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第1章 沈黙の舌と、お志乃の慈しみ
第1話 籠の中の鳥
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冬の訪れを告げる北風が、雨戸をガタガタと揺らしていた。
豪商「万屋」の広大な屋敷は、その富の重さに沈み込むように、しんとした静寂に包まれている。
主人の寝所には、行燈の頼りない明かりだけが灯っていた。
その薄暗がりの中で、お志乃は一言も発することなく、畳の上に正座し、夫の帰りを待っていた。白磁のように透き通る肌、少し憂いを帯びた切れ長の瞳。彼女はこの界隈でも評判の美しい妻であったが、この屋敷においては、床の間に飾られた高価な壺や、蔵に眠る古美術品と何ら変わりのない「所有物」でしかなかった。
重い足音と共に襖が乱暴に開け放たれ、酒と脂の匂いが部屋になだれ込んできた。
夫の権左である。
太く短い首、欲望に濁った小さな瞳。上機嫌に酒を煽ってきたのか、その顔は赤黒く充血している。
「お帰りなさいませ、旦那様」
お志乃が手をついて頭を下げると、権左は鼻を鳴らし、ドカリと寝床の縁に腰を下ろした。
「ああ。……今日もまた、人形のように澄まし顔か。お前のその顔を見ていると、美しいがいささか気味が悪いわ」
権左はそう吐き捨てながらも、その視線はお志乃の襟元から覗く白いうなじに、ねっとりと張り付いていた。
彼は美しいものを好む。だが、それは自分の意のままに動かず、文句も言わない、沈黙した美しさだけだった。
「来い」
短い命令。
お志乃は逆らうことなく、音もなく立ち上がり、夫の足元へ膝行した。
帯を解く手つきは慣れたものだったが、そこには愛おしさも、情熱の欠片もない。ただ、毎夜繰り返される「勤め」としての所作があるだけだった。
着物を脱ぎ捨てた権左の体は、裕福な暮らしを象徴するように脂肪がつき、脂ぎっていた。
彼は、細いお志乃の腕を乱暴に掴むと、そのまま布団へと引き倒した。
「……あ」
小さく漏れたお志乃の声に、権左の眉間がピクリと動く。
「声を出すなと言っているだろう。……興が削がれる」
権左の大きな手が、お志乃の口元を覆うように押し付けられた。
彼の手の平は分厚く、少し湿っており、お志乃の呼吸と自由を容赦なく奪い取る。
お志乃は瞳だけで夫を見上げた。その瞳に映るのは、恐怖ではなく、底なしの諦めだった。
権左は、お志乃の着物の裾を無造作に割り開いた。
雪のように白い太腿が露わになり、行燈の光を浴びて艶めかしく光る。
権左はその白さに、泥のような欲望を擦り付けることに無上の喜びを感じていた。
「いい眺めだ。……中身などいらぬ。この皮一枚、美しい肉さえあればな」
彼は、何の前触れも愛撫もなく、自身の怒張した欲望を、お志乃の秘所へとあてがった。
枯れた井戸に杭を打ち込むかのような、無骨な侵入。
お志乃の体がビクリと跳ねるが、口を塞がれているため、悲鳴は声にならず、喉の奥で押し殺された嗚咽として消えていく。
「……ん、ぐ、う……」
「そうだ。黙って受け入れろ。……女は、男の快楽を吸い取るための器であればいい」
権左の腰が動き始める。
それは、互いの快感を高め合うリズムではなく、ただ自身の排泄衝動を満たすための、一方的で重苦しいピストン運動だった。
ぬちゃ、ぬちゃ、と卑猥な水音が、静まり返った寝所に響き渡る。
お志乃の意思とは無関係に、蹂躙される肉体は防衛反応として愛液を分泌し、それが権左の肉の楔をさらに滑らかに、深くへと招き入れてしまう。
お志乃は、天井の木目を虚ろな目で見つめていた。
(私は、ここにいない)
心の中で、何度もそう唱える。
体内で蠢く異物の感覚。内壁を容赦なく擦り上げ、最奥を突き上げる衝撃。それは確かな「快感」の種を含んでいたが、お志乃にとってそれは屈辱でしかなかった。愛のない快楽は、魂を削り取る拷問に等しい。
「……っ、ふぅ、う……!」
権左の動きが激しくなる。
彼は、お志乃の乳房を餅でもこねるかのように乱暴に揉みしだき、首筋に顔を埋めて獣のような荒い息を吹きかけた。
酒臭い呼気が、お志乃の鼻腔を満たす。
「どうだ、お志乃。……旦那様のものが、そんなに欲しいか。ええ?」
権左は、お志乃が快感に喘ぐことを禁じながらも、彼女が自分の男根に屈服する様を見ることを好んだ。矛盾した支配欲。彼は、わざと最も感じやすい一点を執拗に攻め立てた。
「っ……!」
お志乃の背中が弓なりに反る。
生理的な反応として、腰が震え、膣壁が権左のものを締め付ける。
それこそが、権左の待ち望んでいた反応だった。
「はは、いい締まりだ。……だが、口は開くなよ。お前のその舌は、余計なことを喋るためにあるんじゃない」
権左は、お志乃の口を塞いでいた手を離すと、今度はその太い指を、お志乃の口内へとねじ込んだ。
「……んぐッ、ぅ……」
「舐めろ。……舌を使え。言葉を紡ぐのではなく、ただ俺を喜ばせるためだけに」
お志乃は涙目で、口の中に侵入してきた夫の指を絡め取らざるを得なかった。
唾液と、吐き気と、そして悔しさがない交ぜになり、お志乃の思考は白濁していく。
下半身では太い楔に貫かれ、口では指に犯される。
彼女には、拒絶の言葉を紡ぐ「舌」も、愛を囁く「唇」も、もはや残されていなかった。
権左の動きが限界に達する。
彼は獣のような唸り声を上げ、お志乃の腰を万力のように掴んで固定すると、最奥部へと勢いよく自身を突き入れた。
「おお……っ、出る、出るぞ……!」
ドプ、ドプ、と熱い塊が、お志乃の中に吐き出される。
権左は、お志乃の体に全体重を預け、満足げに息を吐き出した。
お志乃は、重石のような夫の下で、ただ呼吸を整えることしかできない。
胎内に広がる熱は、生命の源などではなく、泥のように重く、どこまでも粘着質な汚れのように感じられた。
しばらくして、権左は事も無げに自身を引き抜いた。
白濁した液が、お志乃の太腿を伝って畳へと滴り落ちる。
権左はそれを見ても、拭いてやることも、ねぎらいの言葉をかけることもない。
「……ふん。今夜はまずまずだったな」
彼は枕元の手ぬぐいで股間を雑に拭うと、そのまま背を向け、布団を被ってしまった。
数分もしないうちに、高い鼾が聞こえ始める。
後に残されたのは、乱れた着物と、汚された体のお志乃だけ。
彼女はゆっくりと身を起こし、手元の懐紙で自身を拭った。
その動作の一つ一つが、ひどく緩慢で、まるで糸の切れた人形のようだった。
(私は、道具……)
鏡台に映る自分の顔を見る。
髪は乱れ、唇は腫れ、瞳は死んだ魚のように光を失っている。
美しい着物を着せられ、何不自由ない暮らしを与えられていても、ここにあるのは「飼育」された孤独だけだった。
「……あ」
お志乃は、小さく口を開いてみた。
声を出そうとした。
「助けて」でも、「寂しい」でも、「愛して」でもいい。何か言葉を。
「…………」
しかし、喉からは乾いた空気が漏れるだけだった。
長年にわたる支配と沈黙の強要は、彼女から「言葉」を奪い去っていた。
彼女の舌は、まだ口の中にあったが、それはもう、誰かに思いを伝えるための機能を果たしていない、ただの肉塊に過ぎないように思えた。
お志乃は、冷え切った布団の端に潜り込み、膝を抱えた。
権左の鼾が、部屋の空気を震わせている。
この広い屋敷の中で、お志乃の居場所は、この冷たく狭い布団の中だけだった。
いや、そこさえも、夫の欲望が侵入してくる「籠」の中だ。
窓の外では、風が鳴り止まない。
その音は、まるで言葉を持たない女の、音のない慟哭のように聞こえた。
豪商「万屋」の広大な屋敷は、その富の重さに沈み込むように、しんとした静寂に包まれている。
主人の寝所には、行燈の頼りない明かりだけが灯っていた。
その薄暗がりの中で、お志乃は一言も発することなく、畳の上に正座し、夫の帰りを待っていた。白磁のように透き通る肌、少し憂いを帯びた切れ長の瞳。彼女はこの界隈でも評判の美しい妻であったが、この屋敷においては、床の間に飾られた高価な壺や、蔵に眠る古美術品と何ら変わりのない「所有物」でしかなかった。
重い足音と共に襖が乱暴に開け放たれ、酒と脂の匂いが部屋になだれ込んできた。
夫の権左である。
太く短い首、欲望に濁った小さな瞳。上機嫌に酒を煽ってきたのか、その顔は赤黒く充血している。
「お帰りなさいませ、旦那様」
お志乃が手をついて頭を下げると、権左は鼻を鳴らし、ドカリと寝床の縁に腰を下ろした。
「ああ。……今日もまた、人形のように澄まし顔か。お前のその顔を見ていると、美しいがいささか気味が悪いわ」
権左はそう吐き捨てながらも、その視線はお志乃の襟元から覗く白いうなじに、ねっとりと張り付いていた。
彼は美しいものを好む。だが、それは自分の意のままに動かず、文句も言わない、沈黙した美しさだけだった。
「来い」
短い命令。
お志乃は逆らうことなく、音もなく立ち上がり、夫の足元へ膝行した。
帯を解く手つきは慣れたものだったが、そこには愛おしさも、情熱の欠片もない。ただ、毎夜繰り返される「勤め」としての所作があるだけだった。
着物を脱ぎ捨てた権左の体は、裕福な暮らしを象徴するように脂肪がつき、脂ぎっていた。
彼は、細いお志乃の腕を乱暴に掴むと、そのまま布団へと引き倒した。
「……あ」
小さく漏れたお志乃の声に、権左の眉間がピクリと動く。
「声を出すなと言っているだろう。……興が削がれる」
権左の大きな手が、お志乃の口元を覆うように押し付けられた。
彼の手の平は分厚く、少し湿っており、お志乃の呼吸と自由を容赦なく奪い取る。
お志乃は瞳だけで夫を見上げた。その瞳に映るのは、恐怖ではなく、底なしの諦めだった。
権左は、お志乃の着物の裾を無造作に割り開いた。
雪のように白い太腿が露わになり、行燈の光を浴びて艶めかしく光る。
権左はその白さに、泥のような欲望を擦り付けることに無上の喜びを感じていた。
「いい眺めだ。……中身などいらぬ。この皮一枚、美しい肉さえあればな」
彼は、何の前触れも愛撫もなく、自身の怒張した欲望を、お志乃の秘所へとあてがった。
枯れた井戸に杭を打ち込むかのような、無骨な侵入。
お志乃の体がビクリと跳ねるが、口を塞がれているため、悲鳴は声にならず、喉の奥で押し殺された嗚咽として消えていく。
「……ん、ぐ、う……」
「そうだ。黙って受け入れろ。……女は、男の快楽を吸い取るための器であればいい」
権左の腰が動き始める。
それは、互いの快感を高め合うリズムではなく、ただ自身の排泄衝動を満たすための、一方的で重苦しいピストン運動だった。
ぬちゃ、ぬちゃ、と卑猥な水音が、静まり返った寝所に響き渡る。
お志乃の意思とは無関係に、蹂躙される肉体は防衛反応として愛液を分泌し、それが権左の肉の楔をさらに滑らかに、深くへと招き入れてしまう。
お志乃は、天井の木目を虚ろな目で見つめていた。
(私は、ここにいない)
心の中で、何度もそう唱える。
体内で蠢く異物の感覚。内壁を容赦なく擦り上げ、最奥を突き上げる衝撃。それは確かな「快感」の種を含んでいたが、お志乃にとってそれは屈辱でしかなかった。愛のない快楽は、魂を削り取る拷問に等しい。
「……っ、ふぅ、う……!」
権左の動きが激しくなる。
彼は、お志乃の乳房を餅でもこねるかのように乱暴に揉みしだき、首筋に顔を埋めて獣のような荒い息を吹きかけた。
酒臭い呼気が、お志乃の鼻腔を満たす。
「どうだ、お志乃。……旦那様のものが、そんなに欲しいか。ええ?」
権左は、お志乃が快感に喘ぐことを禁じながらも、彼女が自分の男根に屈服する様を見ることを好んだ。矛盾した支配欲。彼は、わざと最も感じやすい一点を執拗に攻め立てた。
「っ……!」
お志乃の背中が弓なりに反る。
生理的な反応として、腰が震え、膣壁が権左のものを締め付ける。
それこそが、権左の待ち望んでいた反応だった。
「はは、いい締まりだ。……だが、口は開くなよ。お前のその舌は、余計なことを喋るためにあるんじゃない」
権左は、お志乃の口を塞いでいた手を離すと、今度はその太い指を、お志乃の口内へとねじ込んだ。
「……んぐッ、ぅ……」
「舐めろ。……舌を使え。言葉を紡ぐのではなく、ただ俺を喜ばせるためだけに」
お志乃は涙目で、口の中に侵入してきた夫の指を絡め取らざるを得なかった。
唾液と、吐き気と、そして悔しさがない交ぜになり、お志乃の思考は白濁していく。
下半身では太い楔に貫かれ、口では指に犯される。
彼女には、拒絶の言葉を紡ぐ「舌」も、愛を囁く「唇」も、もはや残されていなかった。
権左の動きが限界に達する。
彼は獣のような唸り声を上げ、お志乃の腰を万力のように掴んで固定すると、最奥部へと勢いよく自身を突き入れた。
「おお……っ、出る、出るぞ……!」
ドプ、ドプ、と熱い塊が、お志乃の中に吐き出される。
権左は、お志乃の体に全体重を預け、満足げに息を吐き出した。
お志乃は、重石のような夫の下で、ただ呼吸を整えることしかできない。
胎内に広がる熱は、生命の源などではなく、泥のように重く、どこまでも粘着質な汚れのように感じられた。
しばらくして、権左は事も無げに自身を引き抜いた。
白濁した液が、お志乃の太腿を伝って畳へと滴り落ちる。
権左はそれを見ても、拭いてやることも、ねぎらいの言葉をかけることもない。
「……ふん。今夜はまずまずだったな」
彼は枕元の手ぬぐいで股間を雑に拭うと、そのまま背を向け、布団を被ってしまった。
数分もしないうちに、高い鼾が聞こえ始める。
後に残されたのは、乱れた着物と、汚された体のお志乃だけ。
彼女はゆっくりと身を起こし、手元の懐紙で自身を拭った。
その動作の一つ一つが、ひどく緩慢で、まるで糸の切れた人形のようだった。
(私は、道具……)
鏡台に映る自分の顔を見る。
髪は乱れ、唇は腫れ、瞳は死んだ魚のように光を失っている。
美しい着物を着せられ、何不自由ない暮らしを与えられていても、ここにあるのは「飼育」された孤独だけだった。
「……あ」
お志乃は、小さく口を開いてみた。
声を出そうとした。
「助けて」でも、「寂しい」でも、「愛して」でもいい。何か言葉を。
「…………」
しかし、喉からは乾いた空気が漏れるだけだった。
長年にわたる支配と沈黙の強要は、彼女から「言葉」を奪い去っていた。
彼女の舌は、まだ口の中にあったが、それはもう、誰かに思いを伝えるための機能を果たしていない、ただの肉塊に過ぎないように思えた。
お志乃は、冷え切った布団の端に潜り込み、膝を抱えた。
権左の鼾が、部屋の空気を震わせている。
この広い屋敷の中で、お志乃の居場所は、この冷たく狭い布団の中だけだった。
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