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旅路
12
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風呂から上がってさっぱりして、キャリアで少し涼みながら、カストロの殺したいソイツの事を聞いた
アレス「なあ、ソイツの名前は?」
カストロ「ゼブルっていうんだ」
アレス「ゼブルはどんな奴だ?…なんでお前をいじめるの?」
カストロ「…オレがブサイクだからとか…不潔だからとか」
アレス「たしかにww…ごめん…てか、魔族から見てもブサイクなのか?」
カストロ「う、うん…」
ミリア「なんだかかわいそうなのよ…」
アレス「う…ごめんな…でも、不潔はたしかに良くないぞ」
カストロ「うん…けどオレ、ゼブルからいじめられてから、周りの奴らもいじめてくるようになって…」
アレス「うん…」
カストロ「オレ…だから一人になってさ…ずっと一人で生きてた…だから元々風呂入るの嫌いだったオレは、それからほとんど入らなくなって…前にアレスたちが来た洞窟によく来てたんだ」
ミリア「…かわいそう…グス」
アレス「どんなふうにいじめられてた?」
カストロ「いつも殴られて…ボコボコにされた…ゼブルが居ない時はしてこない奴らも、ゼブルが居るとしてくる」
アレス「…殴られた以外は?」
カストロ「それ以外はなにも…」
アレス「…やっぱある意味人間の方が悪どいな…」
カストロ「え?…人間はどんな事するの?」
アレス「人間も殴ったりしていじめたりもするけど、それでも顔とかすぐわかるとこじゃなくて、服で隠れてる部分をやったりさ…それとか食べ物にいたずらしたり、服とか…こういう靴とか隠したり捨てたり、大切にしてる物を勝手に捨てたり燃やしたり」
ミリア「ひ、ひどい!!…そんなことするのぉ?!」
カストロ「それはえげつない…」
アレス「やるんだよ…オレはそういうの見たら、そういうことしてる奴に何倍も同じ目に合わせてわからせてた」
ミリア「おお~!!」
カストロ「人間て悪いな…」
アレス「ああ…人間はさ…お前たちみたいに強い種族じゃないんだよ…他の動物や魔物から見ても、能力的に優れてる部分はほとんどないんだよ」
ミリア「そうなの?」
アレス「うん…目の良さも鼻や耳の良さも、体力も腕力も、走る速さも…どれだけ鍛えても獣に遠く及ばない…オレは別だけどな?」
カストロ「うん…たしかに」
アレス「ただ、他の動物たちより圧倒的に優れた部分が、圧倒的に有利だっただけで、地上に君臨してるんだよ」
ミリア「それはぁ?」
アレス「頭脳だよ…人間には他の獣や魔物よりも知恵がある…記憶力も思考力もね…身体で勝てなくても、勝てる武器を作れるし、狩りをしなくても食べ物を作る事だって出来る…それが圧倒的に有利だったんだな」
カストロ「そうだろうな」
アレス「でも、基本的には弱い…だから、その弱さを認めたくなかったりして、自分より弱いのを痛ぶって強い気になったりさ…なまじ知恵があるだけに、精神的に痛めつけようと、そういう悪質な事も考える」
ミリア「…やだねえ…」
アレス「うん…けど、ミリアも今までそういうの何度か見てきたろ?…あの吟遊詩人とかさ…」
ミリア「ああ…うん…」
アレス「だからオレは、人間に必死になって救う価値がある気がしないわけ」
ミリア「そっかぁ」
カストロ「…わかるけど、勇者が言っていいのか?…それ」
アレス「いやw…いけないのかもだけどw…けど、人間もそんな奴ばっかしじゃないからなw…オレが友達って思った奴らは良い奴だろ?」
ミリア「うん!…アタシもみんな好き」
アレス「魔族だってさ、他人とあんま関わらない種族とはいえ、良い奴もいればやな奴もいるだろ?」
カストロ「うん」
アレス「おそらくね、オレの今まで見てきた経験と考えだと、10人居たらワルが一人…で、良い奴も一人…あと残りの奴らの二人はどっちともなくて、三人は悪い奴に影響されやすく、もう三人は良い奴に影響される…そんな割合だと思うんだよ…まあ、国柄や文化にもよるけど」
カストロ「ほうほう」
アレス「お前だってさっき言ってたけど、ゼブルってやつがお前をいじめないとやらない奴ってのもいるわけじゃん」
カストロ「ああ、たしかに…」
アレス「そういう奴は周りの環境によるけど、自分だけじゃ何も出来ないカスだ…それならオレは絶対嫌いだけどゼブルの方が自分で動けるだけマシな奴だと思うよ…クソはクソだけどな」
カストロ「…なるほどねえ…」
アレス「けど、だからってみんながみんなゼブルになったら、世の中ヤバい事になるよな?」
カストロ「ああ、うん…だなw」
アレス「人間がそんな世の中になって、オレがもうよっぽど人間に希望も持てなくなったら、オレはもう助けない」
カストロ「…それでいいの?」
アレス「いいんだよ…だって考えてみろよ…地上には人間だけが生きているわけじゃねえんだ…獣や虫とか、ただ生きるのに純粋に生きてる奴らの方が大勢いるんだ…ソイツらの毒にしかならねえなら、そんなもん助けてやる価値はないだろ?」
カストロ「…アレスはやっぱり立派な勇者だと思う…魔族のオレが言うのも何だけど」
アレス「はははw…たしかにw」
ミリア「あはははw」
アレス「で…そのゼブルってのはどんな技使う?」
カストロ「奴は翼がある魔族だ…ギードとかと同じ…だから飛ぶし、身体なんかはギードと同じくらいだけど、素早くて強いんだよ…」
アレス「…うーん…大したことなさそう」
カストロ「奴の強いとこは…ていうか、特別なとこは、普通なら魔法って手から出すだろ?…奴は角からも出せる珍しいタイプなんだよ…だからパンチだのと同時に魔法撃ってきたりしてさ」
アレス「ほう…ソイツはすげえなw…それ聞けてなかったらオレも万が一があったかもしれないな」
カストロ「ははは…」
アレス「他には?」
カストロ「うーん…あとは奴は雷の魔法が得意だ」
アレス「ああ~…そりゃ、強えなぁ…」
カストロ「勝てなそう?」
アレス「誰が?」
カストロ「え?」
アレス「オレは一般的な目線で見れば強そうだと言ってるだけだぜ?」
ミリア「そうなんだ~…強いの?」
アレス「だねw…雷の魔法って人間にはあまり使えないんだよね…威力もあるし、なにしろ速いんだよ…それを手と角から出せるなら、そんじょそこいらの奴じゃ敵わないと思うよ」
ミリア「ふうん…お兄ちゃんは平気?」
アレス「お兄ちゃんは余裕だよ」
カストロ「…そっかw…たしかに…オレはタフだから奴にいじめられても平気だったけど、アレスの最初の蹴りはものすごく効いたもんなw」
アレス「あれでも加減してたぞ」
カストロ「すげ~w」
アレス「ほんでさ、いじめられてたのってどこで?…そんなみんなが集まってるとこなの?」
カストロ「学校だよ」
アレス「えΣ(゚д゚υ)…魔族も学校とかあんの?」
カストロ「あるぞ…人間の世界よりも文明的だぞ」
アレス「な、なんだってえ?!…じゃあ、お前らも働いたりしてるのか?」
カストロ「当たり前だろw…オレは働いてはいないけど…」
アレス「ふーん…けど、他人に興味ないお前たちが働くと思わなかったわ…」
カストロ「他人に興味はないわけじゃないぞ…自分に有利に働く奴とは仲良くするし、自分が得をする為なら勉強も仕事も真面目にやるぞ」
アレス「…マジか…そうか…なるほどね」
カストロ「オレはいじめられてるから、山で自給自足で暮らしてる」
ミリア「…なんだかタチアナちゃんみたいだ」
アレス「たしかにww…ギードとかレンゲルも、魔法の実を求めてきたのは仕事なのか?」
カストロ「そうだよ…彼らはオレなんかと違ってエリートだよ…魔王陛下に仕えてるからね…ただ、アレスにやられて失敗して、降格してる」
アレス「…なんかすげえ悪いことしたな」
カストロ「それは仕方ない…人間だってそりゃただでやられるわけもないし…アレスに会った奴らがついてなかっただけだよ…それになにより、奴らは全然アレスを恨んでもいない」
アレス「…そうなの?」
カストロ「ああ…オレもそうだけど、アレスと話すことで自分の中の何かが変わった…それが何かはわからないけど、今までにない気持ちで…なんていっていいか…」
アレス「腕がなくなっても?」
カストロ「うん…オレだってめちゃくちゃ痛い目に遭ったのに、なんでかな…アレスにまた会いたいって思ったんだ」
ミリア「それが『好き』って事よ」
カストロ「…これが?」
ミリア「うん…ほんとにわからないの?」
カストロ「…うん…」
ミリア「お兄ちゃんと話すの楽しくないの?」
カストロ「……」
ミリア「話したいって思うでしょぉ?」
カストロ「…うん」
ミリア「お兄ちゃんは最初は怖かっただろうけど、今も怖い?」
カストロ「いや…むしろ…こんなにまともにオレの相手してくれたのアレスが初めてだし…」
ミリア「優しいでしょお?」
カストロ「…そっか…優しいんだ、アレスは」
ミリア「そうなのよw」
アレス「…なんか聞いてて恥ずかしいんだけどw」
ミリア「うふふふw…カストロはお兄ちゃんがいじめられたらどうする?」
カストロ「アレスがいじめられるはずないw…強いし」
ミリア「もしもだよ」
カストロ「もしも?…もしも…」
ミリア「うん…カストロがされてきた嫌な事、お兄ちゃんがされて泣いてたら」
カストロ「…オレそんなの見たら腹立つかな…」
ミリア「腹立つだけ?」
カストロ「うーん…その時どうするかはわからない…でもきっとムカつく」
ミリア「それが『好き』って事だよ」
カストロ「そうなのか…」
アレス「カストロ…お前がオレをどう思うかは、お前の自由だよ…だけど、もしお前がオレに何かをハッキリ感じる事が出来たら、ミリアを守ってくれ…もちろん、オレが守るけど、万が一の時な?…ミリアを守ってくれる事よりも嬉しい事はオレにはないから」
カストロ「…わかった」
アレス「オレがゼブルを倒すのは、魔界に連れてってもらう為だけど、今は『お前の復讐を果たす為』ってのもちゃんと加わってる…だからもしお前の気が変わって、やっぱり連れて行けないってなっても、それはやってやる」
カストロ「…どうして…」
アレス「それがオレが友達として、お前に出来る事だからだw」
カストロ「ともだち…ウル…な、なんだこれ…なんで涙が…」
ミリア「『幸せ』だからよ」
カストロ「う…オレは約束は破らない…もしもアレスが負けても…オレが生きてるなら連れてくよ…」
アレス「そっかw…ナデナデ…じゃ、お前が落ち着いたら行くか」
カストロ「うん…グス」
カストロは三つの目から、涙を一粒ずつこぼし、手で覆った
アレス「なあ、ソイツの名前は?」
カストロ「ゼブルっていうんだ」
アレス「ゼブルはどんな奴だ?…なんでお前をいじめるの?」
カストロ「…オレがブサイクだからとか…不潔だからとか」
アレス「たしかにww…ごめん…てか、魔族から見てもブサイクなのか?」
カストロ「う、うん…」
ミリア「なんだかかわいそうなのよ…」
アレス「う…ごめんな…でも、不潔はたしかに良くないぞ」
カストロ「うん…けどオレ、ゼブルからいじめられてから、周りの奴らもいじめてくるようになって…」
アレス「うん…」
カストロ「オレ…だから一人になってさ…ずっと一人で生きてた…だから元々風呂入るの嫌いだったオレは、それからほとんど入らなくなって…前にアレスたちが来た洞窟によく来てたんだ」
ミリア「…かわいそう…グス」
アレス「どんなふうにいじめられてた?」
カストロ「いつも殴られて…ボコボコにされた…ゼブルが居ない時はしてこない奴らも、ゼブルが居るとしてくる」
アレス「…殴られた以外は?」
カストロ「それ以外はなにも…」
アレス「…やっぱある意味人間の方が悪どいな…」
カストロ「え?…人間はどんな事するの?」
アレス「人間も殴ったりしていじめたりもするけど、それでも顔とかすぐわかるとこじゃなくて、服で隠れてる部分をやったりさ…それとか食べ物にいたずらしたり、服とか…こういう靴とか隠したり捨てたり、大切にしてる物を勝手に捨てたり燃やしたり」
ミリア「ひ、ひどい!!…そんなことするのぉ?!」
カストロ「それはえげつない…」
アレス「やるんだよ…オレはそういうの見たら、そういうことしてる奴に何倍も同じ目に合わせてわからせてた」
ミリア「おお~!!」
カストロ「人間て悪いな…」
アレス「ああ…人間はさ…お前たちみたいに強い種族じゃないんだよ…他の動物や魔物から見ても、能力的に優れてる部分はほとんどないんだよ」
ミリア「そうなの?」
アレス「うん…目の良さも鼻や耳の良さも、体力も腕力も、走る速さも…どれだけ鍛えても獣に遠く及ばない…オレは別だけどな?」
カストロ「うん…たしかに」
アレス「ただ、他の動物たちより圧倒的に優れた部分が、圧倒的に有利だっただけで、地上に君臨してるんだよ」
ミリア「それはぁ?」
アレス「頭脳だよ…人間には他の獣や魔物よりも知恵がある…記憶力も思考力もね…身体で勝てなくても、勝てる武器を作れるし、狩りをしなくても食べ物を作る事だって出来る…それが圧倒的に有利だったんだな」
カストロ「そうだろうな」
アレス「でも、基本的には弱い…だから、その弱さを認めたくなかったりして、自分より弱いのを痛ぶって強い気になったりさ…なまじ知恵があるだけに、精神的に痛めつけようと、そういう悪質な事も考える」
ミリア「…やだねえ…」
アレス「うん…けど、ミリアも今までそういうの何度か見てきたろ?…あの吟遊詩人とかさ…」
ミリア「ああ…うん…」
アレス「だからオレは、人間に必死になって救う価値がある気がしないわけ」
ミリア「そっかぁ」
カストロ「…わかるけど、勇者が言っていいのか?…それ」
アレス「いやw…いけないのかもだけどw…けど、人間もそんな奴ばっかしじゃないからなw…オレが友達って思った奴らは良い奴だろ?」
ミリア「うん!…アタシもみんな好き」
アレス「魔族だってさ、他人とあんま関わらない種族とはいえ、良い奴もいればやな奴もいるだろ?」
カストロ「うん」
アレス「おそらくね、オレの今まで見てきた経験と考えだと、10人居たらワルが一人…で、良い奴も一人…あと残りの奴らの二人はどっちともなくて、三人は悪い奴に影響されやすく、もう三人は良い奴に影響される…そんな割合だと思うんだよ…まあ、国柄や文化にもよるけど」
カストロ「ほうほう」
アレス「お前だってさっき言ってたけど、ゼブルってやつがお前をいじめないとやらない奴ってのもいるわけじゃん」
カストロ「ああ、たしかに…」
アレス「そういう奴は周りの環境によるけど、自分だけじゃ何も出来ないカスだ…それならオレは絶対嫌いだけどゼブルの方が自分で動けるだけマシな奴だと思うよ…クソはクソだけどな」
カストロ「…なるほどねえ…」
アレス「けど、だからってみんながみんなゼブルになったら、世の中ヤバい事になるよな?」
カストロ「ああ、うん…だなw」
アレス「人間がそんな世の中になって、オレがもうよっぽど人間に希望も持てなくなったら、オレはもう助けない」
カストロ「…それでいいの?」
アレス「いいんだよ…だって考えてみろよ…地上には人間だけが生きているわけじゃねえんだ…獣や虫とか、ただ生きるのに純粋に生きてる奴らの方が大勢いるんだ…ソイツらの毒にしかならねえなら、そんなもん助けてやる価値はないだろ?」
カストロ「…アレスはやっぱり立派な勇者だと思う…魔族のオレが言うのも何だけど」
アレス「はははw…たしかにw」
ミリア「あはははw」
アレス「で…そのゼブルってのはどんな技使う?」
カストロ「奴は翼がある魔族だ…ギードとかと同じ…だから飛ぶし、身体なんかはギードと同じくらいだけど、素早くて強いんだよ…」
アレス「…うーん…大したことなさそう」
カストロ「奴の強いとこは…ていうか、特別なとこは、普通なら魔法って手から出すだろ?…奴は角からも出せる珍しいタイプなんだよ…だからパンチだのと同時に魔法撃ってきたりしてさ」
アレス「ほう…ソイツはすげえなw…それ聞けてなかったらオレも万が一があったかもしれないな」
カストロ「ははは…」
アレス「他には?」
カストロ「うーん…あとは奴は雷の魔法が得意だ」
アレス「ああ~…そりゃ、強えなぁ…」
カストロ「勝てなそう?」
アレス「誰が?」
カストロ「え?」
アレス「オレは一般的な目線で見れば強そうだと言ってるだけだぜ?」
ミリア「そうなんだ~…強いの?」
アレス「だねw…雷の魔法って人間にはあまり使えないんだよね…威力もあるし、なにしろ速いんだよ…それを手と角から出せるなら、そんじょそこいらの奴じゃ敵わないと思うよ」
ミリア「ふうん…お兄ちゃんは平気?」
アレス「お兄ちゃんは余裕だよ」
カストロ「…そっかw…たしかに…オレはタフだから奴にいじめられても平気だったけど、アレスの最初の蹴りはものすごく効いたもんなw」
アレス「あれでも加減してたぞ」
カストロ「すげ~w」
アレス「ほんでさ、いじめられてたのってどこで?…そんなみんなが集まってるとこなの?」
カストロ「学校だよ」
アレス「えΣ(゚д゚υ)…魔族も学校とかあんの?」
カストロ「あるぞ…人間の世界よりも文明的だぞ」
アレス「な、なんだってえ?!…じゃあ、お前らも働いたりしてるのか?」
カストロ「当たり前だろw…オレは働いてはいないけど…」
アレス「ふーん…けど、他人に興味ないお前たちが働くと思わなかったわ…」
カストロ「他人に興味はないわけじゃないぞ…自分に有利に働く奴とは仲良くするし、自分が得をする為なら勉強も仕事も真面目にやるぞ」
アレス「…マジか…そうか…なるほどね」
カストロ「オレはいじめられてるから、山で自給自足で暮らしてる」
ミリア「…なんだかタチアナちゃんみたいだ」
アレス「たしかにww…ギードとかレンゲルも、魔法の実を求めてきたのは仕事なのか?」
カストロ「そうだよ…彼らはオレなんかと違ってエリートだよ…魔王陛下に仕えてるからね…ただ、アレスにやられて失敗して、降格してる」
アレス「…なんかすげえ悪いことしたな」
カストロ「それは仕方ない…人間だってそりゃただでやられるわけもないし…アレスに会った奴らがついてなかっただけだよ…それになにより、奴らは全然アレスを恨んでもいない」
アレス「…そうなの?」
カストロ「ああ…オレもそうだけど、アレスと話すことで自分の中の何かが変わった…それが何かはわからないけど、今までにない気持ちで…なんていっていいか…」
アレス「腕がなくなっても?」
カストロ「うん…オレだってめちゃくちゃ痛い目に遭ったのに、なんでかな…アレスにまた会いたいって思ったんだ」
ミリア「それが『好き』って事よ」
カストロ「…これが?」
ミリア「うん…ほんとにわからないの?」
カストロ「…うん…」
ミリア「お兄ちゃんと話すの楽しくないの?」
カストロ「……」
ミリア「話したいって思うでしょぉ?」
カストロ「…うん」
ミリア「お兄ちゃんは最初は怖かっただろうけど、今も怖い?」
カストロ「いや…むしろ…こんなにまともにオレの相手してくれたのアレスが初めてだし…」
ミリア「優しいでしょお?」
カストロ「…そっか…優しいんだ、アレスは」
ミリア「そうなのよw」
アレス「…なんか聞いてて恥ずかしいんだけどw」
ミリア「うふふふw…カストロはお兄ちゃんがいじめられたらどうする?」
カストロ「アレスがいじめられるはずないw…強いし」
ミリア「もしもだよ」
カストロ「もしも?…もしも…」
ミリア「うん…カストロがされてきた嫌な事、お兄ちゃんがされて泣いてたら」
カストロ「…オレそんなの見たら腹立つかな…」
ミリア「腹立つだけ?」
カストロ「うーん…その時どうするかはわからない…でもきっとムカつく」
ミリア「それが『好き』って事だよ」
カストロ「そうなのか…」
アレス「カストロ…お前がオレをどう思うかは、お前の自由だよ…だけど、もしお前がオレに何かをハッキリ感じる事が出来たら、ミリアを守ってくれ…もちろん、オレが守るけど、万が一の時な?…ミリアを守ってくれる事よりも嬉しい事はオレにはないから」
カストロ「…わかった」
アレス「オレがゼブルを倒すのは、魔界に連れてってもらう為だけど、今は『お前の復讐を果たす為』ってのもちゃんと加わってる…だからもしお前の気が変わって、やっぱり連れて行けないってなっても、それはやってやる」
カストロ「…どうして…」
アレス「それがオレが友達として、お前に出来る事だからだw」
カストロ「ともだち…ウル…な、なんだこれ…なんで涙が…」
ミリア「『幸せ』だからよ」
カストロ「う…オレは約束は破らない…もしもアレスが負けても…オレが生きてるなら連れてくよ…」
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