタの間近に迫ったユカリは、別れていた幻影全てと重なると、〝結晶の付着が不完全〟の〝左拳〟を構えた。
「ハッ!くっ!」
琥珀色の鋭い眼光を目にしたオラルセプタは、混濁していた意識を瞬時に正常へと戻し、正面のユカリを睨み付けた。
(動け、妾の身体……久方振りの運動じゃっ!)
目を見開き、口から血を流す程の力で歯を食いしばったオラルセプタは、全身の属性を全て活性化させる事で自身の身体を強引に動かした。
「当たる、ものかっ!!」
感情のままに叫んだオラルセプタは身体を左に逸らし、迫るユカリの拳を間一髪の所で回避すると同時に、前方へと思い切り飛んだ。
ズガァァァァン
拳が石の玉座に接触した瞬間、辺りの壁や床が激しく振動する程の轟音が響き渡り、発生した衝撃波によって亀裂が走り、共に広がった強烈な冷気によって、周囲の空間は一瞬にして凍結した。
うつ伏せの状態で地面に倒れ込む瞬間、華奢なオラルセプタの身体は、冷気と衝撃波によって軽々と吹き飛ばされた。
「っ!」
(なんて暴風じゃ……国外まで飛ばされかねん)
宙を舞うオラルセプタは、咄嗟に自身の後方へと蒼い球体を複数発生させ、通過する毎に速度を落とす策を取った。
後方に存在した五つの球体を貫通したオラルセプタは、数度地面を転がった後に停止した。
「この妾に……ここまで、させるとは」
地面を転がる際に展開させた水属性が付着したオラルセプタは、身体をふらつかせながらゆっくりと立ち上がった。
(チィッ……近接戦に持ち込まれれば、例え妾であっても…… 屈辱じゃが、奴に負けるのは分かっておった)
怒りの籠った鋭い眼差しをユカリに向けたオラルセプタは、口から流れていた血液を苛立った様子で拭った。
(じゃが……まさか、今の女王の鞭を避ける事のできる人間が、この世に存在しておるとは……想像もしておらんかった)
人間では反応すら困難である水流を防ぎ、受け流し、果てには二層状態の水流さえ回避した。
そんなユカリの事を、オラルセプタは人間以上の存在ではないかと認識し始めていた。
(これが……人の世で神と称された者か)
心の中に小さく芽吹いた『敗北』を胸に、オラルセプタは離れた場所に立つ神々しい少女に視線を向けた。
ギリッ
自身の身体が震えている事に気が付いたオラルセプタは、歯を食いしばり羊飼いの杖を構えた。
「妾は……こんなものではないっ!!」
両手で羊飼いの杖を握ったオラルセプタは、正面の地面を力強く突いた。
「妾は、この国を護る……アンラダクシアの最後の砦じゃ」
その瞬間、地面から巨大な蒼い球体が発生し、オラルセプタの全身を包み込み始めた。
「そして、国民を光へと導く。それが妾、オラルセプタ……この国の、王じゃっ!!」
心のままに叫んだオラルセプタの瞳には、強い覚悟が込められていた。
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
軽トラの荷台にダンジョンができました★車ごと【非破壊オブジェクト化】して移動要塞になったので快適探索者生活を始めたいと思います
こげ丸
ファンタジー
===運べるプライベートダンジョンで自由気ままな快適最強探索者生活!===
ダンジョンが出来て三〇年。平凡なエンジニアとして過ごしていた主人公だが、ある日突然軽トラの荷台にダンジョンゲートが発生したことをきっかけに、遅咲きながら探索者デビューすることを決意する。
でも別に最強なんて目指さない。
それなりに強くなって、それなりに稼げるようになれれば十分と思っていたのだが……。
フィールドボス化した愛犬(パグ)に非破壊オブジェクト化して移動要塞と化した軽トラ。ユニークスキル「ダンジョンアドミニストレーター」を得てダンジョンの管理者となった主人公が「それなり」ですむわけがなかった。
これは、プライベートダンジョンを利用した快適生活を送りつつ、最強探索者へと駆け上がっていく一人と一匹……とその他大勢の配下たちの物語。
【短編】花婿殿に姻族でサプライズしようと隠れていたら「愛することはない」って聞いたんだが。可愛い妹はあげません!
月野槐樹
ファンタジー
妹の結婚式前にサプライズをしようと姻族みんなで隠れていたら、
花婿殿が、「君を愛することはない!」と宣言してしまった。
姻族全員大騒ぎとなった
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
