俺の記憶

No name

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前の俺

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どうやら先生が来たようだ
「すいません、私がこの子の担任の佐藤です」
へぇー佐藤っていうんだ
「それで話とは?」
「はい、まずこの子の学校での状態を聞いたいのですが」
俺もそれは気になってたな
「はい、まず学校ではかなりのいじめが起きていました」
「あなた方は、それを止めなかったのですか?」
「止めようとはしたのですが本人が「止めたらもっと酷くなるから今のままでいい」と言いまして止めるに止められなかったのです」
俺そんなこと言ったのか
「なるほど、やはりこの年のわりに考えつかないほどの大人ぶりですね」
ちょっとこれからのことでも聞いとくか
「あの、俺はこれからどうすればいいんですか?」
「んー、まず君の家の人に来てもらってから決めようと思います。保護者の電話番号は、分かるかい?」
「分かります」
電話番号を言って2時間くらいして叔父さんと叔母さんが来た。そして先生は、また後日と言うことで帰った。
「この子がなにかしたんですか?それならきつく言っておきますので」
「待ってください!別にこの子がなにかした訳でもないですし、なぜこの子が悪いという前提で話してるんですか?」
確かにそうだな
「そちらこそ何を言ってるんですか?この子が悪い以外なにかあるんですか?」
ひでぇーいいようだな
「あなた方は保護者の資格がないですね。どうぞお帰りください」
「はぁ?あなた何様ですか?今まで育ててきたのは、私たちですよ。あなたに何でそんなことを言われなきゃいけないんですか?」
「まずあなた方のさっきの対応といい、態度といい、この子から聞いた情報からするとちゃんと育ててはないのでしょう?」
「当たり前じゃないですか。死んだ弟たちの子供なんか育てるだけで反吐か出る」
マジかーそんなふうに思われてたんだな前の俺
「まずその考え方からしてあなたがたに保護者の資格はないですね。あなた方は、この子とルームシェアしている同居人と変わらないんですよ」
先生の言い方なすっげーわかりやすい
「それがどうしたって言うんだ?」
「やはり、あなた方のところにはこの子を置いておけない。あなた方はもう帰っていいですよ」
「っち、帰ってやるよこのヤブ医者め」
いい先生なのにここわ一言だけいうか
「すいません、言いたいことがあります」
「なんだ?」
「あなた方は屑のクソやろーです。あなた方にもう関わりたくありません、でも今まで育ててくれてありがとうございました。」
言ってやったぜ。これで昔の俺とは、サヨナラだ
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