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10 猫耳メイド②
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あえて遠い方のコンビニに行き、これ見よがしに雑誌を立ち読みし、炭酸水と避妊具を買って帰ってきた。出ていた時間は三十分にも満たなかったと思う。
「ただいまー」
居室にはむせ返るような芳香が充満していた。悠月は布団に伏せてぐったりしているが、時折腰を激しく跳ねさせては尻尾を揺らす。傍らに座って頭を撫でてやると、焦点の合わない蕩けた視線をこちらに向ける。
「せん……ん゛ぅ゛ッ! ……は、ぁう、せんせぇ……ッ」
「よしよし、お留守番できたな」
「も、とって、これぇ……ゃん゛ッ!」
一体何度絶頂したのだろう。しかし一度も射精はできていないらしかった。先走り汁が洪水のように溢れ出て、黒いワンピースも白いエプロンもどろどろに、布団カバーには水溜まりまでできている。こうしている間にもまた粘液がとろりと零れ落ち、重力に従って蜘蛛の糸のごとく垂れていく。
「ご褒美に抜いてやろうな」
「ふぁ、あも、は、はやく、」
悠月の背後に回り、スカートを捲って尻尾の付け根を掴む。悠月は急かすように腰を前後させるが、すぐには抜かず中で少し揺する。すると後孔付近の筋肉が痙攣し、白い尻が激しく波打つ。
「や゛ぁッ! も、とってってばぁっ、」
「んー、次イク時、にゃあって鳴いてくれる?」
「はっ、あ? ぇ?」
「だから、にゃあって猫の鳴き真似してイッてよ。そしたら取ってあげる」
悠月はわけがわからないと言うようにわずかに目を見開く。困ったように瞳を潤ませる。
「ふぁ、や、なんで、そんな、」
「お前今かわいい猫ちゃんだろ? かわいい猫ちゃんはにゃーにゃー鳴くもんだろ」
「んん゛ッ……やっ、やだぁっ」
この期に及んで強情なので、プラグの振動を一気に強めてやる。振動音が一際高く響き渡る。尻尾もぶるぶる激しく揺れる。
「あ゛ぅッ! ……んっ、んぅッ、」
「今イッたろ? 尻がビクビクしてる」
「ちがっ、……ひぁ、や、また……」
「次はにゃあだからな。そしたら抜いてあげるから」
「やっ、やっ、やぁあん……」
悠月は堪えるように布団にしがみつき、ぐりぐりと額を押し当てる。しかしすぐにまた、腰がビクンと跳ねて高く持ち上がる。
「……ッ! ッ……んにゃっ、にゃ、にゃぁあぁんッ!!」
渾身のにゃーが飛び出した。尻も尻尾もぶるぶる震えて、まさに猫である。
「にゃぁ゛ッ、あ゛っも、いっだ、いったからぁ、とってよぉっ!」
「わかったわかった。わかったから暴れんな」
もう一度尻尾の付け根を掴み、そろりそろりとプラグを引き抜く。悠月の呼吸に合わせ、蕾が大きく収縮する。引き抜かれるプラグに巻き込まれて赤い花弁が捲れ上がる。熟れた粘膜が覗く。
ようやく全て抜去した。悠月は放心したように布団へ倒れ込む。しかし本番はこれからだ。俺は手早く服を脱ぎ、悠月の背後に陣取る。腰を持ち上げ膝を立たせ、尻を割り開いた。抵抗する力も残っていない悠月はされるがままだ。
「っぅ、まって、ちょっと、やすみ……」
「なるべく早く終わらすから、気張れよ」
「ゃ、は……ぁう゛ッ!」
挿れた瞬間、ぴゅる、と前から何かが飛び出した。同時に中がきつく締まる。
「イッちゃった?」
「で、ちゃった、んッ、せーし、でちゃったぁ」
「ずっと我慢してたの」
「ちが、ぅん……せんせぇの、じゃないと、でない、」
息も絶え絶えに俺の質問に答える姿がいじらしい。それから、俺のを挿れてもらわなきゃ射精も満足にできないという事実に並々ならぬ興奮を覚える。欲の塊が一回り大きくなる。緩やかに腰を回すと、悠月は苦しそうに呻いた。
「おっき……くるしぃ……」
「それ褒め言葉? すごい締め付けてくるけど」
「らって、ぁん、おくまで、っ、くるからぁ」
「きもち?」
こくこくと首を振る。わざわざ言葉で訊かなくても、体の反応を見れば気持ちいいかどうかわかる。性具で散々高められた悠月のここは、まるで蜂蜜をたっぷり詰めた瓶の中みたいに完全に溶けきっている。気のせいかもしれないがその匂いまで漂ってくるようで口の中が甘くなる。
悠月は文字通りシーツに齧り付いて衝撃を受け止める。バックでするのは久しぶりだが、野性に返ったようでやはり興奮する。野性的な征服欲が満たされる。小ぶりな尻に赤黒い肉棒が出たり入ったり、入ったり出たりするその様を、まじまじと目に焼き付ける。
時折苦しいくらい中が締まり、ぶるるっと尻が痙攣する。前からは薄い精液が力なく溢れ、ぼたぼたと垂れて布団を汚す。性器を拭ってやると大袈裟なほどに身悶えて、今度は出さずに達する。
突く度に、エプロンの蝶々リボンがふわりふわりと舞う。今している行為と対比してあまりにメルヘンチックで、しかしそのギャップに滾る。腹側に垂れ下がるスカートも律動に合わせて揺れる。こちらは水分を含んで重くなっているので、ふわふわと軽やかにはいかない。
俺は悠月の腕を掴んで抱き寄せた。いきなり上体を起こされた悠月はバランスを崩してふらつく。俺は腕を掴んだまま、背後から抱きしめる姿勢で体を密着させる。大きく開いた襟ぐりから覗くうなじに舌を這わす。汗の味がしてちょっとしょっぱい。結合部がきゅんきゅんと俺のものを食む。
「せんせぇ……」
顎を取って振り向かせた。口元が緩み、唾液でべたべたしている。唇の隙間から赤い舌が誘うように揺れるので、釣られた魚のごとく噛み付いた。悠月は腰を捻って俺の肩に手を回し、髪の毛を引っ張るようにして抱きついてくる。お互いに唾液を送り合い、夢中で舌を絡める。
「ふっ……んっ、ふぇんふぇ」
「ゆづき」
「んふ……んん……」
距離が近すぎてよく見えないが、悠月の眦が弧を描いたような気がした。どちらのものか見当も付かないが、飲み切れなかった唾液がだらだらと喉の方まで垂れてくる。
ワンピースの胸ボタンを手探りで外し、手を突っ込んで平らな胸を触る。痛そうなほど腫れている乳首を摘まんでくりくりと愛撫する。指の腹でそっと撫でるだけでも、悠月は甘ったるい声を発して艶めかしく腰をくねらせる。
俺もそろそろ堪えるのが限界で、悠月の腰をしっかりと掴み直した。少し抜いて、とん、と奥まで入る。悠月の体もわずかに浮き上がる。スカートがぺろんと垂れ下がってくるのが邪魔で、捲り上げてエプロンのウエストに挟んだ。
容赦なく腰を振り、何度も激しくピストンすると、悠月は自分の体を支えていられなくなって布団に伏せてしまう。でも俺は顔が見たくて、また腕を掴んでこちらを向かせた。欲に濡れたラピスラズリと目が合う。
「んぁ、あ゛ッ、せんせぇっ! おれいく、またいくよぉっ」
口元だけでなく、目元も涙でべたべたしている。また新たな雫が零れ、明かりが反射してキラキラ光る。
「ん……もうちょい我慢して」
「やらぁっ、おぐ、おくごりごりしないれ、」
「だってこーしねぇとイけねぇんだもん……な、一緒にイきたいから、もーちょい……」
「あんッ、んんぅ゛っ、せんせぇッ……」
切なげに先生と呼ばれると堪らない。俺の胸まで切なくなってくる。
「ゆづきぃ……俺、お前が一番好きだよ……この世の何より」
頬を撫で、そっと囁く。
数秒、悠月は息を止めた。その後、花火でも爆発したみたいに腹の奥がどくどくと脈打ち、ビクビクと不規則に熱い肉襞がうねった。耐え切れず、俺も射精する。俺の出したものは薄いゴムに包まれるが、悠月の出したものは何も受け止めるものがなく、しかも今回は結構勢いよく飛んで、黒いワンピースに点々と白い染みを作った。
*
翌朝。たぶん、朝だと思う。意識がはっきりせず、部屋の中がいやに明るいからという理由で、朝が来たのだなぁと判断した。
「……せんせ? おきた?」
「ん……悠月……」
フリルのメイド服を着た少年が俺の股の間に跪いて――なんだか、若干見覚えのある光景だ。以前にもこんなことがあった。
「なにやってんの、朝っぱらから」
「こんな服着てんのに、それっぽいことしてねぇなと思って」
「だから口で?」
「うん。すぐ勃ったぜ」
俺のを握る悠月の手をやんわりと外し、口淫をやめさせた。
「いいよ、こんなことしなくて」
「昨日は散々好き勝手したくせに」
「いやあれは……てか、フェラってあんま好きじゃないし」
「そうなのか?」
悠月はきょとんと目を丸くする。その隙に俺は下着を履く。
「へぇ……珍しいな」
「自分が弱くなったみたいで、なーんか嫌なんだよな」
「ふぅん」
悠月はおもむろに立ち上がると服を脱ぎ始める。
「なんで脱いじゃうの。せっかくかわいいのに」
「だって、しねぇんだろ? それにこれ、洗った方がいいぜ。いやもう捨てるべきかも」
触ってみると確かに、精液が固まってガビガビになっている。裏地が特に酷い。
「あー、こりゃやばいな。洗濯機で落ちんのかな」
「洗うのか?」
「捨てるのはもったいないだろ。まだ使えるのに」
「……もう着ねぇぞ」
「またまたぁ。頼めば着てくれるって先生知ってるからね。お前案外チョロいから」
「何だと」
とりあえず汚れの酷いものは先に手洗いすることにし、その間に洗濯機を回す。昨晩の情事でぐちゃぐちゃに汚れてしまったシーツを丸めて突っ込んだので、洗濯槽は既にいっぱいである。
「今日は久々に晴れて洗濯日和だな」
「布団も干そうぜ。ケツんとこ、なんか湿っぽかった」
「お前も思った? カバー替えても、下まで染みちゃってたんだな。カビなきゃいいけど」
共同作業で布団をベランダに干し、洗い終わった洗濯物もベランダの物干し竿に掛けた。ここのとこ雨続きだったので、外に干すのは久しぶりだ。
「どうする、この後。出かける? 久々の晴れだし」
しかし悠月は首を横に振る。
「今日はもういつも通りでいいよ。家にいようぜ」
ゲームのソフトを片手に言った。
「ただいまー」
居室にはむせ返るような芳香が充満していた。悠月は布団に伏せてぐったりしているが、時折腰を激しく跳ねさせては尻尾を揺らす。傍らに座って頭を撫でてやると、焦点の合わない蕩けた視線をこちらに向ける。
「せん……ん゛ぅ゛ッ! ……は、ぁう、せんせぇ……ッ」
「よしよし、お留守番できたな」
「も、とって、これぇ……ゃん゛ッ!」
一体何度絶頂したのだろう。しかし一度も射精はできていないらしかった。先走り汁が洪水のように溢れ出て、黒いワンピースも白いエプロンもどろどろに、布団カバーには水溜まりまでできている。こうしている間にもまた粘液がとろりと零れ落ち、重力に従って蜘蛛の糸のごとく垂れていく。
「ご褒美に抜いてやろうな」
「ふぁ、あも、は、はやく、」
悠月の背後に回り、スカートを捲って尻尾の付け根を掴む。悠月は急かすように腰を前後させるが、すぐには抜かず中で少し揺する。すると後孔付近の筋肉が痙攣し、白い尻が激しく波打つ。
「や゛ぁッ! も、とってってばぁっ、」
「んー、次イク時、にゃあって鳴いてくれる?」
「はっ、あ? ぇ?」
「だから、にゃあって猫の鳴き真似してイッてよ。そしたら取ってあげる」
悠月はわけがわからないと言うようにわずかに目を見開く。困ったように瞳を潤ませる。
「ふぁ、や、なんで、そんな、」
「お前今かわいい猫ちゃんだろ? かわいい猫ちゃんはにゃーにゃー鳴くもんだろ」
「んん゛ッ……やっ、やだぁっ」
この期に及んで強情なので、プラグの振動を一気に強めてやる。振動音が一際高く響き渡る。尻尾もぶるぶる激しく揺れる。
「あ゛ぅッ! ……んっ、んぅッ、」
「今イッたろ? 尻がビクビクしてる」
「ちがっ、……ひぁ、や、また……」
「次はにゃあだからな。そしたら抜いてあげるから」
「やっ、やっ、やぁあん……」
悠月は堪えるように布団にしがみつき、ぐりぐりと額を押し当てる。しかしすぐにまた、腰がビクンと跳ねて高く持ち上がる。
「……ッ! ッ……んにゃっ、にゃ、にゃぁあぁんッ!!」
渾身のにゃーが飛び出した。尻も尻尾もぶるぶる震えて、まさに猫である。
「にゃぁ゛ッ、あ゛っも、いっだ、いったからぁ、とってよぉっ!」
「わかったわかった。わかったから暴れんな」
もう一度尻尾の付け根を掴み、そろりそろりとプラグを引き抜く。悠月の呼吸に合わせ、蕾が大きく収縮する。引き抜かれるプラグに巻き込まれて赤い花弁が捲れ上がる。熟れた粘膜が覗く。
ようやく全て抜去した。悠月は放心したように布団へ倒れ込む。しかし本番はこれからだ。俺は手早く服を脱ぎ、悠月の背後に陣取る。腰を持ち上げ膝を立たせ、尻を割り開いた。抵抗する力も残っていない悠月はされるがままだ。
「っぅ、まって、ちょっと、やすみ……」
「なるべく早く終わらすから、気張れよ」
「ゃ、は……ぁう゛ッ!」
挿れた瞬間、ぴゅる、と前から何かが飛び出した。同時に中がきつく締まる。
「イッちゃった?」
「で、ちゃった、んッ、せーし、でちゃったぁ」
「ずっと我慢してたの」
「ちが、ぅん……せんせぇの、じゃないと、でない、」
息も絶え絶えに俺の質問に答える姿がいじらしい。それから、俺のを挿れてもらわなきゃ射精も満足にできないという事実に並々ならぬ興奮を覚える。欲の塊が一回り大きくなる。緩やかに腰を回すと、悠月は苦しそうに呻いた。
「おっき……くるしぃ……」
「それ褒め言葉? すごい締め付けてくるけど」
「らって、ぁん、おくまで、っ、くるからぁ」
「きもち?」
こくこくと首を振る。わざわざ言葉で訊かなくても、体の反応を見れば気持ちいいかどうかわかる。性具で散々高められた悠月のここは、まるで蜂蜜をたっぷり詰めた瓶の中みたいに完全に溶けきっている。気のせいかもしれないがその匂いまで漂ってくるようで口の中が甘くなる。
悠月は文字通りシーツに齧り付いて衝撃を受け止める。バックでするのは久しぶりだが、野性に返ったようでやはり興奮する。野性的な征服欲が満たされる。小ぶりな尻に赤黒い肉棒が出たり入ったり、入ったり出たりするその様を、まじまじと目に焼き付ける。
時折苦しいくらい中が締まり、ぶるるっと尻が痙攣する。前からは薄い精液が力なく溢れ、ぼたぼたと垂れて布団を汚す。性器を拭ってやると大袈裟なほどに身悶えて、今度は出さずに達する。
突く度に、エプロンの蝶々リボンがふわりふわりと舞う。今している行為と対比してあまりにメルヘンチックで、しかしそのギャップに滾る。腹側に垂れ下がるスカートも律動に合わせて揺れる。こちらは水分を含んで重くなっているので、ふわふわと軽やかにはいかない。
俺は悠月の腕を掴んで抱き寄せた。いきなり上体を起こされた悠月はバランスを崩してふらつく。俺は腕を掴んだまま、背後から抱きしめる姿勢で体を密着させる。大きく開いた襟ぐりから覗くうなじに舌を這わす。汗の味がしてちょっとしょっぱい。結合部がきゅんきゅんと俺のものを食む。
「せんせぇ……」
顎を取って振り向かせた。口元が緩み、唾液でべたべたしている。唇の隙間から赤い舌が誘うように揺れるので、釣られた魚のごとく噛み付いた。悠月は腰を捻って俺の肩に手を回し、髪の毛を引っ張るようにして抱きついてくる。お互いに唾液を送り合い、夢中で舌を絡める。
「ふっ……んっ、ふぇんふぇ」
「ゆづき」
「んふ……んん……」
距離が近すぎてよく見えないが、悠月の眦が弧を描いたような気がした。どちらのものか見当も付かないが、飲み切れなかった唾液がだらだらと喉の方まで垂れてくる。
ワンピースの胸ボタンを手探りで外し、手を突っ込んで平らな胸を触る。痛そうなほど腫れている乳首を摘まんでくりくりと愛撫する。指の腹でそっと撫でるだけでも、悠月は甘ったるい声を発して艶めかしく腰をくねらせる。
俺もそろそろ堪えるのが限界で、悠月の腰をしっかりと掴み直した。少し抜いて、とん、と奥まで入る。悠月の体もわずかに浮き上がる。スカートがぺろんと垂れ下がってくるのが邪魔で、捲り上げてエプロンのウエストに挟んだ。
容赦なく腰を振り、何度も激しくピストンすると、悠月は自分の体を支えていられなくなって布団に伏せてしまう。でも俺は顔が見たくて、また腕を掴んでこちらを向かせた。欲に濡れたラピスラズリと目が合う。
「んぁ、あ゛ッ、せんせぇっ! おれいく、またいくよぉっ」
口元だけでなく、目元も涙でべたべたしている。また新たな雫が零れ、明かりが反射してキラキラ光る。
「ん……もうちょい我慢して」
「やらぁっ、おぐ、おくごりごりしないれ、」
「だってこーしねぇとイけねぇんだもん……な、一緒にイきたいから、もーちょい……」
「あんッ、んんぅ゛っ、せんせぇッ……」
切なげに先生と呼ばれると堪らない。俺の胸まで切なくなってくる。
「ゆづきぃ……俺、お前が一番好きだよ……この世の何より」
頬を撫で、そっと囁く。
数秒、悠月は息を止めた。その後、花火でも爆発したみたいに腹の奥がどくどくと脈打ち、ビクビクと不規則に熱い肉襞がうねった。耐え切れず、俺も射精する。俺の出したものは薄いゴムに包まれるが、悠月の出したものは何も受け止めるものがなく、しかも今回は結構勢いよく飛んで、黒いワンピースに点々と白い染みを作った。
*
翌朝。たぶん、朝だと思う。意識がはっきりせず、部屋の中がいやに明るいからという理由で、朝が来たのだなぁと判断した。
「……せんせ? おきた?」
「ん……悠月……」
フリルのメイド服を着た少年が俺の股の間に跪いて――なんだか、若干見覚えのある光景だ。以前にもこんなことがあった。
「なにやってんの、朝っぱらから」
「こんな服着てんのに、それっぽいことしてねぇなと思って」
「だから口で?」
「うん。すぐ勃ったぜ」
俺のを握る悠月の手をやんわりと外し、口淫をやめさせた。
「いいよ、こんなことしなくて」
「昨日は散々好き勝手したくせに」
「いやあれは……てか、フェラってあんま好きじゃないし」
「そうなのか?」
悠月はきょとんと目を丸くする。その隙に俺は下着を履く。
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「自分が弱くなったみたいで、なーんか嫌なんだよな」
「ふぅん」
悠月はおもむろに立ち上がると服を脱ぎ始める。
「なんで脱いじゃうの。せっかくかわいいのに」
「だって、しねぇんだろ? それにこれ、洗った方がいいぜ。いやもう捨てるべきかも」
触ってみると確かに、精液が固まってガビガビになっている。裏地が特に酷い。
「あー、こりゃやばいな。洗濯機で落ちんのかな」
「洗うのか?」
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とりあえず汚れの酷いものは先に手洗いすることにし、その間に洗濯機を回す。昨晩の情事でぐちゃぐちゃに汚れてしまったシーツを丸めて突っ込んだので、洗濯槽は既にいっぱいである。
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「お前も思った? カバー替えても、下まで染みちゃってたんだな。カビなきゃいいけど」
共同作業で布団をベランダに干し、洗い終わった洗濯物もベランダの物干し竿に掛けた。ここのとこ雨続きだったので、外に干すのは久しぶりだ。
「どうする、この後。出かける? 久々の晴れだし」
しかし悠月は首を横に振る。
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