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中学生編
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「お兄ちゃん、お帰りなさい!」
お兄ちゃんのお迎えをするために玄関から表に出た私は、丁度帰ってきたお兄ちゃんに声をかけた。そして、帰宅時間が一緒になったらしい、お兄ちゃんの隣にいる蓮琉くんを見つけた。仲直りしてから初めて話すので、少し緊張する。
「蓮琉くん、ええと、お帰りなさい。」
「ただいま、花奈。」
蓮琉くんは、にっこりと微笑むと、私に向かって何かを放り投げた。
「わっ。なあに?」
「お土産。食べて感想教えて?」
私の手には、昨日発売されたばかりの焼き菓子がのっていた。
駅前のケーキ屋さんの新商品で、 1日の販売数が限定されていたはずだ。
蓮琉くんよく手に入れることができたなあ。
私は深く考えず。ありがたく頂くことにした。
「え?いいの?わあい。ありがとう、蓮琉くん!これ食べてみたかったんだあ。」
仲直りしたからかな。
蓮琉くんが前みたいに話しかけてくれるのがすごく、嬉しい。
私がニコニコしていると、自転車を駐輪場に入れた蓮琉くんが私のそばにやってきた。
そして、私の手をとると、仲直りのシルシの場所にキスをした。
流石に恥ずかしくなってきた私は蓮琉くんの鼻をそのままつまんで引っ張った。それでも蓮琉くんはうれしそうに笑っている。
学校の荷物を一度家に置いてきたお兄ちゃんが、あきれたように蓮琉くんをどついた。
「仲直りして欲しいとは思ったけど、ここまでしろとは言ってないぞ。」
「はは。ごめん。環。」
全然悪びれてない蓮琉くんに、お兄ちゃんがさらにイラッとした顔をした時、自転車の音が近づいてきた。
「あ~タマちゃんいた~。」
「ちょっと、三田!道路の真ん中をふらふらするのやめてよね?すごく迷惑なんだけど!」
三田くんと柴崎蓮が自転車に乗ってやってきた。
三田くんはやっぱりふらふら近づいてきたかと思うと、急ブレーキをかけた。
「とうちゃく~。初めてのタマちゃん家だ!」
二人は自転車をおくと、私たちの方にやってきた。
私は三田くんを見ると、昨日のことを思い出してしまい、少し怖くなって、手が震えてしまった。私はその手をそっと後ろに隠した。
こんなことで負けないぞ!
そして、勇気を出した私は、三田くんをじいっと見た。
このひと、昨日九条沙也加と一緒にデートしてたんだよねえ。
その表情を見た三田くんが少し後退りした。
「ちょっと。ブサ犬。可愛くない顔がさらにひどくなってる。」
横から現れた柴崎蓮が、何故か私の顔をひょっとこのようにべちゃりとつぶした。
「ふあにふるの!(なにするの!)」
むきっと怒る私に、お兄ちゃんが苦笑した。
「花奈。三田が教えてくれたんだぞ?お前がストーカーされてるって。だから俺は侑心や蓮琉に連絡がとれて、お前を助けに行くのがまにあったんだ。そんな目で見るなよ。」
私はむうっと、頬をふくらませた。
三田くんが九条沙也加側の人間だとは思いたくない。
だけど、彼が知らないうちに利用されて、操られてたりして、お兄ちゃんや蓮琉くんが危なくなることはあるかもしれない。
ごめんね、三田くん。私はお兄ちゃんを守りたい主人公の妹なのです。
私は心を鬼にしてきっちり報告するさせて頂くことにした。
「……だって、三田くんはね、昨日私と会ったあと綺麗な女の人とデートしてたんだよ。」
ここで私が九条沙也加って名前を出すわけにはいかないもんね。
うあ~!もやもやする!はっきり九条沙也加って言いたい!
お兄ちゃんの苦笑していた表情が冷笑に変わった。そして、三田くんを見る目が軽蔑の視線になった。
「へえ……だから、俺からの電話にでなかったんだな。」
三田くんは焦ったようにお兄ちゃんにすがりついた。
「タマちゃん。ごめんね?妹ちゃんがそんなことになってるだなんて知らなくて。さやちゃんがやってる最中、携帯電話見せてくれなくて。それにやけにひきとめるから、電話にもでれなかったんだよ~。」
それって、三田くんと九条沙也加がデートでむにゃむにゃしてる時にお兄ちゃんが電話しまくってたってことだよね?うわ。また彼女の恨みをかったんじゃないかなあ。私は遠い目をして空を見上げた。
お兄ちゃんは、一瞬真顔になると、三田くんを睨みつけた。
「さやちゃんって……九条沙也加かよ。お前、あの日あの女と一緒にいたのか?」
三田くん以外の3人の目つきが鋭くなった。
みんな今回の事件と、文化祭の事件の黒幕が彼女だって知ってるみたい。
彼女の名前が出ただけでピリピリしてる。
三田くんだけは訳がわからないとでもいうように、キョトンとしている。
お兄ちゃんが、厳しい顔で私を見た。
「花奈。俺たちちょっと蓮琉の家で相談したいことがあるから、お前は家に戻ってろ。母さんには連絡済だから。あ、それと俺のハンバーグ食うなよ?」
「そんなに食い意地はってないもん。」
「嘘つけ。お前この前俺のコロッケこっそり食べたんだろ。母さんに聞いたぞ。」
「えっ。お母さんひどい。ばらしちゃうなんて。もう。お母さん!」
私は急いで家に入ると、お母さんのところに行かずに、ドアに背中を預けてその場に座り込んだ。
お兄ちゃん達が集まってする話といえば、恐らく、九条沙也加のことだろう。
私は座り込んだまま、足をバタバタさせて悶えた。
(円卓ルートきたああああ!)
円卓ルートとは。このゲームにでてくるルートの一つである。
アーサー王のお話にでてくる円卓の騎士にちなんで、名づけられたこのルートは、別名友情ルートとも呼ばれている。
このルートに入る条件は、二つ。
一つ目は九条沙也加が妨害してくるキャラであること。
二つ目は他のキャラ達の好感度がみんな同じくらい高いことだ。
主人公を守るために騎士達が集まって、敵に対する対抗策を練るために円卓を囲む。
このルートは、あまり恋愛色をださず、みんなで協力して、共通の敵に立ち向かうという王道的友情ストーリーなのだ。
うわあ。どんな風にみんなで話し合ってるんだろう。
みんなで話し合っているスチルが微笑ましくて、わりと好きなルートだったと思う。
お兄ちゃんはその夜遅くまで帰って来なかった。
お兄ちゃんのお迎えをするために玄関から表に出た私は、丁度帰ってきたお兄ちゃんに声をかけた。そして、帰宅時間が一緒になったらしい、お兄ちゃんの隣にいる蓮琉くんを見つけた。仲直りしてから初めて話すので、少し緊張する。
「蓮琉くん、ええと、お帰りなさい。」
「ただいま、花奈。」
蓮琉くんは、にっこりと微笑むと、私に向かって何かを放り投げた。
「わっ。なあに?」
「お土産。食べて感想教えて?」
私の手には、昨日発売されたばかりの焼き菓子がのっていた。
駅前のケーキ屋さんの新商品で、 1日の販売数が限定されていたはずだ。
蓮琉くんよく手に入れることができたなあ。
私は深く考えず。ありがたく頂くことにした。
「え?いいの?わあい。ありがとう、蓮琉くん!これ食べてみたかったんだあ。」
仲直りしたからかな。
蓮琉くんが前みたいに話しかけてくれるのがすごく、嬉しい。
私がニコニコしていると、自転車を駐輪場に入れた蓮琉くんが私のそばにやってきた。
そして、私の手をとると、仲直りのシルシの場所にキスをした。
流石に恥ずかしくなってきた私は蓮琉くんの鼻をそのままつまんで引っ張った。それでも蓮琉くんはうれしそうに笑っている。
学校の荷物を一度家に置いてきたお兄ちゃんが、あきれたように蓮琉くんをどついた。
「仲直りして欲しいとは思ったけど、ここまでしろとは言ってないぞ。」
「はは。ごめん。環。」
全然悪びれてない蓮琉くんに、お兄ちゃんがさらにイラッとした顔をした時、自転車の音が近づいてきた。
「あ~タマちゃんいた~。」
「ちょっと、三田!道路の真ん中をふらふらするのやめてよね?すごく迷惑なんだけど!」
三田くんと柴崎蓮が自転車に乗ってやってきた。
三田くんはやっぱりふらふら近づいてきたかと思うと、急ブレーキをかけた。
「とうちゃく~。初めてのタマちゃん家だ!」
二人は自転車をおくと、私たちの方にやってきた。
私は三田くんを見ると、昨日のことを思い出してしまい、少し怖くなって、手が震えてしまった。私はその手をそっと後ろに隠した。
こんなことで負けないぞ!
そして、勇気を出した私は、三田くんをじいっと見た。
このひと、昨日九条沙也加と一緒にデートしてたんだよねえ。
その表情を見た三田くんが少し後退りした。
「ちょっと。ブサ犬。可愛くない顔がさらにひどくなってる。」
横から現れた柴崎蓮が、何故か私の顔をひょっとこのようにべちゃりとつぶした。
「ふあにふるの!(なにするの!)」
むきっと怒る私に、お兄ちゃんが苦笑した。
「花奈。三田が教えてくれたんだぞ?お前がストーカーされてるって。だから俺は侑心や蓮琉に連絡がとれて、お前を助けに行くのがまにあったんだ。そんな目で見るなよ。」
私はむうっと、頬をふくらませた。
三田くんが九条沙也加側の人間だとは思いたくない。
だけど、彼が知らないうちに利用されて、操られてたりして、お兄ちゃんや蓮琉くんが危なくなることはあるかもしれない。
ごめんね、三田くん。私はお兄ちゃんを守りたい主人公の妹なのです。
私は心を鬼にしてきっちり報告するさせて頂くことにした。
「……だって、三田くんはね、昨日私と会ったあと綺麗な女の人とデートしてたんだよ。」
ここで私が九条沙也加って名前を出すわけにはいかないもんね。
うあ~!もやもやする!はっきり九条沙也加って言いたい!
お兄ちゃんの苦笑していた表情が冷笑に変わった。そして、三田くんを見る目が軽蔑の視線になった。
「へえ……だから、俺からの電話にでなかったんだな。」
三田くんは焦ったようにお兄ちゃんにすがりついた。
「タマちゃん。ごめんね?妹ちゃんがそんなことになってるだなんて知らなくて。さやちゃんがやってる最中、携帯電話見せてくれなくて。それにやけにひきとめるから、電話にもでれなかったんだよ~。」
それって、三田くんと九条沙也加がデートでむにゃむにゃしてる時にお兄ちゃんが電話しまくってたってことだよね?うわ。また彼女の恨みをかったんじゃないかなあ。私は遠い目をして空を見上げた。
お兄ちゃんは、一瞬真顔になると、三田くんを睨みつけた。
「さやちゃんって……九条沙也加かよ。お前、あの日あの女と一緒にいたのか?」
三田くん以外の3人の目つきが鋭くなった。
みんな今回の事件と、文化祭の事件の黒幕が彼女だって知ってるみたい。
彼女の名前が出ただけでピリピリしてる。
三田くんだけは訳がわからないとでもいうように、キョトンとしている。
お兄ちゃんが、厳しい顔で私を見た。
「花奈。俺たちちょっと蓮琉の家で相談したいことがあるから、お前は家に戻ってろ。母さんには連絡済だから。あ、それと俺のハンバーグ食うなよ?」
「そんなに食い意地はってないもん。」
「嘘つけ。お前この前俺のコロッケこっそり食べたんだろ。母さんに聞いたぞ。」
「えっ。お母さんひどい。ばらしちゃうなんて。もう。お母さん!」
私は急いで家に入ると、お母さんのところに行かずに、ドアに背中を預けてその場に座り込んだ。
お兄ちゃん達が集まってする話といえば、恐らく、九条沙也加のことだろう。
私は座り込んだまま、足をバタバタさせて悶えた。
(円卓ルートきたああああ!)
円卓ルートとは。このゲームにでてくるルートの一つである。
アーサー王のお話にでてくる円卓の騎士にちなんで、名づけられたこのルートは、別名友情ルートとも呼ばれている。
このルートに入る条件は、二つ。
一つ目は九条沙也加が妨害してくるキャラであること。
二つ目は他のキャラ達の好感度がみんな同じくらい高いことだ。
主人公を守るために騎士達が集まって、敵に対する対抗策を練るために円卓を囲む。
このルートは、あまり恋愛色をださず、みんなで協力して、共通の敵に立ち向かうという王道的友情ストーリーなのだ。
うわあ。どんな風にみんなで話し合ってるんだろう。
みんなで話し合っているスチルが微笑ましくて、わりと好きなルートだったと思う。
お兄ちゃんはその夜遅くまで帰って来なかった。
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